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株価は金持ちに操作されているのか? 武田教授が語る「世界の闇」

株やFXなどの「投資」を趣味にしているという一般庶民の方は数多くいます。その中には、先日のビットコインなどの仮想通貨の「暴落」で大損したという人もいるのではないでしょうか。しかし、一部の大富豪の人たちは、まるで錬金術のようにお金を増やしているような印象を受けます。なぜ、そのようなことが可能なのか? メルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』の著者で中部大学教授の武田先生は、私たちの知らない「お金」に関する裏事情を自身のメルマガ内で暴露しています。

日本の闇・世界の闇。教科書で習った「株価が上下する理由」は本当なのか?

株価が上がったり下がったりするのを「教科書的」に説明すると…

景気は循環するもので、好景気になると会社の業績もよくなり、個人の懐も温かくなるので株が買われて株価が上がる。反対に景気が悪くなると会社の業績も悪くなり、個人も貧乏になるので株価が下がる。

となります。多くの人はこのことをそのまま受け取っていますし、確かにそういう側面もあります。でも、本当にそうでしょうか?これまで100年間ぐらいの株価の変動を見ますと、どうしても「作戦的な活動が裏にあるのを感じます。

たとえば、かなりのお金持ちがいたとします。そのお金持ちは、お金を持っているばかりではなく、いろいろな会社とも関係し、情報も収集しているとします。そうすると、ある会社がどうも不安があるとか、新しい製品が成功しそうだという情報を得たとします。その時の株価が200円とします。

そのお金持ちは「不安があるという会社の株をまず買い出します。そうするとその株価が上がり始めます。もしそのお金持ちが裏でネットか地上波のテレビなどに影響力があれば、同時にその会社の株が上がるような情報を流すでしょう。そうするとさらに株価が上がります。

200円から買い始めて800円ぐらいまで買うと平均500円で買うことができます。

本当は社内に不安を抱えていて、株価が徐々に下がっても良いのに特定のお金持ちの買い出動で上がっていくのです。そして、1000円になった時に、上がった株を売ります。その時には社会はその会社が発展しそうだと思っているので株を売りに出せばさらに株価が上がり売り抜けます

いよいよ、その会社の不安材料が露見する日が来て、株価が下がり出します。

そうなると多くの人が不安に駆られて一日でも早く売りたいと売りに出て、一気に暴落します。そして暴落が一段落してもとの200円に戻ったところでお金持ちが再び買い戻すと、1000円で売った株を200円で買うことができ、膨大な利益を得ます。

もちろん、反対の状態もありますし、空売り、空買いやその他の複雑な金融の手口を使うこともできますので、

  1. お金を持っている
  2. 情報を得ることができる
  3. 法律の範囲内で最大限の手口を使う

というたった3つのことだけで巨利を得ることができるのです。

ここでは理解しやすいように日本の株の操作で簡単なものを紹介しましたが、これが世界全体や、複数の国が関係していて法律がややこしかったり、石油価格が絡んでいたりすると、さらに「お金儲けの知恵」を働かせることができます。

すべてのことには「裏」がある。我々はなぜ気づけないのか?

あまりに複雑なので個別のことは説明を省きますが、世界の景気が良くなったり悪くなったり、石油が高くなったり暴落したり、中東で戦争が起こったり、すべては超お金持ちの仕掛け」と言っても過言ではなく、むしろ「どれもこれもトリックで庶民はいつもそれに引っかかっている」と考えることのほうが大切と思います。

本当は私たちはNHKや日本経済新聞、それに多くのテレビの経済評論家などの報道を見ることができるのですから、石油価格の暴落にしても、アメリカの株価の上昇にしても、誰が仕掛けているのかは報道をしてくれればわかるはずなのです。

ところが、メディアには現実には「本当のことは報道されない」という特徴があります。その理由は二つあります。

第一が、違法ではないけれどすべての仕掛けは「裏」で行われているので、証拠をつかむことが難しい。いい加減なことは言えないということで報道されない。

第二は、大金持ちのお金が政治家メディアに流れているので、その人たちの不利なことは報道できない。NHKなら国会がNHKの存続を決めるので、間違っても政府や官僚の都合の悪いことや、財界の問題点は指摘しない。

その結果、日本でも賃金は上がりませんが、会社の含み資産(儲かっても従業員の給料は上げない)、国際収支黒字(黒字になっても国民には還元しない)は貯まっていくばかりです。アメリカでは上位1%の人が所得の90%をとるとも言われています。

結局、景気の変動や株価、土地の値段の変化で、損をするのは庶民ですが、それも仕方がないとも言えます。私たち人間は生物で、生物の正常な活動は「自分の力の範囲で法律に違反することなく自分に有利(お金を儲けるなど)になるように行動する」ということだからです。(つづく)

image by: Shutterstock

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中部大学教授の武田邦彦です。主に環境問題や資源に関して研究を行っております。 私のメルマガでは、テレビや雑誌新聞、ブログでは語ることが出来なかった原発やエネルギー問題に鋭く切り込みます。

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