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日本の自粛解禁ムードに「意味わからん」世界との差にダルも危惧

日本国内では25日、感染が拡大している新型コロナウイルスの感染者が1200人を超え、死者も40人超となった。新たに感染が確認されたのは70人超で、集団感染が確認された「ダイヤモンドプリンセス」を除くと1日に確認された感染者数は最多となった。感染者数はこれまで北海道が最多となっていたが、東京都が171人まで増えたことにより最多となった。タレントの志村けんさん(70)も感染が確認され、心配の声があがっている。

次々と封鎖されゆく各国

これまでに562人の感染、9人の死亡が確認されているインドのモディ首相は、25日から3週間の間インド全土を完全に封鎖することを明かし、「事実上の外出禁止令だ」と国民向けに演説を行なった。モディ首相は感染拡大を封じ込められなければ「多くの家族が永久に破壊される」と強い言葉で警告している。

アメリカは、24日までに14の州で外出制限が行われている。これまでにアメリカで確認された4万4183人のうち半数以上となる2万5000人以上の感染者を出したニューヨーク州のクオモ知事は、「感染者は3日で倍増する勢い」とし、病床が不足していることを明かした。また、日本からの観光客も多いハワイでは、州全土に外出規制が命じられた。期間は25にちから4月30日までで、26日以降は州外からの渡航者全員に自宅やホテルで14日間自主隔離するよう求めるという。

イギリスでも通勤電車は満員

これまでに6600人の感染、335人の死亡が確認されているイギリスは23日、事実上の外出禁止令を出した。食料の買い出しや必要不可欠な通勤などを除き、自宅にとどまるよう求めていたが、BBCニュースの報道によると、ロンドン地下鉄は通勤者で混雑していたという。自粛どころか、運行制限により、混雑具合が悪化しているとの声もあがっていたようだ。以下が、24日のセントラル・ラインの様子だという。

この現状を受けて、ロンドンのサディク・カーン市長は「公共交通機関は医療従事者や警官、教師などだけが使うべき」とし、国民が不要不急の外出に応じなければ「人が死ぬ」と強く警告した。

まだ他人事。危機意識の低い日本人に危惧

ボタフォゴのMF本田圭佑選手(33)は、自身のSNSで新型コロナウイルスについての投稿を続けている。各国が外出禁止などの措置をとっているなか、日本だけが普通に生活していることについて触れ「不安な状態」と述べた。

また、アメリカ在住でMLBのシカゴ・カブス所属のダルビッシュ有投手(33)は、政府の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」でクラスター対策の分析等を担当する北海道大学大学院医学研究院教授の西浦博氏による「保健医療従事者向けのメッセージ」を紹介。「なんでこの状況で解禁ムードになるのかほんまに意味わからん。」と日本人の自粛解禁ムードに疑問を呈した。

上記の記事内では、新型コロナウイルスの感染拡大を止めるためには「屋内の接触を断つこと」がメインになるとし、フィットネスジム、ライブハウス、大人数での接待飲食など、政府が発表した3つの条件を満たす場所での2次感染例が挙がっているとしている。

西浦氏は日本国内に「自粛解禁ムード」が広がっていることについて触れ、アメリカや欧州各国で見られるような「爆発的な感染者数増加」が懸念されると見解を述べ、「ひとたび大規模流行が発生すると流行が制御不能になる」と危惧した。市民ひとりひとりがそこまでの危機意識をもっておらず、行動を考えられていないとし、医療従事者に知識の伝道者となってほしいと協力を仰いだ。そして、大規模イベントの自粛を実施中に新規感染者の発生を抑えることができたことを明かし、「この感染症は行動変容を伴う努力をもってすれば制御できる」と自粛を強く呼びかけている。

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

source:共同通信CNN時事通信NHKm3.com

image by:Thiti Sukapan / Shutterstock.com

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