多くの企業がリモートワークを導入する中、「自宅で仕事をする際にどんな服をチョイスしていいのか迷う」という声がそこここで聞かれます。「服装選びの基準」のようなものがあれば、そんな迷いも霧消されるのですが、何を指針とすべきなのでしょうか。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、自宅勤務や外出自粛時における服装選びの「重要なポイント」を紹介しています。
お家ファッション
さて、本日は最近のファッション事情(?)のお話。
新型コロナのせいで外出を自粛するようになり、お家にいることが多くなりましたね。このことが生活のたくさんの部分に影響を及ぼしています。
真っ先に影響を受けたもののひとつが
- ファッション
でしょう。なにせ会社にも学校にも行かないんですから。スーツも制服も着ないよね。それどころかバッグも要らないし#KuuTooのパンプスだって要らない。だって、おんもに出ないから。
Twitterにたまに流れてくる『春はピンクで気分をあげる!』『マストバイは、このスーツで決まり!』みたいなトレンドCMは、ホントどっーーーーーーっでも良くなった。だって、おんもに出ないんだもん。
外出せず人に会わない…これがファッションに与えるインパクトは小さくありません。ファッションは、人にどのように見られたいかあるいは着ている服からその人の社会的な階層や経済力、センスを読み取る大きなツールになっていました。それがすべてなくなってしまうんです。
逆に、長時間ずっと家にいて、仕事も家事も育児もちょっと外出もすることになりましたね。ここでファッションに求められるのは着やすくてメンテがカンタンというだけでなく
- 自分自身の気分をアゲられる
ということだろうと思います。人のために、人から非難されないため、人からちゃんとしていると思ってもらうために、着るのではなく、その日の体調や気分タスクに応じて
- 自分自身の気分をアゲられる
服が重要になってくるんです。
いや、在宅ワーク●年なんで、分かるのですが、とにかくメリハリをつけにくい。自分ですべて決められるということは、自分自身とずっと戦い続けるということでもあるんです。そんなときに
- 誰にも会わないし、パジャマでいいや♪
なーんてやっていると、ロクなことになりません。まあ、昼くらいまでグダグダして、夕方からちょっと起き出して、ちょっと仕事してやった気になって、早めに飲み始めて、言い訳してオシマイ…なんてね。家事も仕事もできませんよ、断言するけど。
そして、服だけでなく、メイクや持ち物も
- 自分自身の気持ちをアゲられる
かどうかで考えてみるといいと思います。メイクは、おそらく外出やオンライン会議の予定があるときだけするようになるでしょう。それ以外は、気分をアゲるためですね。ネイルだけだったり香水だけだったりすることになるでしょう。
そして、女性よりドラスティックに変わるのは、男性です。男性の服装は、女性よりはるかにバリエーションが少なく、言い方を替えれば、
- 社会的に承認される範囲が非常に狭い
ですよね。そのためほとんどの男性が
- 好き嫌いを無視
して、社会的に許されるカッコなのかどうかだけで服装を選んできています。許されそうにない、冒険的な挑戦的な服があっても
- 他に合わせにくい…
という理由で購入してこなかったはずです。
ちょっと話がトビますが、一般的に男性の方が自分の感情を抑圧したり無視したりしがちだと言われていますね。その一因は毎日好きな服さえ着られないっていうところにもあるんじゃないですかね。自分の好きを毎日抑圧していれば、そりゃ感情的に鈍感になりますよ。
ですが、これからは違いますよ~!!自分自身の気分をアゲられるならなにを着てもいいんです。なんかワクワクしませんか♪
- ゼブラ柄のソックス!
- ベビーピンクのニット!
- アイオライトのリング!
- 我が子の顔写真をプリントしたカットソー!
- 赤いパンツ!
- 花柄のシャツ!
- ポムポムプリンのパーカー!
とかね。
それどころか、これまで女性だけが着てきた服を男性も着られるようになるのかもしれないんです。
またまた話がトビますが、女性だけが独占している服飾──たとえばリボン・レース・フリル・ビーズ・パステルカラー…などなどを
- 男性は美しいと感じないんでしょうか?
そんなことないと思うんだよね。
好みはもちろんあるでしょうが(女性の中にもこれらを嫌いな人もいる)、男性の中にも、こうしたものを美しいと感じる人はいるはずなんです。でも、男性はこれらを決して身に着けられない。社会的にみて、女性だけに許されていて、男性には許されていないんです。かつては権力者だけが身に着けたもので、男女は関係なかったんですけどね。逆に、女性が男性(的)な服飾を身に着けるのは、許されているんですよ。ハンサムでかっこいい、クールなイメージです。
なので、服飾にある
- 繊細でカラフルな美は、女性だけのもの
で、男性は触れることさえ許されていないと言えるんです。
まあ、ファッションの話は沼なので、このあたりでやめておきたいんですが、ジェンダー的な区分というか差別というかのひとつだろうと思っています。
しかし!!そう、もう『社会的に許されていない』なんて気にすることはないんです。彼の気持ちがアガるなら、レースのスカートでも花柄のボウタイブラウスでも問題ないんですよ。
- そんな極端な…
と感じるでしょうか?新型コロナが完全に収まるのは、まだだいぶ先です。まさか今回の緊急事態宣言が解除されたら、全部元通りなんて
- 思ってない
ですよね。
新型コロナが終息するのは、治療薬かワクチンが作られて、しかもそれが全世界の人口分製造され接種された後です。科学者の中には
- 数年先
だと予測する人もいるようですが、そりゃそーだと思います。つまり新型コロナによる外出自粛は、
- 人々の服装に対する認識を変えるくらい長期間
になる可能性があるということです。
当面は、アフターコロナではなく、ウィズコロナ。そこで大事なのは、社会的ジェンダー的に許されているかどうかではなく、自分自身の気持ちをあげられるか、フィットしているかどうかだと思いますよ。
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