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信じる心の勝利。サッカーチームの試験に落ちた少年と父の感動秘話

人と人を結びつけお互いを成長させる信頼関係ですが、そこに「歳の差」は関係がないようです。今回の無料メルマガ『成功者たちの習慣 VS. 普通のひとたちの習慣』では国際ビジネスマンで心理カウンセラーの経験も持つ、ただのひろしさんが、かつてとある方から聞いた、彼とその息子さんとの感動的ですらあるエピソードを、「成功者の信頼関係」として紹介しています。

幸せな成功者に、歳の差はない!?

こんにちは。特命部長 ただのひろしです。

先日わたし個人のFBのページに、もう何年も前にヴァンクーバーに住む成功者と東京で会って食事をしたときの写真が思い出の写真としてアップされきました。

人間の記憶ってすごいもので、すっかり忘れていた、このときに彼から聞いた、彼とその息子たちとの親子のエピソード話が、その写真をみて、食べ物の味や香りを思い出した途端に、鮮明に蘇ってきたのです。

このヴァンクーバーの彼、前にもこのメルマガで触れたと思うのですが、当時14歳と12歳だった息子たちはサッカーが大好きで、地元のチームで大活躍し、州の代表として海外遠征に行くほどの選手となり、そんな息子2人のために、プロリーグのないカナダから、プロリーグのある海外への引越しを真剣に考えていたのです。

今週は、そのときに彼と話していてとても印象に残った、成功者の信頼関係について、お伝えしていこうと思います。

ヴァンクーバー在住の成功者の彼曰く、ヨーロッパでも、プロリーグで活躍している選手たちのうち、天賦の才能をもった選手は全体のたった5%で、残りの95%は練習に練習を重ねて一流の選手になったひとたちなんだそうです。そして、練習を見ている限り、自分の息子は恐らく5%には含まれない。と思っていると言うのです。

でも、95%の仲間に入れる可能性はすべての人が持っていて、そこに入れるかどうかは、要は、“やる気”があるかどうか。“どれだけサッカーが好きか!”、それが95%に入れるかどうかを決める、というのです。

そして、自分の息子たちは、サッカーが好きで好きでしょうがない。正直、自分の息子たちに、プロのサッカーリーグで活躍できるだけの才能があるかどうか、それはわからないし、絶対にそうなって欲しいと思っているわけでもない。でも、息子たちがやりたいと思っていることには、とことんチャレンジさせてあげたいし、チャレンジできるような環境を最大限作っていきたい。それが父親の役目だと思っている。どうやら、これが、彼の父親としてのスタンスらしい。

実は、彼の12歳(会った当時)の次男坊、前年、地域のトップチーム入りの試験で落ちてしまって、そのとき、悔しくって家でおお泣きしたらしいんです。そんなとき、もしわたしが父親だったら、せいぜい子供を慰めて終わりでしょうか。人生まだまだ先は長い。一度くらいの失敗がなんだ。他のチームに入って頑張ればいいじゃないか!みたいな感じでしょうか。

もし、あなたが子供を甘やかしてばかりの親ばかだったら、監督に抗議したり、知り合いを通じて圧力かけたりもするのでしょうか。そのとき、彼は、息子のために、人選で絶対的な権限を持つチームの監督に電話をしたそうです。

“何故うちの息子を落としたのですか!”って抗議するため?いえいえ、そうではなくって、彼は、監督に、テストに落ちてチームに入れないことは聞きました。でも、明日からの練習に参加してはだめですか?一緒に練習させてもらうだけでいいのです。とお願いしたそうです。

監督は、あくまでもチームには入れないし、試合には出られませんが、それでも良いのであれば、練習に参加するのは問題ありません。と言ってくれたそうです。彼はそのときの心境を、父親としてできることは、息子に再度チャンスを与えてあげることだけだと思った。と、言っていました。

そして、彼の12歳の息子は、翌日から3ヶ月間、練習を1日も休むことなく、誰よりも早く練習場に現れ、誰よりも真剣にボールを追い、誰よりも遅くまで練習し、後片付けもこなしたそうです。

そして、3ヵ月後に、監督から、彼のもとに電話があって、息子と2人で夕食に招待されたんだそうです。そして、夕食を食べながら、監督から、チームで一番たくさん、そして真剣に練習してる彼を落とすわけにはいきません。明日からはチームの一員として参加してください。と言ってもらえたんだそうです。

息子の方はとにかく笑顔で喜んでいたそうですが、彼は、うれしくって涙がとまらなかったそうです。彼は、金持ちの彼だから特別にできることをやったわけではありませんよね。誰にでもできることの中で、彼がベストだと思うことをやっただけです。

息子の方にしても、チームに入れなかったら、悔しくても受け入れて、あきらめる、というのが普通ではないでしょうか?ところが、彼の息子はあきらめきれなかった。あきらめて、別の手を考える。とは思えなかった。どうしても自分の力が足りない、とは納得できなかった。まだまだできる!と思った。

だから、その様子を見かねた父親が、息子のやる気を信じて、息子がもう一度チャンスを得られるよう、監督に頭を下げて、ここが大切なんですけど、“監督も困らず”、“しかも息子にもチャンスが訪れる”という、最高の解決法を見出して実行した。

そして、みごとに息子はできる限りのことをやって、父親の期待に応えた。いや、彼は単に自分の思いを実現しただけ、なのかもしれません。どっちにしても、これって、お互いの信頼関係の勝利って気がしません?

父親の、12歳の息子に対する信頼。

そして、12歳の息子の、父親に対する信頼。

信頼関係に歳の差は関係ないんですよね。

今週も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

image by: Shutterstock.com

ただのひろしこの著者の記事一覧

立教大学を卒業後、カナダ資本の食品専門商社で19年間、食品の貿易業務に携わる。
その間に起きた社内での人間関係トラブルを機に心理学に目覚め、3年間の心理学研究の後、退職。心理カウンセラーとしての道を選択するが、以前の取引先であった日本最大食品メーカーが新規で立ち上げた新会社の戦略原料部長としてスカウトされ、海外での食品原料の開発、買い付け業務に従事。
世界の大手食品会社や商社を相手に、海外を飛び回るフードバイヤーとなり、現在に至る。
また、心理カウンセリングを通じて学んだ、”人生を楽しむ”を実践すべく、仕事の合間に40の手習いとして和太鼓を習い始め、すっかりその魅力にはまり、和太鼓仲間と立ち上げた和太鼓チームPASSIONSで2回の単独公演PASSION SHOWを実現、さらに、2016年に川崎駅前にスタジオ太鼓庵をオープンし、現在は国際フードバイヤー兼、スタジオ太鼓庵オーナー兼アマチュア太鼓打ちとしての生活を楽しんでいる。

また、2020年より、過去に心理カウンセラーとして発行していたメルマガ
“成功者たちの習慣 vs. 普通のひとたちの習慣”を、さらに積み上げた人生経験をもとに復活。

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【著者】 ただのひろし 【発行周期】 ほぼ週刊

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