開幕1週間にして金メダル17個と史上最多記録を更新し、日本人選手の活躍に沸く東京五輪。競技については純粋に応援する人も多くいるものの、周辺の話題として海外在住日本人に届く日本からの情報はネガティブなものが多いようです。今回の『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』では、著者でニューヨーク在住の人気ブロガーりばてぃさんが、東京五輪に参加中の海外選手たちが発信する明るく前向きな情報を紹介。どうしても日本人選手の動向に注目してしまう今、別の視点での五輪情報を伝えてくれます。
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今週のおすすめYouTube動画
今週のおすすめYouTube動画は東京五輪関連から。イギリスの水泳飛び込みのトム・デーリー(Tom Daley)選手のYouTube動画です。
東京五輪についての日本語メディアは比較的否定的なものが多い印象。これはアメリカにいてウェブメディアからしか情報を得られないから特に話題になっていて目立ったニュースしかみてないからかもしれませんが、それらをみている限りでは今回のオリンピックに対しては否定的で、海外メディアを訳して伝える日本語メディアも否定的なものが目につきます。例えば、暑さが酷評とか、ベッドが段ボールとかなどなど。
でも、実際に選手またはプレスや関係者として参加している方々の個々人のSNS発信をみているとそこまで否定的でもないのです。そもそも大きな大会で多くの人が参加するので何かしらのミスはあるでしょうし、不具合もあるでしょう。少なくとも選手はそのあたりは把握しているでしょうし準備もしているはずです。加えてこの1年でスポーツの大会がまったくなかったわけではなく、パンデミック中も感染対策をしながらスポーツ大会は開催されてます。
なので、選手たちは基本的に大会運営の指示に従うだけなのです。もちろん、その中で不具合があったり、変更すべきを思えば声をあげるだけなのです。声があがったから日本の今回の東京五輪が大失敗だっただけでないですし、おもてなしができなかったわけでもないのです。
で、実際、選手個々人のSNS発信をみていると残念がっているのは、観光ができないことくらいで、他は概ね満足している様子を伺うことができます。
例えば、上述したようにトム・デーリー選手のYouTube動画。宿泊しているお部屋だけでなく選手村の様子を撮影してくれていまして24時間営業の食堂や、選手村を走るトヨタさんのセルフドライビングカーなど驚きながら紹介しています。
ちなみにトムさんはマティ・リーさんとシンクロナイズドダイビング10メートル高飛び込みで金メダルを獲得。それについても動画にしてて、家族や友人が喜ぶ姿に感動します。
なお、BBCがトム・デーリー選手のこれまで軌跡と東京五輪に向けた意気込みを記事にしているので、宜しければどうぞ。
● 【東京五輪】 「僕はゲイで五輪金メダリスト」 ベイビーの夢実現……トム・デイリー選手の物語 – BBCニュース
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アイルランドの男子体操のリース・マクレナハン(Rhys Mcclenaghan)選手による紹介動画もどうぞ。動画では、順天堂大学の寮?での滞在を終えて選手村に移動。やっぱりデーリー選手同様にセルフドライビングカーに驚いています。
他にもインスタグラムで情報発信するドイツの陸上選手などもフォローしていますが、みなさん日本滞在をそれなりに楽しんでくれているようです。
編集後記
オリンピック開催中ということで、どうしてもオリンピック関連の話題が多くなりがちですが、今週のおすすめYouTube動画では触れきれなかったフィリピン初の金メダル獲得のお話と日本人選手について少しだけ書いてみたいと思います。
まず、フィリピン初の金メダル。重量あげ55kgのヒディリン・ディアス選手が獲得し大きくニュースになっています。フィリピンのメダル獲得数はこれで11個目だそうです。
日本で育った日本人としては日本はこれまでたくさんの金メダルを獲得してきましたし、今はアメリカに住んでいるのでアメリカ人選手の活躍をかなりニュースで見聞きします。なので、あまり考えたことがなかったのですが、国によっては金メダルを獲得していないところもあるのですね。
選手の身体的なものよりは環境や資金的なものが影響しているのもありそうですね。日本人選手もアメリカに来て訓練したりするわけで、スポーツに限らず、何かのプロになるなら海外経験を積むという人は多いですし。強豪がいるところで訓練するのも強くなる理由の1つだと思いますが、発想の違いを学べるなどもありそうな気がします。でも逆に柔道などもともと日本のスポーツで日本が強豪である場合は日本で訓練するという海外選手もいるでしょうし。
フィリピンのディアス選手はどのような訓練を積んできたのか知りたくなってきました。ちなみに、ディアス選手は賞金の他にフィリピン航空から一生ずっと年間8万マイルを貰い続けるとか、フィリピンのスポーツ団体から賞金などいろいろ出るのだそうです。それだけ国民のヒーローになったということなのでしょう。
それにしても持ち上げが成功後のディアス選手の太陽のような笑顔が印象的です。ちょっとした悲しみは吹き飛ばしてくれそうです。
● パッキャオ、ドネアがフィリピン初金メダルを祝福 「あなたを誇りに思う」(スポーツ報知) – Yahoo!ニュース
ところでアメリカでは4大ネットワーク局のNBCが放映権を持っているので地上波ということもありNBCで見ることができるのですが、現在、我が家のTVはゲームに繋がれてまして配線変更したら何故かTVが見れなくなってしまったのです。
もともとドラマとかネット配信で見ているので気にしてなかったのですが、こういうとき不便ですね。なので、NBCスポーツのYouTube動画をみて楽しんでいます。
で、日本人選手の活躍もちらほら見てましてスケボー、サーフィンとみんなすごいです。柔道の兄妹金メダルはアメリカでも話題で妹さんが金メダル獲得した瞬間の涙みた瞬間にこっちももらい泣き…。すごいですね。おめでとうございます!
あ、あとですね、自転車レースでは日本の皆さんが日本の景色がこんなに素晴らしいなんて…とネット上で盛り上がってますが、海外在住者としては大きな声で伝えたい、「日本は景色も人も環境も食事も何もかも素晴らしいものたくさんですよー!!!」…って。
日本にいると日本がすべてなので気づかないのは当たり前かもしれませんが、日本独特の景色は素晴らしいし、自転車レースでみられた神社や田園風景に限らず、都心、郊外関係なく独特のビルもあったりするのです。
海外生活長いから日本のすべてが新鮮と感じるのもあるかもしれませんが、じゃぁ他の国に行っても同じような感想を持ってもいいわけですが、必ずしもそうじゃないので、やはり日本には素晴らしいものがいっぱいだと思うんです。
セブンイレブンや選手村でのちょっとしたサンドイッチとかが海外の方に美味しいと話題なのも、本当に美味しいからなのですよ。あぁ~近いうちに日本に帰りたいな~。
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image by:chuck hsu / Shutterstock.com