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Bielsko, Poland - 12.10.2021: the student learns math on his own at home. Preparation for an important exam by solving math problems

信長や龍馬が私たちの心に染みつく理由を仕事に活かすことはできるのか?

あなたは「ツァイガルニック効果」というものを知っていますか? 完成していないものが、完成したものよりも記憶に残るということなのですが、今回のメルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』では、この効果を仕事に活かす方法を紹介しています。

ツァイガルニック効果、パラドックス、ドーパミンでやる気を出す

心理術の本で“ツァイガルニック効果”というものを紹介している。

ツァイガルニック効果とは、「完成していないものの方が、完成したものよりも記憶に残る」というもの。

本でも紹介したが

といったこと。

どちらも“志半ばで討たれてしまった”という人物。

その人の完成形を見ない方が「もし生きていたらこうなっていのだろう」と想像を掻き立てられる。だからこそ魅力的に感じるのだろう。

これは普段の行動でも言えること。何か仕事をして完了さたら「あぁ、スッキリした」といった爽快な気分になる。

人は物事が完了する達成感を覚える。これはいいこと。

しかし、注意が必要。ここで満足してしまい「これをやったし、あとは明日やればいいか」となってしまうことが多い。

1つの仕事が完了した安心感によって“仕事へのモチベーションが下がる”といったこともある。

その反面、完成せずやり残している仕事はどうだろう?頭の片隅に「あの仕事の一部が出来ていないな」とモヤモヤ感が残る。

こうなると、居ても立っても居られない。「どうしてもあの仕事をやりたい」といった衝動に駆られる。

人には「未完成なものを完成させたい」という強い欲求がある。

人によっては「あえて少しだけ仕事を残しておく」というやり方をする。これを翌日の仕事のモチベーションにしているのだ。

学生時代の友人Kくんのこと。Kくんはとても優秀だった。頭が良くスポーツも万能。クラスの人気者でもあった。

Kくんが「問題集の最後の1、2問を残しておく」といった話をしていた。それを翌日にもっていくと言うのだ。

その時は「あと少しだからやって最後までやっておけばいいのに」と思ったものだ。

Kくんの頭ならすぐにその問題も出来たはず。にもかかわらずあえて残す。

すべてやってしまうと「ここまでやったからもういいや」といった気持ちになる。

少し問題を残しておけば翌日も問題を解く。その流れで「もっとほかの問題も解いておこう」となると考えたのだろう。

当時のKくんがツァイガルニック効果を知っていたとは思わないが“完了させないことでモチベーションが持続する”ということを知っていたのだろう。常に結果を出していた。

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ツァイガルニック効果を仕事に応用する。もちろん無理に仕事を残すことはないが。ケースバイケースで上手く使ってほしい。

しっかり仕事をして時間になったら「この部分だけは明日の朝やろう」と残しておく。

翌日忘れないように“やることリスト”の一番上に書いておいてもいいだろう。

翌日にそのメモを見ると「早くこれを早く完成したい」という気持ちになる。

グズグスすることなくすぐ取り掛かる。これがいい呼び水となる。ぜひこの考え方を覚えておいて欲しい。

ツァイガルニック効果と同じような心理で“幸せのパラドックス”というものがある。

これは“達成した時より、達成する前の方が幸せと感じる”というもの。

例えば、シリーズ物のグッズを集めていたとする。集めているときは「あと2つ、何としても欲しい」と夢中で集める。

しかし、コンプリートした途端「なんか興味がなくなったな」なんてことになる。

これは私自身も経験がある。かなり捨てたが、訳の分からないシリーズ物が部屋にいっぱいあったものだ。

ただ、この集める途中の心理は利用できる。「何かを欲しい」と思う気持ちはモチベーションに使える。

幸せのパラドックスは“じらされドーパミン”とも言われる。

【何か欲しい > 手に入れた状態】

といった図式になる。これは何となく分かるのではと思う。

営業活動において単純に「目標を達成したい」といったものも必要だ。達成すれば充実感を味わえる。

ただし、達成すると満足してしまう。翌月から「先月は達成したし、今月はゆっくりしよう」と気が抜けてしまう。これが調子のいい時期からスランプになる原因となる。

そうならないように目標を2つ設定する。1つは十分達成可能な目標。会社から与えられているノルマでもいい。

そしてもう1つは“かなりの幸運が重ならないと達成しない目標”を設定しておく。

これはさすがにすぐには達成しない。四半期で達成できなかったら「よっし、次は達成するぞ」とやる気が続くのだ。

・ツァイガルニック効果
・幸せのバラドック
・じらされドーパミン

を上手く活用して欲しい。

結果を出し続ける人は自分をうまく奮い立たせている。ぜひ好みの方法でモチベーションを上げていく。これを続けていれば間違いなく結果が出続けるものだ。

【今日の課題】

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image by: Shutterstock.com

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群馬県高崎市生まれ。工学部機械科卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。 自分に合う営業方法が見つからず7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。 お客様へのアプローチを訪問から「営業レター」に変えることをきっかけに4年連続トップの営業マンに。 2006年に独立。営業サポート・コンサルティング株式会社を設立。 現在、上場企業への定期研修、講演、コンサルティング業務、経営者や営業マン向けのセミナーを行っている。 個人の営業マン向けとして【営業通信講座】や個人コンサルティングも実施。 2010年より関東学園大学にて学生に向け全国でも珍しい【営業の授業】を行い、社会出てからすぐに活躍できるための知識を教えている。 また(社)営業人材教育協会の理事として営業を教えられる講師の育成も取り組む。 2019年までに56冊の本を出版。ベストセラー、海外で翻訳多数。

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【著者】 菊原智明 【月額】 ¥770/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 金曜日 発行予定

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