先日、突然発表された元ジャニーズ「KAT-TUN」メンバーの赤西仁と、女優の黒木メイサとの離婚。この報道を信じられなかったと語るのは、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さん。デキ婚で無理やり一緒になった2人を待ち受けていたのは、日本の「THE芸能界」な酷い仕打ちの数々でした。
赤西仁、黒木メイサ「電撃離婚」発表で蘇った、所属事務所社長の自慢話
『KAT-TUN』元メンバー、赤西仁と黒木メイサの電撃離婚発表には本当に驚きました。
「え~っ…まさか…」といった感じです。
というのも、2人が結婚した経緯が経緯だっただけに、私は仮に噂が出たとしても離婚という選択肢は絶対無いと勝手に思っていたからです。
“アーティストとしてのプライド”とでも言いましょうか…。
2人が結婚を発表したのは今から12年前、2012年2月末のことでした。
27歳のトップ・アイドルと、将来が楽しみな23歳のこれからの女優の結婚は、芸能マスコミだけでなくもちろんファンや一般ピープルたちをも大きくザワつかせることになりました。
赤西に関しては、当時健在だった故・メリー喜多川さんがバリバリの頃の旧ジャニーズ事務所所属でしたから、そのアイドルとしての“縛り”はハンパありませんでした。
故・ジャニーさんが作り上げた男性アイドルの理想像には、結婚なんて2文字はどこにも見当たりませんし、100%、許される行為ではありませんでした。
そんな“籠の鳥”生活の中、赤西が思いついたのは“できちゃった婚”という最終手段でした。
“相手が妊娠していることを公表してしまえば誰にも文句は言わせない”ということでしょうか。
旧ジャニには確かに過去に範例がありました。
木村拓哉と工藤静香です。
“木村クンは認めてもらえたわけだから、俺だって…”と思ったのでしょうが、それは浅はか過ぎる愚かな決断だったとしか言えません。うぬぼれにも程があると言えるでしょう。
その答えは電撃解雇と、芸能界からの半永久追放という過酷な現実として赤西に襲いかかりました。
一方の黒木にも、課されたペナルティは尋常ではありませんでした。
電撃結婚発表直前に契約を交わした『富士重工業』とは大モメにモメたと聞いています。
『SUBARU』新CMがオンエアされて早々に、イメージ・キャラクターが結婚・妊娠ですから、クライアントとしても「え~…聞いてないョ…」となったわけです。
これ以外でも黒木が結婚、妊娠で発生した違約金は、噂ですが5億とも6億とも言われていました。
今年4月末日で19年間お世話になった所属事務所を退所した黒木ですが、これは(これも噂ですが)この時の借金を返し終わったから…なんて噂も出回りました。
外野席からこの電撃結婚顛末を見ていて私が驚いたのは、少し前まで「うちの黒木のプロモーションを、何とか頼むわね」と頭を下げていたマネージメント側が、一気に様々なメディアに2人にとってマイナスになるような情報をリークしたことでした。
丁寧に、お金をかけて育ててきたのに…“可愛さ余って憎さ百倍”とはまさにこのことを指すのでしょう。
当時私は芸能週刊誌記者として編集部に身を置いていましたが、私が声を無くすぐらいの2人の私生活暴露リークに、「クソババァ! 嘘ばっか言ってんじゃねえョ!!」と反論した気持ちも、少しだけですが理解出来た程でした。
当時の日本の“THE 芸能界”の本当の恐さをまたひとつ、垣間見た瞬間でもありました。
そんないばらの道を歩いて、足の裏が傷だらけになった2人だったからこそ、2人の絆は深く絶対離婚なんてないだろうと、私は勝手に思っていたのです。
ハワイ在住の赤西ファミリーを知る知人からも、子供の学校の送り迎えをきちんと担当しているという赤西の近況を聞いていましたから、旧ジャニと子育てがひと段落した現状から芸能界復帰もそろそろかな…と思い込んでいたわけです。
こんなブログを書いていたら大昔、同乗した移動車輛の中で黒木の元所属事務所社長が私に思わず漏らした、詳しくは言えませんが黒木のギャランティに関する自慢話が鮮やかに蘇ってきて仕方ありませんでした…。
プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」
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