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なぜ、時間管理の達人は「会社の机」を極限まで片づけて「自宅の机」は片づけないのか?

あなたの会社の机はキレイですか?今回のメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』では、「5つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」の石川さんが、会社の机と自宅の机、それぞれの上手な使い方について、ご自身の経験をもとに語っています。

会社の机は極限まで片づけ、自宅の机は片づけない

新入社員のころ、「資金繰り表」を会社の机に置きっぱなしにして自宅に帰ったことがあります。資金繰り表とは、会社の収入と支出、そして今後いくら資金が不足するかを予想した社外秘の重要書類です。社内でも、やたらに見せられません。

次の日、烈火のごとく上司に叱られました。私としては、会社に来てすぐ仕事を始められる状況にしておきたかったので、そのままにしていたのです。しかし、考えてみれば、資金繰り表は機密情報。お客様や金融機関などの外部の人に見られるかもしれません。

次の日、誰よりも早く来て仕事をしようと思っていても、風邪で会社を休んだり、電車が遅れたりするかもしれません。私がいない間に資金繰り表が、机に放置されている状態だと、様々な人に見られて私の信用も失われます。上司に叱られて以来、机をきれいにして帰るようにしています。

それどころか、今では机の上には極限までモノを置いていません。

例えば、机の右端に、14時になったら来るお客様の名刺を忘れないように置いてあったらどうでしょう? 他の仕事をしているのにその名刺が目に入り、お客様の顔や打ち合わせで何を話すかなど雑念が入り、目の前にある仕事に集中できなくなります。他の書類や稟議書なども同様です。目に入るたびに集中力が失われます。配置上、机におかざるをえない場合は、書類はすべて書類箱に入れて蓋を閉めておくことをお勧めします。

さらに、机に置いてあるモノに、「本当にお前は、今やっている仕事に必要なのか、必要じゃないのか、必要じゃないのになぜ机にあるんだ」と語りかけてみてください。もちろん周りの目もあるので、口に出さずに問いかけます。この筆記用具は本当に必要なのか? 自問自答を繰り返すと、今の仕事に必要なのは4色ボールペンと定規だけ。必要のない筆記用具はペン立てにしまおう。そう考えているうちにペン立て自体もいらないことに気がつき、今ではペン立てごと、2番目の引き出しにしまっています。

ティッシュ箱は誰の机の上にも置いてあります。しかし、本当に必要なのか? 花粉症の時期は必要だが、この時期には使わない。となれば、私は引き出しにしまっています。

ペットボトルで水を飲んでいるけど、飲むことにキャップを外すのが面倒。キャップを外したままが時間効率的には良い、キャップを外しておこう。

最終的には、固定電話とパソコン、キャップなしのペットボトル、そして目の前の仕事に必要な筆記用具だけが机の上に残ったのです。視界に余計なものが入らないので、今ある仕事に集中できます。それしかないので、他の仕事に目移りすることもありません。目の前の仕事に集中して、ハイスピードで仕事をするためには、机の上を徹底的にきれいにすることが重要なのです。

「会社の机」は極限まで片づけているとお伝えしました。出社したら毎朝、何もないきれいな机で新鮮な気持ちのまま1日をスタートするのは気持ちがいいものです。会社の机が片づいていない人は、出社もギリギリの人が多く、就業のチャイムと同時に席につきます。お客様からの電話を受けると、机が片づいていないのでメモ紙も見つからない。仕方なく机の上にある書類の裏に用件を書きなぐる。結果、用件を書いた書類が見つからなくて大騒ぎになる。

一方、自宅の机は違います。自宅の机は、汚くてもOK。整理されていなくてもいいです。昨日の夜、勉強したのであれば、そのままの状況にしておきましょう。自宅の机は、何に使われているのか? それは人生を変える勉強だったり、転職のためのスキルアップだったり、会社で一目置かれる存在になるためのキャリアアップだったり、それらの目的のために使います。誰かが自宅に押し掛けて机の上を見ることもありません。

目はバッチリ、頭がスッキリと目覚めた朝ならいいですが、起きた瞬間は眠気との戦いの日もあります。書棚やカバンから勉強道具を取 り出すその一手間が煩わしいのです。起きたらゼロ秒で机に向かい、勉強などの目的の行動に取り組みたい。初動が大事です。初動を大切にするためには、準備に時間をかけない。これが大事です。ですから机はむしろ、昨夜のままがいいのです。

私は、最初スポーツジムは長続きしませんでしたが、主な原因は準備にありました。上下のスウェット、靴下、タンクトップやタオルを 用意しなければならない。前回着ていた衣類やタオルはカバンに入れっぱなしだった。それを取り出し洗濯機に入れてから用意しなければならない。そんなことを頭で考えているだけで面倒になってくるのです。その一手間を考えることが、スポーツジムへ行く足を遠ざけてしまいました。

今のジムに通い続けられている大きな理由は、スポーツウェアからタオルまですべてジムに揃っていることだと思います。準備ゼロ、身ひとつで行けばOKなのです。いろいろと用意しなければと頭で考える必要がないので、すぐに向かうことができます。以前のジムより料金は高いです。

しかし、安くても通わなければ意味はありません。お金で「すぐやる仕組み」を買ったのです。

話は戻って、机をそのままにして寝ることで準備しなければならないという面倒なこともなくなり、すぐに動くことができるのです。朝はエネルギーが満タンです。その貴重な時間に用意する手間を省くこともできます。会社の机は徹底的にきれいにする。一方、自宅の机は片づけない。同じ机でも、目的と用途によって違ってくるのです。

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アナタの会社はなくなる?? 平均寿命が80年、働く期間は約45年。一方、会社の平均寿命は23年と言われています。会社のほうが圧倒的に寿命が短い。さらに、AI時代の突入で、10年~20年の間に現在の仕事の9割は無くなると言われています。同じく9割の人が、今の仕事と違う仕事をしていると言われています。そんな状況のなかで、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになる方法をお伝えします。

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