近年、世界各地で「これまで経験したことのない」規模の豪雨や洪水が相次いでいます。異常気象はもはや一つの地域や国だけの問題ではなく、地球全体が直面する課題となっています。『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では、著者で健康社会学者の河合薫さんが、豪雨をきっかけに考える「国境のない世界」と、そこから見えてくる平和のあり方についてのお話です。
国境のない世界を作れるか?
前回のメルマガで、「腐っても台風」について書きましたが、千葉県を襲った豪雨はまさにそれであり、一方で、あそこまで広範囲に豪雨が広がるとは。
改めて、ゲリラ豪雨の時代から、線状降水帯の時代に完全にパラダイムシフトしたのだと、その怖さを痛感させられました。
亡くられた方が出てしまったこと、心からご冥福をお祈りいたします。
ゲリラ豪雨は、限られた地域に短時間集中して降る雨で、長くても2~3時間で終わるとされていました。一方、線状降水帯は「次々と発生する積乱雲が線状に伸びた雨域を作り出し、数時間にわたって同じ場所を通過または停滞することで、局地的な集中豪雨をもたらす現象」です。
特に被害の大きかった千葉から大網白里付近では、6時間で400~500ミリ以上の雨が降ったとされています。
民間の気象会社のシミュレーションによると、過去の気候では、この規模の大雨が起こる確率は0.001%ほどで、頻度にすると1万年を大きく超えるとか。
しかも、過去にはほぼ起こり得ないレベルの大雨だったことがわかりました。
過去にない豪雨による被害は、世界中で起こっています。
2024年9月には、米ノースカロライナ州沿岸部で、12時間の間に457ミリの雨を記録。非常事態宣言が発令されました。また、その後も、304ミリを超える雨が報告され、200年に一度の雨量だったと解析されています。
同年には、オーストリアでも断続的に大雨が降り、洪水で5万棟以上が停電。1万2000人以上が避難を余儀なくされました。
つまるところ、空に国境はないのです。温暖化は、地球全体の現象であり、対策を行った国で、異常気象のリスクが下がるわけでもない。地球全体、すなわち、すべての国が協力して対策をとることができるか?
その「共に手を取る」という視点が極めて重要なのです。
それは、何人もの豪雨で奪われた命が、実は助けられる命だったことと同義と言えるのではないでしょうか。
地球は、一つの船だと思うのです。
それに乗る私たちが、共に互いの生存基盤を守り抜くことこそが、「平和」の一歩になる。そう思えてなりません。
みなさんのご意見、お聞かせください。
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