飲食業界では、立地や客層の変化に合わせて複数ブランドを展開する企業が増えています。外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんは自身のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』の中で、年商40億円規模まで成長した企業の事例をもとに、多ブランド展開を支える管理指標や、立地別に異なる店舗運営の考え方について解説します。
年商40億規模でのブランド別の状況分析
直営の展開で年商40億規模に成長されたご支援先。
こちらの展開で面白いのが、立地と客層から業態を考えるということです。
これをマトリックスで考えると、縦軸を立地、横軸を客層だと考えてみてください。
縦軸の例として挙げると
ショッピングモール
ロードサイド
繁華街
駅前
郊外ロードサイド
などなど
横軸の例としてあげると
子連れファミリー
ビジネスマン
男性一人客
女性一人客
などなど
このマトリクスを作って、そこに当てはまる中でベストな業態は何かを考えます。
そのため業態は非常に幅広く、居酒屋もあれば、そばもあれば、パスタもあれば、和食もあればなど、さまざまなブランドを展開できるようになっています。
ただ、このように業態が複数になればなるほど、管理工数は非常に大変になります。
かつ、好調なときは別にいいのですが、業績が悪くなったときにテコ入れをする際、なかなか店長力やマネージャー力として「再現性」という武器がありません。そのため、どうしても数字を戻すのに時間がかかってしまうという問題がありました。
では、これを打破するために、どのような管理機能を設けて業態力を高めるようにされたのか。今日はそこを振り返ってみたいと思います。
この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ
■施設内の業態
施設内の場合、業態選択さえ間違えなければ、施設の集客力によってある程度客数は担保されます。つまり、センターピンは業態選択という話になります。
それが正しかったという前提において管理するのは2つあります。
一つ目が提供時間
基本的には土日祝をはじめとして行列になるので、回転率が売上のすべてを決めます。
お客様が食べる時間をコントロールすることは難しいので、こちらができるのは提供時間の短縮になります。
このあたりと相性が悪いのが、グルメ型のトンカツですね。
どうしても揚げる時間や寝かす時間を考えると、行列の時にあらかじめオーダーを聞いていても、調理開始から提供までに15分くらいかかってしまいます。そうなると、どうしても客単価を上げざるを得ず、なかなか難しくなってきます。
逆にやはり強いのがラーメンの業態ですね。
行列のその時にオーダーを聞いておいて、ある程度回転を見ながら事前に茹で始めると、3分以内での提供とかも可能になってきます。
こちらのご支援先でも、オーダー後5分以内の提供がKPIになっています。
基本的にはそれを実現できるメニュー構成や調理の仕組みになっているので、できていないときには、必ずどこかで効率が悪化しているということです。
5分以内提供率がしっかりとできていれば、オペレーションが安定していると言えます。
逆に悪化していれば、必ずどこかで問題が生じている。この問題が生じていれば、マネージャーがしっかりと店舗に入って、その改善をすぐに行う。
このような管理の機能が働いています。
二つ目が Google のレビュー
上述の通り、施設型はある程度集客を箱側に依存しているので、自分たちで集客しようとする競合が意外と少ない状況にあります。
ただ、施設側で集客はしてくれるとはいえ、「じゃあどこのお店に行こうか」と検討したときに、お客様がやはり見るのがGoogleのような評価媒体であったり、実際の行列(人気さ)だったりします。
そのため、こちらでは常に Google の評点やレビュー数で、施設内で圧倒的一位になっているかを大事にされています。
実際、競合は数百に対して、こちらは数千の単位で押されているので、この辺りも選ばれやすい環境にはなっています。
席数30席程度で月商1,500万円を達成されているのは、このあたりの徹底が一つの強みだなと思います。
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■ロードサイドの業態
ロードサイドの場合、集客は「目的来店」と「衝動来店」の2つに分かれます。
ただ、衝動来店といっても、最近は入店する前に一旦 Google や食べログ、SNS などをチェックするような形が増えています。そのため、純粋な衝動来店は減っており目的来店比率が高まっています。
その中でどのような管理手法を行い、業績を上げていくかを見ていこうと思います。
1つ目が Google 4.5 以上かどうか
集客 = 認知数 × 来店率
シンプルにこう考えたときに、認知数はアクセス数だとすれば、今圧倒的に数字を伸ばせるのが Google ですよね。
ただ、その中でも Google の評点が 4.5 以上か未満か、これによって来店率に大きく変化がある状況です。
こちらも店舗数は非常に多いのですが、明確に 4.5 以上の店舗の方が来店率が高く、結果的に認知数、つまりアクセス数を獲得するための広告戦略がはまるかどうかの差が非常に大きくなります。
最近は Google 広告も GPS の機能を使って、実店舗への来店の精度が非常に高くなってきました。
こちらの支援先の場合は、繁華街型や大きなターミナル駅であったとしても、評価 4.5 以上の店舗の Google マップの CPO は 500円未満をずっとキープされています。
こうなると広告で売上を100万円上げるっていうのも、非常にやりやすくなってきます。
例えば、広告目標売上が 100 万円で客単価が 5,000 円だとすると、必要組数は 100 万円 ÷ 5,000 円の 200 組になると思います。
ある店舗は CPO が420円、つまり200組 × 420円 = 84,000円。
月間広告費 84,000円をかければ、広告経由の売上100万円を上げるのも計算上は可能になってきます。
広告のみの広告宣伝比率で言えば 8.4% ですが、これ以降のリピート率や LTV で考えると、最終的には広告比率も 2% 程度までしっかりと安定していきます。
落ち込んだ時に売上をキープするために、広告で補填できるか否か。
そのジャッジとしては、評点が4点、Google が4.5以上あるかどうか。これが一つ重要な指標として見られています。
2つ目がリピーター様売上です。
リピーター様の売上を着実に毎年上げ続けていくことができる。そうなれば、やはり業態の寿命も長いですし、地域に愛されるお店になっていきます。
その中でリピーター様売上を上げようと思うと、主に3つになってきます。
1. 新規様の2回目リピート率を上げる
2. リピーター様の離脱率を下げる
3. リピーター様の来店頻度を上げる
そもそもこの指標を取れるかどうかも、前提になってきます。こちらのご支援先では、各ブランドでアプリを設けられているので、データが非常に取りやすいのはありがたいです。
ただ、アプリをダウンロードされるお客様は基本的にーーー(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2026年10月5日号より一部抜粋。続きはご登録の上、お楽しみください。初月無料です)
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