「2-3位連合」焦点 自民総裁選、決選投票確実―29日投開票

2021.09.28
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by 時事通信


【図解】自民総裁選の仕組み

【図解】自民総裁選の仕組み

 首相の後継を選ぶ自民党総裁選は29日、党所属国会議員による投票が行われ、郵送などで投じられた党員・党友票と合わせて開票される。4候補とも1回目で過半数を獲得する勢いはなく、上位2人の決選投票に進むのは確実。「2-3位連合」の成否が焦点だ。
 議員や陣営への取材を基に最終盤の情勢を探ると、党員票では規制改革担当相(58)、議員票では前政調会長(64)が先行し、党員票でも議員票でも前総務相(60)が迫る。河野氏が1回目でトップに立つとみられるが、過半数には至らず、「河野氏と岸田氏」か「河野氏と高市氏」の組み合わせの決選投票となる公算が大きい。
 岸田、高市両陣営で「2-3位連合」を組み、決選投票で河野氏を追い落とそうという動きが出る中、河野陣営からは「厳しい情勢」(地方創生担当相)との声が漏れた。河野氏は閣議後の記者会見で「自民党が国民の声に耳を傾ける政党だと衆院選前に世の中に知らしめることが大事だ」と「2-3位連合」をけん制した。
 一方、岸田氏は岸田派の会合で「着実に支持を積み上げてきたと手応えを感じている」と強調。同時に、「開票が終わるまで決して予断は許されない。一つのミスが大きく勝敗に影響する」と述べ、緊張感を保つよう呼び掛けた。
 高市氏は国会近くの神社で必勝を祈願した後、記者団に「すがすがしい気持ち。人事を尽くして天命を待つ」と語った。これに先立ち、支持候補を明らかにしていない幹事長を党本部に訪ねた。
 幹事長代行(61)は選対本部の打ち上げ式で、「最後まで1番を目指して頑張り抜く」と強調した。
 党員投票は28日に締め切りを迎えた。29日は東京都内のホテルで午後1時に国会議員の投票が始まり、決選投票になれば同3時40分ごろに結果が判明する見通し。
 1回目は議員票と党員票各382票の計764票で争われる。党員票は各候補の得票数に基づいてドント方式で配分される。決選投票では議員票は382票のまま、党員票は都道府県各1票の計47票に圧縮される。上位2人のうち得票数が多かった方が各都道府県の1票を獲得する方式だ。(2021/09/28-20:32)

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