日本の若者、岸田首相に手紙渡す 気候変動対策強化求め―COP26

2021.11.03
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by 時事通信


2日、英グラスゴーの国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)会場で、岸田文雄首相に手紙を渡そうと試みた環境運動「未来のための金曜日・日本」のメンバー、酒井功雄さん(左)と時任晴央さん

2日、英グラスゴーの国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)会場で、岸田文雄首相に手紙を渡そうと試みた環境運動「未来のための金曜日・日本」のメンバー、酒井功雄さん(左)と時任晴央さん

  • 【図解】英グラスゴー

 【グラスゴー時事】英北部グラスゴーでの国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)首脳級会合に出席した岸田文雄首相に宛てて、日本の高校生ら5人が2日、対策強化を求めるメッセージを記した手紙を手渡そうと試みた。直接はかなわなかったものの、同行の政府関係者が「首相に渡す」として受け取ってくれたという。
 5人は環境運動「未来のための金曜日・日本」のメンバー。COP26と、直前に開かれた「気候変動ユース(若者)会議」に参加するため渡英した。首脳級会合で演説した後、会場から出てきた岸田首相に対し「岸田さーん」と大声で呼び掛け、それぞれが書いた手紙を渡そうとした。警備に阻まれその場で渡せなかったものの、外務省の担当者が首相に渡してくれることになった。
 5人のうちの1人で東京都の高校生、福代美乃里さん(16)は「すぐ近くに(首相が)いたのに手渡せず、もどかしかった」と語った。しかし「(間接的にでも)渡せることになり、良かった。(対策強化を求める)私たちの本気の訴えを分かってほしい」と気を取り直している。手紙には「1カ月近く学校を休んでCOPに来た。私たちの未来と、他の生物を守るためにも、責任ある対策を取ってほしい」と記したという。
 米国在住の大学生、酒井功雄さん(20)は、手紙で「気候変動によって私たちの世代に被害がのしかかっている。市民や若者の声を反映した政策決定をしてほしい」と訴えた。当日の首相演説に関しては、石炭火力発電廃止など踏み込んだ内容がなく「不十分と思った」と残念そうだ。「問題の根本的解決につながる政策を取ってもらいたい」と今後に期待している。(2021/11/03-20:36)

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