首里城正殿、再建へ 26年完成向け「起工式」―総事業費120億円・火災3年
2019年10月に首里城(那覇市)の正殿などが焼失してから約3年となる3日、再建に向け起工式が開かれた。26年秋の完成を目指し、岡田直樹沖縄担当相や沖縄県の玉城デニー知事ら約240人が出席し、工事の安全を願った。
岡田氏は「国として責任を持って復元に取り組む」とあいさつ。玉城氏は「焼失前よりさらに魅力ある首里城になるようしっかり進める」と述べた。
年明け以降、正殿を雨風から守る「素屋根」を設けた上で、本格的な復元工事を始める。正殿の総工費は約56億円、防火対策などを含めた総事業費は約120億円を見込んでいる。
正殿の木材は主に県外産だが、一部で県産も使用する。3日午前には、琉球王国時代から続くとされる木材を城内へ運び込む儀式「木遣行列」を再現。伝統衣装を身にまとった行列が、長さ約9.4メートルの県産木材と共に練り歩いた。(2022/11/03-17:52)