食品値上げ、5月も収まらず 缶コーヒーは25年ぶり―帝国データ

2023.04.29
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by 時事通信


【図解】5月の主な食品値上げ

【図解】5月の主な食品値上げ

 値上げの波は5月も収まらない。帝国データバンクが28日発表した主要食品195社の集計によると、同月の食品値上げは824品目に上った。缶コーヒーについては、飲料大手各社が1998年以来25年ぶりとなる値上げに踏み切る。休憩時間に値上げの重みを感じそうだ。
 コーヒー豆や砂糖、缶の価格高騰を受け、飲料各社は1日、定番のショート缶(185グラム)コーヒーを一斉に値上げする。コカ・コーラボトラーズジャパンの「ジョージア エメラルドマウンテンブレンド」は124円から135円に上がる。
 キリンビバレッジの「キリン ファイア 挽きたて微糖」は125円から152円に、アサヒ飲料の「ワンダ モーニングショット」も124円から151円に引き上げられる。
 自動販売機では、130円から140円に10円上乗せされるケースが多そうだ。缶コーヒー以外にも粉ミルクや缶詰の値上げが予定されている。
 公表されている年内の値上げ品目数は2万1205品目に達した。5月は前月より減少したが、前年同月比では3.3倍と伸びた。6月には3300品目超の値上げが控える。
 帝国データの担当者は「値上げが特に多かった昨年10月以降、消費者が物価高の勢いについていけなくなり、節約志向を強めている」と指摘。賃上げの動きは広がるものの「社会保険料も上がるなら消費が上向くとは思えない」と話している。(2023/04/29-07:06)

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