馬渕治好
ID: 0001301453

馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」

馬渕治好
  • まぐまぐ大賞2017
¥1,620(税込)/月 初月無料!
毎週 日曜日(年末年始を除く)
PC・携帯向け/テキスト形式
月途中の登録でも、月内に
発行されたメルマガがすべて届きます!
→バックナンバーの購入はこちら
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ID: 0001301453

馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

最新の世界経済・市場動向をさぐる「ブーケ・ド・フルーレット」(略称:Bdフルーレット)。この代表である馬渕治好が、めまぐるしく変化する世界の経済や市場の動きなどについて、高水準の分析を、わかりやすく解説します。馬渕が登場するTVや新聞・雑誌コラムなどと合わせて、当メールマガジンも是非ご覧ください。

著者プロフィール

馬渕治好

1977年 東京教育大学(現:筑波大学)附属高等学校卒業
1981年 東京大学理学部数学科卒業
1988年 米国マサチューセッツ工科大学経営科学大学院(MIT Sloan School of Management)修士課程修了

1981年に(旧)日興証券入社。1986~88年は2年間休職し、米国留学。他の期間は、ほとんど調査関連諸部門を歴任。2004年8月~2008年12月は、日興コーディアル証券国際市場分析部長を務めた。2009年1月より、独立した形で経済・市場分析業務を行なっている。

日本経済新聞夕刊のコラム「十字路」の執筆陣のひとり。
テレビ・ラジオ出演も数多い。

CFA協会認定証券アナリスト(CFA、Chartered Financial Analyst)

先進国・新興国の双方を含む世界の国々の、経済・政治情勢、株式・債券・外国為替・国際商品市場等、横串を通して、いろいろなものを見つめています。

サンプル号
*******************************
馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」 
*******************************
第341号(2018/1/7) 世界的な株高・外貨高だが、かえって危うい/反落のきっかけや時期は不透明

この週刊「世界経済・市場花だより」は、めまぐるしく変化する世界の経済や市場の動きなどについて、ブーケ・ド・フルーレット馬渕治好が、わかりやすく解説します。


※ 当事務所のホームページ
http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/sub3.html
には、馬渕が講師を務める種々のセミナーについて、公開可能なもの(有料、無料にかかわらず、参加者が限定されていないもの)は掲載しています。

現時点で既にセミナーの開催が決定しているが、主催者が受付を開始していない、などの理由により掲載していないものも、セミナーの受付が開始され次第、順次掲載していきますので、お手数ですが、こまめに上記ページをご確認いただければと思います。


☆過ぎし花~先週(1/1~1/5)の世界経済・市場を振り返って

<世界的に、全面的な株高と外貨高・円安、しかしかえって危うさが増したのでは>

(まとめ)

年初の世界市場は、ほぼ全面的な株高と外貨高(円安)となりました。ただ、「世界経済回復期待」による株高だと言われてはいますが、確かに米国の経済指標で強いものはあったものの、先週発表されたすべての指標が堅調だったわけでもありません。また、割高な米国株はさらに割高さを増しており、日本の大発会の日経平均の上げ率も違和感を覚えます。
年初から好調な相場なので、2018年を通してずっと好調だろう、という確信が高まるというより、かえって先行きに不安を覚えるような、危うい相場付きだと考えます。

(詳細)

前号のメールマガジンでは、昨年末の内外株価の調整気味の動きが今年初も持続し、また為替市場では、日本が休場の間に、円買いの仕掛けが入るのではないか、と懸念していました。しかし実際の米ドル円相場は、1/2(火)に一時112円辺りまで米ドルを押し下げる動きはあったものの、そうした円買い・米ドル売りは持続せず、むしろ全面的な円安となりました。また株価も、ほとんどの国で上昇しました。

ここで、まず先週の主要国の株価騰落率ランキング(現地通貨ベース、原則1か国1指数だが、日米などは複数指数を採用)ベスト10をみてみましょう。それは、
アルゼンチン
ロシア
パキスタン
日経平均
イタリア
オーストリア
ポルトガル
スペイン
ブラジル
TOPIX
でした。欧州諸国や主要な新興諸国、また日本の株価上昇率が高く、特にTOPIXを日経平均が上回っているところが特徴だと考えます(後述します)。

先週株価が下落した主要国は、エジプトとインドネシアしかありませんでした。ただ、株価は週間で上昇したものの、騰落率ワースト10に、南ア、ニュージーランド、カナダ、豪州といった資源国が多いことが目立ちます。昨年末にかけては、非鉄金属市況の上昇基調が続きましたが、今年に入って、銅、ニッケル、アルミなどの価格が頭打ちないし反落したことが影響しているのかも知れません。またインドや英国も、先週の株価騰落率がプラスではあったものの、ランキングではワースト10に顔を出しています。

外貨相場(対円)の騰落率ランキングベスト10は、
コロンビアペソ
ブラジルレアル
ノルウェークローネ
チリペソ
トルコリラ
メキシコペソ
マレーシアリンギット
インドネシアルピア
タイバーツ
カナダドル
でした。非鉄金属市況とは異なり原油市況は先週堅調だったので、産油国通貨が多くランクインしています(ロシアルーブルも12位)。

先週において、外貨で下落した(円高になった)ものは、アルゼンチンペソしかありませんでした。ただ、上昇はしましたが、米ドルがワースト7位で、米ドルはユーロなど他の主要国通貨に対しては、下落したことがわかります。

こうした全面的な株高と外貨高の背景要因として、「世界的な景気回復期待」が多く挙げられています。ただ、いったい景気回復を示すどんなデータが出たのか、と考えると、首をひねらざるを得ません。
たとえば1/2(火)の株価上昇については、一部報道では、同日発表された、2017年12月分の世界の製造業購買担当者景気指数(JPモルガンチェースとIHSマークイットの2社が算出)が強かったことが、材料だった、と伝えられています。しかし、そのデータが、これまで世界中の株価に影響を与えるほど話題になったことなど、あったでしょうか。
米国では、1/3(水)に発表された、12月のISM製造業指数は、確かに強かったです(11月分の58.2に対し、12月は59.7)。しかし1/5(金)発表の雇用統計では、12月の非農業部門雇用者数が前月比で19.0万人増えると見込まれていたところ、14.8万人の増加にとどまり、同日発表のISM非製造業指数は、11月の57.4から12月は55.9に悪化しました。
したがって、先週の世界的な株高は、さしたる理由なく株価が上振れした(したがって、この先、さしたる理由なしに株価が下振れしてもおかしくないと考えます)が、理由を付ける必要があるので、「世界景気回復期待」という材料がこじつけられている、と解釈すべきでしょう。

また、米国株価については、今年からの法人減税を勘案しても、既に昨年末の段階で、株価は企業収益と比べて割高としか考えられない水準になっていました。今年初は、その割高だった株価が、さらに割高になっているという事態です。つまり、危うい株価が、さらに危うくなっている状況であって、先行きの展望が明るくなった、などというものでは全くありません。
では、なぜ米国株価がほぼ上がり続けているかと言えば、これまで売ってきた投資家が担ぎ上げられ損失を被ってきたので、売り方に恐怖心が広がっているからではないでしょうか。買えば勝つ、勝てば買う、という投資行動が自己増幅しているだけであって、ひとたび株価が大きく反落すればとても脆い相場付きのように考えます。

日本株については、日本発の悪材料はありませんし(先行きも見出しにくいです)、日本の株価は割高とは言い難いです。ただ、大発会の、特に日経平均株価の上振れは、違和感を覚えます。
具体的には、1/4(木)は、日本株が上昇した理由として、日本が休場の間に海外株価が上昇したことが、安心感を広げた、と解説されていました。
しかし、たとえばニューヨークダウ工業株指数を取り上げて、日本が大納会で昨年の取引を終えた後の12/29(金)(日本の夜間)、1/2(火)、1/3(水)の動きをみると(すなわち、1/3(水)の終値の、12/28(木)終値に対する騰落率をみると)、わずか0.34%しか上昇していません。ナスダック総合指数の方が上昇率が高いですが、それでも1.66%です。
その程度の(1%前後の)日経平均株価の大発会の上昇率であれば、「日本が休場の間に海外株価が上昇したことが、安心感を広げた」と言われてもすっきり納得できるのですが、実際の日経平均は3.26%も上がっています。
加えて、NT倍率(日経平均÷TOPIX)が大きく上昇したことも踏まえると、一時優勢だった、海外投機筋による日経平均先物の買い煽りがまた復活したのか、と、うすら寒い気持ちさえ抱きます。

以上を踏まえると、先週の内外市場の相場付きは極めて危うく、かえって株価や外貨相場の先行きを警戒すべきです。


☆来たる花~今週(1/8~1/12)の世界経済・市場の動きについて

<市場は調整に向かうと考えるが、きっかけや時期は不透明、上下ともに荒れる恐れ>

(まとめ)

「過ぎし花」で述べたように、先週の世界の株価や外貨相場の動きは、かえって危うさを感じます。ただ、だからといって、すぐに株価や外貨相場が下がるかどうかは、全くわかりません。特に今週、株価や外貨相場を押し下げそうな材料があるわけでもありません。また、相場の天井や底では、強弱感が対立し、市況が大きく振れることが多いです。
このため、市況の方向性がいつどうやって変化するかは極めて見通しにくく、最終的に株価などが反落するとしても、その前に上にも下にも市況が大きく振れる可能性が高いのだろうと、警戒が必要だと考えます。

(詳細)

今週は、世界市場を大きく揺るがしそうな材料が見当たりません。ただし、日本では内需関連の材料が多いです(それは、「盛りの花」で後述します)。
したがって、「過ぎし花」で述べたように、特に先週の世界の株価や外貨相場の動きには危うさを感じますが、だからといって、今週から株価や外貨相場が一気に下落に向かうかどうかは、全くわかりません(すぐにでも反落しておかしくないと考えますが、すぐには反落しなくてもおかしくありません)。特に材料がないなか、「勢い」だけで、市況がさらに上振れする展開もありえます。
つまり、いずれ株安・外貨安に向かうと見込みますが、いつ、何がきっかけで、そうした下落展開に突入するかは、全くわかりません。

また、一般的に「天底荒れる」と言われます(この後の、「理解の種」もご覧ください)。目先は上にも下にも大きく、市況が動揺する恐れがあると懸念します。
投資は自己責任なので、投資の結果生じた損益を、全て自分で引き受け、人のせいにしないのであれば、どういう形の投資・投機を行なうのも、その人の自由です(責任と自由は、表裏一体です)。したがって、短期的に市況が大きく上振れ、下振れを繰り返すのであれば、上振れしたところで売りまくり、下振れしたところで買いまくろう(しかも信用取引や先物、FXなどで)、とするのも、自由です。しかし、筆者は、そうした方に有益なアドバイスができる能力はありません。

長期保有している株式を、今のような高値圏で少し売って現金化し、目先あるかもしれない下落相場に備える、あるいは何もしないが下振れしても動揺しないような心の備えを整える、今すぐに株式や外貨を(信用取引やレバレッジをかけたFXではなく、現物株や外債などで)保有し、中長期的な上昇相場を享受する(途中で含み損が出ても売らない)、今まで積み立て投資を行なってきたので、今後も全く同じように行なっていく、などの投資態度がよいのではないでしょうか。


☆盛りの花~世界経済・市場の注目点

<日本の内需系企業の決算に注目>

「来たる花」で述べたように、日本では今週は内需関連の材料が多いです。

マクロ経済統計では、1/9(火)に11月の毎月勤労統計が発表され、このところ伸び悩み傾向をみせている、フルタイム労働者の給与が回復するかどうかが注目されます。また1/12(金)には、12月分の景気ウォッチャー調査が発表され、小売やサービスの最前線にいる人たちの、景況感がうかがえます。
また既に先週から一部始まっていますが、9~11月期の決算発表社数が増えてきます。こうした企業には、小売や外食など、内需系企業が多いです。

足元の個人消費については、11月の外食売上高(12/25(月)発表)が前年比3.9%増と、15か月連続の前年比プラスを記録しました。さらに、客単価が上昇していた(前年比プラス2.8%)、あるいはランチよりディナーの方が伸びが目立った、といったような、デフレ脱却とも考えられるような動きがありました。
また百貨店売上高は、これまでは牽引役はもっぱら外国人観光客のインバウンド消費でしたが、足元の年末年始の商戦では、福袋が人気だったなど、明るい動きも伝えられています。

こうした個人消費好転とも解釈できる動きのなかで、今週以降本格化する、内需系企業の決算内容が堅調であれば、国内株式市況全般が仮に軟調であったとしても、内需系銘柄の株価が相対的にしっかりと推移することが期待できます。


☆理解の種~世界経済・市場の用語などの解説

<天底荒れる>

「天底荒れる」という、相場の格言があります。これは、相場が天井や底を形成する時は、きれいに市況が反転するのではなく、かなり上下に振れることが多い、ということを指しています。

これは、たとえば天井圏を形成する局面では、そろそろ相場が反落するということに、早めに気が付く投資家もいます。ただ、そうした投資家は早過ぎることもあります。一方、天井を過ぎていても、上昇相場が続くと考え、よい押し目買いのチャンスだと、遅れて買いに出る投資家もいます。
そうした強弱感の対立が、タイミングを前後して起こることは、別に天井や底の局面でなくても起こります。ただ、相場の転換点のように、方向性が変わる時は、実際に天井や底を形成し終わり、誰の眼から見ても反転が明らかになるまでは、異なった相場観がぶつかりやすいため、売り買いが交錯して、相場が大きく振れるのだと思います。


☆脇道の花~道草の話題

<クラフトビール>

クラフトビール(地ビール)が好きで、出張しても、自分の自由に夕食を食べられる機会があれば、それぞれの街のクラフトビール屋さんに行っています。

ただ、結構いい感じの店がなくなったりして、まだまだ多くの人に支持されているとは言えないのだな、と、さびしく感じることはあります。やはりおいしいけれど、値段もそれなりに高いからでしょうかね~。

東京のクラフトビール屋さんにはよく出没していますので、みかけたら、声をかけてください。


☆週次メモ「時の花」もどうぞ。
http://www.mag2.com/m/0001681420.html
登録初月(登録日から月末まで)は無料です。
日経平均株価と米ドル円相場の、今週の具体的な予想レンジを、数値で述べています。
先週の予想レンジも、実績と比較しています。
また、役に立つ図表を取り上げる、「今週の一枚」のコーナーもあります。


【ご注意】
・当メールマガジンは、世界の経済や市場の動きを解説することを目的としております。特定の商品や取引などを推奨しているものではありません。
・当メールマガジンは、信頼に足ると考える情報に基づいて作成されていますが、執筆者がその情報の完全性や正確性を保証するものではありません。
・当メールマガジンの情報を利用する場合は、すべて利用者の責任においてご利用ください。その結果生じたすべての帰結について、執筆者は一切責任を負いません。

----------------------------------------------------------------------
メールマガジン 馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」

◎発行責任者 馬渕治好
◎ブーケ・ド・フルーレット サイト http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/
◎ブーケ・ド・フルーレット Facebook http://www.facebook.com/bd.fleurettes
◎ブーケ・ド・フルーレット メール bd_fleu@mbr.nifty.com
当メールマガジンの「内容についてのお問い合わせ」は、上記メールアドレスまでお寄せください。

【メールマガジンが届かない場合】

☆メールマガジンの未着についてのお問い合わせは、上記メールアドレス(ブーケ・ド・フルーレット)宛てではなく、
https://contact.mag2.com/reader
から、まぐまぐ社宛てにお願い致します。未着分の再送のご依頼も、この問い合わせフォームからお願いします。
最近、読者様の設定にかかわらず、メールのプロバイダーが、まぐまぐ社からのメールマガジンを、勝手にスパム判定し、読者様に届かない事例が多発しています。その際の対処法が
http://help.mag2.com/000335.html
に掲載されていますので、未着の場合は、まずお読みください。
☆なお、当メールマガジンの通常号は、毎週日曜日の23:59までに配信しております。深夜まで執筆中のこともありますので、日曜日の夜になっても配信がない場合は、とりあえず午前零時までお待ちくださいますよう、お願い申し上げます。

◎メルマガ発行システム『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
◎読者の方のメルマガ解除(配信中止)は
 https://mypage.mag2.com/mypage/subscribe/SubscriberManage.do
◎バックナンバーは http://www.mag2.com/m/0001301453.html









ID: 0001301453

馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」

馬渕治好
¥1,620(税込)/月 初月無料!
毎週 日曜日(年末年始を除く) 今月3/4回(最終 2018/06/17)
PC・携帯向け/テキスト形式
バックナンバーの購入はこちら
2018/05/30 「世界経済・市場花だより」号外 イタリアの政治情勢を騒ぎ始めた世界市場/他にも不透明要因が重なったが、懸念は過度だと考える
2018/05/27 「世界経済・市場花だより」第361号 日本株に2つの波乱要因/市場動向は好転へ
2018/05/20 「世界経済・市場花だより」第360号 明るい地合いが引き継がれたが、値動きの重さも/日本の輸出が注目点
2018/05/13 「世界経済・市場花だより」第359号 日本株の「もやっとさん」も先週木曜日まで?/材料に欠ける週
2018/05/06 「世界経済・市場花だより」第358号 もやもやとした市場動向続いた/日本では決算発表第二幕
バックナンバー購入ページはこちら
さらに以前のバックナンバー一覧