「とにかく現状を打破したい」と言ってくる人に、戦略コンサルタントの中久保浩平さんは、あることをよく伝えているといいます。その言葉の意味と、中久保さんが10年間実践し続けている言葉とは? メルマガ『ビジネス真実践』で詳しく紹介しています。
現状を打破するためには先に提供する
「とにかく現状を打破したい」と焦って相談してくる人に対してよく言うことがあります。
それは、「お客様から時間もお金も奪ってはいけません」ということです。
「とにかく」という背に腹は代えられない状況になったときの気持ちは痛いほどわかります。
僕もそのような経験をたくさんしてきましたし、そんな人たちを、たくさん目の当たりにしてきましたから。
しかし、「とにかくなんとか今を凌げれば」「とにかく現状を打破できれば」という考えのもと、目の前の集客や売上のことばかりでそのまま進んでいくと、一時的には顧客も増え、売上も伸びるかも知れませんが、それは決して続きません。
それどころか、結果的に一時、顧客から時間やお金を奪っているのと同じことになってしまうのです。
そうなると、顧客との関係は築けません。
結果、自然と顧客はあなたの元を離れていきます。
そして、気がつけば、いつまで経っても「とにかく、とにかく」となってしまうのです。
いわゆる自転車操業から抜け切れなくなるのです。
僕はかつて、コンサルタントをはじめたころ、あるかたにこう言われました。
「中久保くん、成功したければ青虫になりなさい。キャベツだけを半年、いや、1年食う覚悟で、有益な情報を与え続けなさい。」と。
自分の利益ではなく、顧客の利益を先に考える。という教えでした。
今でもこの言葉は、強烈に刻み込まれていて10年近く実践し続けています。
これを継続的に実践していると、、必然的に先にサービスや情報を提供できるようになってきます。もちろん、見返りを求めることもありません。
ですが、先に提供し続けると、「無料だから…」とか、損得勘定だけで「貰えるのなら」という人達も集まるようになってきます。
これは大方の割合(8割程度)で必ず現れます。
だからと言って、それでも出し惜しみしません。
なぜなら、最初は「無料だから…」と集まった人達でもやがて、顧客となって現れるからです。
たとえ顧客にならなくても「面白い奴がいる」などと知人や友人に紹介してくれたりする場合もあるからです。
つまり、先にお客様にとって有益なモノを提供できるとそれを受け取った相手は、顧客やキーマンへと成長していくことになるのです。
貰えるもんはもらっておこう、という人達の中の数%は、自分自身にその辱めを感じ、やがて顧客や紹介してくれるキーマンとなるわけです。
有益な情報やサービスを無償で先に提供し続けていると「なんだかいつももらってばかりで悪いなぁ」と感じ始め、「なんとかお返しを…」という感情を持つようになる人が出てくるのです。
そのことがやがて積もり積もって、あなたに対する信頼や信用という無形の価値を高めてくれ、評判を呼ぶのです。
これは間違いありません。
「では一体、自分は何を与えることができるのだろう?」と思い巡らせているかたもいるでしょう。
いっておきますが、なんでもかんでもプレゼントすればいい、無料招待すればいい、などは、有益なものを提供することとは少し違います。
先に提供するものは、常に相手にとって有益であったり貢献できるものでなければなりません。
ということで、「とにかくなんとかしなければ」というような状況時には、焦って営業した結果、相手から時間もお金も奪ってしまうおそれがあるので、その相手にとって何が有益で、どんなことで貢献できるか? ってことを考えて、先に提供することです。
それが、一時の損になるかも知れませんが、利益は目先のもの以上についてきます。
今日のまとめ
『現状打破のためにも先に提供する』
image by: Shutterstock
『ビジネス真実践』
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