ピンチに陥ったとき、落胆したり自己嫌悪状態になるのは当たり前のことですが、問題はその後。ピンチをチャンスに変えられるか否かで、その人の人生が大きく変わると言っても過言ではありません。無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者でマーケティング戦略コンサルタントの中久保浩平さんは、「ピンチをチャンスに変えるためには、たった4文字のある言葉を意識的に使うようにするといい」と記しています。果たしてその「魔法の言葉」とは?
ピンチのときに使う言葉
ピンチはチャンス、という言葉がありますよね。しかし、残念ながら目の前の現実が一気にチャンスになる! なんてことはありません。
それではいったいピンチはチャンス、とは具体的にどういったことをいうのでしょうか? ピンチをチャンスに変えるには具体的になにをすればいいのでしょうか?
ピンチな状況にはもちろんのこと感じ方、捉え方によって個人差はありますが、ほとんどの場合、落胆したり、自己嫌悪になったり、 自責の念にかられたりします。そして、どんどんとネガティブな方向へ気持ちが向きます。これは誰しもがそうなることなので、さほど問題ではありません。
問題なのは引きずり過ぎることや原因ばかりにとらわれ、責めすぎることです。そうすると、ピンチから脱しようとしても、
「どうせ上手く行かない」
「どうせやっても無駄だろうな」
「なんでこんなことになってしまったんだ」
などと、ネガティブなオーラに包まれたまま負の連鎖が生じ、ピンチから脱することが益々しんどくなってしまいます。ですので、ピンチから脱するには、そのピンチという事実をどう考えるか? どう捉えるか? がとても重要となってきます。
たとえば、社員に今月の給料が払えないほどの状況にいるとします。明らかに大ピンチです。こうした時に
「なぜこんなことになってしまったのか?」
「どうしてあの時、手を打たなかったのか?」
「この先一体どうなってしまうんだ。」
「やっぱり俺には社長業は向いてないのか?」
などと、それまでのことを後悔したり、未来の不安を感じます。こうしたピンチに対して、原因を追求したり、後悔するばかりだけでは状況は一向に良い方向へ向かいません。なので、ピンチである事実、その意味を考えるようしてみるのです。今のこのピンチという状況には、「何かしらの意味がある」と疑うのです。
- 自分の殻を破り一回り成長するための試練かも?
- 社員が一致団結するかどうかの試練かも?
- 会社が飛躍を遂げるために超えなければならない試練かも?
- これまでのやり方を捨て、新たなものを築き上げる機会かも?
など。結論付けなくても、こうした考えや解釈を1つでも持つことで、ピンチであるという現実を受け入れ、冷静にその現実に対しての対処・施策・献策を講じることが出来ます。
「いやっ、そんなことはわかってるよ。でも実際ピンチになればそういう考えになれないから困るんじゃないか?」なんて反論の1つや2つがありそうですが…。
それならば、こういうのはどうでしょう? ピンチになったとき、「せっかく」という言葉を実際に口に出すのです。ウソでもいいから強制的に出すのです。言霊というものがありますが、口に出すことで自分自身に暗示をかけることができます。
「せっかく」という言葉を出すとわかりますが、このあとに続くのは「せっかく○○なのだから…」となります。そして、「○○なのだから…」のあとには、「こうしよう」という言葉が続いてきます。つまり、「せっかく」という言葉を発することによって、最後は建設的で前向きな表現になるということです。
たとえば、「せっかくこんなにも酷い状況に陥ったんだから、この際、思い切ったことをしよう」とか、「せっかく給料も払えない状況なんだから、それでも俺についてきてくれるスタッフがいるならば一生守ってやろう」。少々強引で日本語的におかしくなるかも知れませんが、ピンチになったときにこそ言葉を選び口に出してみましょう。
これが「せっかく」ではなくて「やっぱり」とか「どうせ」とか「なんで?」という言葉を使っているとピンチから脱することはありません。これは自分以外、他人に対しても同じです。
たとえば、同僚がミスをして酷く落ち込んでいるとします。励ますにも色々あるでしょうが、「せっかくミスしたんだったら、この際、もう同じミスを二度としないようにするにはどうすりゃいいか考えることができるはず。いい機会だよ」って伝えるのと、
「なんでミスをしてしまったんだ?」
「やっぱりミスをしたのか。」
「どうせミスをするに決まっている。」
「なんで」「やっぱり」「どうせ」を頭に使ってしまうのとでは全然違います。「なんで」「やっぱり」「どうせ」は、悪気はなくても相手をさらに追い込んでしまいます。他人のピンチにも「せっかく」という言葉を使いチャンスに変えてあげるようにしてみましょう。
また、「せっかく」という言葉は、「せっかく○○なのだから」「せっかく○○してくれたのだから」と感謝を感じることのできる言葉でもありますので、ピンチのときに「せっかく」を使うことでピンチという状況にも感謝することができます。ピンチを感謝することができれば、自ずとチャンスは見えてくる、そういうものです。
ということで、ピンチの時には「せっかく」という言葉を発してみましょう。そのとき、ようやくピンチがチャンスに変わります。
■今日のまとめ
『ピンチのときには「せっかく」という言葉を使う。』
- 現在、未決の問題や課題をノートに列挙する。
- 列挙したことに対して「せっかく」という言葉を使い、その問題や課題を与えられている意味を考える。
- 上記を踏まえ、問題や課題を解決するためにやるべきことを考えノートに書き出す。
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