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CIAが貴方を監視。ウィキリークスが報じた恐ろしい盗聴の実態

コンセントや時計といったアイテムに盗聴機は簡単に仕掛けられると言いますが、「自分とは無関係」と思って過ごしている人が大半ではないでしょうか。しかし今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』で紹介されているウィキリークス公開の情報によると、「CIAはアップル製品の監視に力を入れている。さらに、サムスンのTVが盗聴・録音機になっている」との衝撃の、まさに「リーク」が…。にわかには信じがたいこの内容、真実なのでしょうか?

あなたに盗聴器が仕掛けられている?!

「壁に耳あり、障子に目あり」。1990年代末、私は東京で、あるリサーチ会社の社長さんに会いました。その社長さん、とても印象深い話をしてくださいました。何でも、「携帯電話は持たない、メールはやらない」のだとか。

90年代末というと、ちょうどネットのできるパソコン、携帯電話が爆発的に普及していたころです。私は、「リサーチ会社にしては、ずいぶん遅れてるな…」と思ったのですが、そうではなかったのです。

社長さん、続けて言いました。「携帯電話は聞かれているしメールは読まれているから!」。モスクワ在住の私は驚きませんでしたが、「日本でもそうなのかな~~~」とは思いました。

今度は2000年代に入ってからです。私は、友人と投資コンサル会社を立ち上げ、いろいろな人に会っていました。ある日、石油会社の社長さん(ロシア人)に会いました。その人、「超」のつくほど大富豪なのに、携帯電話を持っていない。初対面で失礼だとは思いましたが、「なぜですか?」と聞いてみました。すると、「ニヤリ」と笑って、「聞かれてるからね」と言いました。私は、「そうなんだろうな~~~」と思いました。

CIAは、あなたを聞いている???

あれから15年以上の月日が流れ…。

「聞いてる、聞いていない?」
「見てる、見てない?」
「読まれてる、読まれてない?」

が世界的な問題になってきました。機密情報暴露サイトWikiLeaksは3月7日、CIAからゲットしたという8,761の書類とファイルを公開しました。Sputnik3月7日から。

7日、ウィキリークスは米中央情報局(CIA)に関する「流出した」一連の資料の公開を始めた。資料のコード名は「Vault 7」。

 

資料の第1部「Year Zero」には、CIAのサイバーインテリジェンスセンター(CIA’s Center for Cyber Intelligence)の機密ネットワークから得られた8,761個の書類とファイルが含まれている。

 

資料には、2012年から現在の大統領選挙戦にいたるまで、いかにCIAがフランスの政党と大統領候補の情報を集めていたか、についての情報が含まれている。

WikiLeaksの情報は、信憑性があるのでしょうか? 正直わかりません。CIAは、この件について何とコメントしているのでしょうか?

CIAのスポークスマン、ディーン・ボイド(Dean Boyd)氏はこの件についてコメントしていない。「我々は機密文書だとされている文書の真偽やその内容についてコメントしない」とニューヨーク・タイムズに話している。
(BUSINESS INSIDER JAPAN 3/20)

まるっきりウソであれば、「全部ウソだ!」とコメントするだろうと思うのは、私だけでしょうか? いずれにしても、「ウソかホントかわからないが」という前提でお読みください。

アップル製品は、聞かれている、読まれている????

「ビジネスインサイダー」によると、CIAは、「アップル製品の監視に力を入れているそうです。

WikiLeaksは文書の公開にあたって、CIA内部にiPhoneとiPadハッキング専門のチームが存在しているとコメントした。2016年の世界のスマートフォンマーケットにおけるiPhoneのシェアは14.5%。

 

CIAの専門チームは、iPhoneやiPadなどiOSを内蔵したアップル製品からデータを不正に抜き取ったり、遠隔操作をしたり、ウイルスに感染させるためのマルウェアを開発している。
(同上)

アイフォン、アイパッドなどから

そうです。ロシア国営テレビRTRによると、「盗聴器」「盗聴カメラ」としても使われていると。つまり、スマホを近くにおいて秘密の商談をしていると聞かれている可能性があると。

なぜCIAは、「アップル製品を狙う」と言われているのでしょうか?

不自然なまでにiOSに特化しているのは、政治、外交、ビジネスのような様々な分野におけるエリートの間でiOSデバイスの所持率が高いからだと考えられる。
(同上)

エリートはアップルが好きだから」ということですね。

一応「慰めファクター」についても触れておきます。セキュリティーの専門家は、「心配ないよ!」と言っています。

Strafach氏はBusiness Insiderに「これまでのところ懸念するようなことはない。CIAはiOSの脆弱性に関するリサーチを間違いなく行っているが、最新バージョンのiOSを使用している限り、ユーザーが心配することは何もない」と語った。
(同上)

最新バージョンのiOSを使用している限り心配ない」そうです(別の言葉で、「古いバージョンなら心配しろ」ともいえますが…)。

アップル以外も、油断できない?

「私は、アイフォンじゃない。アンドロイドだから安心、安心!」と思った方。こんな話もあります。

文書の第1部には、CIAの世界的なハッキングプログラムの範囲や規模、CIAのハッキングツール、Apple社のiPhone全モデル、GoogleのAndroid、Microsoft Windowsの全バージョン、さらに隠しマイクが埋め込まれたサムスンのテレビを含む米国および欧州企業の製品を攻撃するための数十のツールなどに関する8,000件以上のCIAの文書やファイルが含まれている。
(Sputnik 3月7日)

アンドロイド、ウィンドウズ…。要するに「全部聞かれている」(かもしれない)ということですね。そして、

隠しマイクが埋め込まれたサムスンのテレビ

ロシア国営テレビRTRのヴェスティ・ニデーリ3月12日は、「アメリカのハッカーは、サムソンのスマートテレビを、自分の『目』『耳』にした」と報じています。同番組によると、テレビがついてなくても、盗聴・録音はつづ、後々CIAの方に送られるそうです。

今回の話、最初にお断りしたように、ウィキリークスの情報が元になっています。それで、どこまでホントでウソなのかわかりません。それでも、「知っておいた方がいい」と思ったので、お伝えしました。もしあなたが「機密性の高い情報」を扱う仕事をされているのなら、スマホ携帯電話スマートテレビなどにはお気をつけください

image by: Shutterstock.com

 

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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