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「なんで分かってくれないんだ!」熱い営業マンがやりがちな失敗

毎回ビジネスに役立つさまざまな情報やノウハウを紹介してくださる無料メルマガ『ビジネス真実践』。今回は著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さんが、よくある営業マンの勘違いを紹介するとともに、その勘違いを払拭しどのような営業スキルを身につければよいのかを記してくださっています。

熱い営業マンがやってしまう失敗

営業で結果を出し続ける、成功させるには、熱い想いを相手に伝えること。そう思っている営業マン、少なくありません。また、そのように先輩や上司から教えられそれが正しいことと思って、必死でお客さんの前で熱く語る若手営業マンも少なくありません。

ですが、このような営業は長く続きません。そして、続かないのでまったく役立たなくなります。それは、3つのコストがかさんでくるからです。

1つ目のコストは、時間。熱く語るといえば聴こえはいいですが、実質は、口説き落とすのと同じ。初見の相手、自分のことをよく知らないお客さんを口説くには相当の時間を要します

2つ目のコストは、お金。時間と密接に関係していますが、口説くためにお客さんの下へ何度も足を運ぶ交通費。また、移動時間も含め口説いている時間にも営業マンの人件費はかかっています。成約が出来たとしてもコストパフォーマンスは良くありません。

3つ目は、メンタル。これが最も負担のかかるものです。必死で熱い思いを語ったところで、成約に結びつくかどうかもわからない。でもそれしかやり方を知らないがためになんとか切り口を代えては必死で語る。でもその思いは相手に届かない。

「こんなにがんばっているのになぜわかってくれないんだ!」

こうなると、最悪。人によっては自分を責めたり、営業に向いていないんじゃないか。とさえ思うようになります。これでは当然、営業マンは育ちません。

昨今では、様々な営業法が書かれた書籍や営業セミナーなどがありますので、あえてここでお伝えする必要などないかもしれませんが、私が経験してきたことや様々な業界の営業マンを見てきたなかでいえることは…、熱い思いだけでは決して営業は成功しない、ということです。

もしかして反論もあるかも知れませんが、熱い思いを語り、目の前のお客さんを説き伏せたところで、やはりコスパは悪いですし、そもそも熱い思いというのは、お客さんからしてみれば、

「それはあなたが、その会社だからでしょ」
「それはあなたが、その会社の営業マンだからでしょ」

くらいなもので、それを押し付けられると引いてしまうだけなのです。

勿論、会社や事業、商品やサービス、もっといえば、自分の仕事に対して熱い思い(情熱)を持つことは必要なことかも知れません。ですが、それをそのままお客さんにぶつけたところで、お客さんからしてみればうっとうしいのです。そもそも温度差が違うのですから。

営業マンの仕事は、熱い思いをお客さんに語ることではありません。お客さんのニーズを的確に掴み、あるいは先読みしそのニーズに応えるという形で成約することです。そのことさえきちんと理解していれば、正しい営業方法というのは自然と見えてくるはずです。また、マーケティングの意義や位置づけなんかも見えてくるはずです。そして、実践すべきことがわかるはずです。

熱い思いをお客さんにそのまま押し付けてしまったことで成約に至らない…、これでは、本末転倒です。熱い思いは、そのままぶつけるのではなく、熱い思いがあるからこそ目の前のお客さんのためにできることをしていきましょう。目の前のお客さんにとって、有効かつ有益な情報を提供しましょう。それが成約に結びつくのです。

■今日のまとめ

『熱い思いを言葉でお客さんにぶつけない。』

image by: Shutterstock.com

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【著者】 中久保 浩平 【発行周期】 毎週:火・木午前8:00発行※祝日の場合は翌日

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