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なぜ「俺のフレンチ」や「鳥貴族」は客の心をわし掴みにするのか

新しく開店したお店が数ヶ月後には閉店してしまうことも珍しくないという、競争の激しい飲食業界。そんな世界で生き残る、お客さんの離れない店は他店と何が違うのでしょうか。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では著者で繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、飲食業界で客の心を掴み続ける人気店の共通項について紹介しています。

庶民の夢を叶える飲食店は繁盛する!?

話題となった飲食店に行列ができる。そんな光景もいまや単なるグルメブームではなく、日常的なものとして消費者に受け入れられています。美味しいものを食べるという行為は、大多数の人の趣味であり、生活の一部でもあります。

テレビやネットに流れる情報を敏感に察知し、次から次へと新しいお店を渡り歩いています。お客さまが渡り歩くということは、固定客を掴み損ねたお店も、当然多く存在することになります。

いまやグルメブームではないと言ったものの、お店によってはブームで終わってしまうことも多いのです。開店から閉店まで数ヶ月ということも珍しくはありません。

そんな厳しい飲食業界にあって、繁盛し続けているお店もたくさんあります。お客さまを飽きさせず、満足させ続けているのです。なぜ、お客さまは離れていかないのか。そこには、ある共通項が存在します。

現代人は日常的な食事には困らないものの、不況の続く社会情勢下では、あまり贅沢はできません。安い食材を求めて、日々慎ましやかな食生活を送っています。しかし、時には外食もしたい。家では再現できない味や食べ方を試したい。ちょっとした贅沢をすることで息抜きがしたいのです。

テレビやネットで接する料理に刺激され、憧れを抱くこともあります。高級フレンチであったり、料亭だったり。高級焼き肉やステーキ。その映像の中には、庶民が手を出せないものも多くあります。すると、それは夢として心に刻まれます

そんな庶民の夢を叶えてくれるお店が出現し始めています。庶民がこれまで口にすることのできなかった料理を低価格で提供するという、明確なテーマを持ったお店です。庶民のこんなものを食べたい!という夢を叶えてくれます

たとえば、「大きなステーキを口いっぱいに頬張りたい」という夢を叶えるのは、『いきなり!ステーキ』。「フランス料理を食べてみたい」という夢を叶えるのは、『俺のフレンチ』。「美味しい寿司を腹いっぱい食べたい」は、『スシロー』。「イタリアンの珍しい食材を体験してみたい」は、『サイゼリア』。「いろんなスイーツをちょっとずつ食べたい」は、『スイーツパラダイス』。「お金を気にせず、いろんな部位の焼きとりを食べたい」は、『鳥貴族』。

これらのように、庶民の小さな夢を叶えてくれるお店は、繁盛し続けているのです。学生街の大盛り食堂が、貧乏学生に愛されているように、ちょっと贅沢な料理を安く提供するお店は、国民の大多数である庶民から慕われるのです。

 

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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