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「教育しなくちゃ」の意識がNG。社員が勝手に育つ環境の作り方

人材育成は企業にとって大変重要であり、そのために多くの会社が研修やセミナーに力をいれています。しかし、「真の人材教育とは、知らぬ間に人が育っているというような状況や環境を作りだすこと」とするのは、無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者で人気コンサルタントの中久保浩平さん。今回中久保さんは、その具体的な方法を紹介しています。

勝手に育つ環境作りとその工夫

人材教育を名目に外部から講師を呼んで研修やセミナーを開催したり、あるいは、参加してみたり、社員を参加させてみたり…といった会社も多いのではないでしょうか。

私の持論ですが、専門的なスキル向上のための教育は別として「人を育てるための教育」を行う場合、研修を行うよりは「知らぬ間に人が育っている」というような状況や環境を作りだすことが真の人材教育であると考えています。そして、それは経営者にとって「最も重要な仕事である」そう考えています。いうなれば我が子に対して「お前も知らぬ間に随分と大人になったな」といっているようなイメージです。

以前、とある店舗の経営をされているオーナーの話を伺ったときのこと。「数ある業務のなかで人を育てることが一番難しいんですよ」と仰っていました。もちろん技術的なことやお店の規律やルールなどを教えることは大切ですが、それは教育というよりは、指導になります。

人材教育の目的は、

この3拍子が揃う人財にすることです。と、こういうことをいうと…その為には、

など考えがちになってしまう。で、益々難しくなっていくのです。いわば「教育しなくちゃという意識が先行し教育する側が柔軟になれないのです。それでは前に進むことは出来ません。

ではどうすればいいか?まず、「教育しなくちゃって意識を捨てることです。
「教育しなくては」と構えるから相手も構えるのです。相手が構えた時点で真の繋がりは持てません。つまり、相手に響かない教育となります。なので、「教育しなければ」というファイティングポーズを下げることが必要です。

これによって、双方の壁をまず取り払うことです。その上で、仕事上「この部分ならもう任せられるだろう。」というようなことを些細なことでも構わないので積極的に1つ1つ発見するように努め任せる機会を増やすようにしてあげましょう。その為の基準を明確にしておくと良いでしょう。これによって、責任感をより一層実感させることができ、思考と行動力を同時に養えます。さらには、教育する側とされる側のコミュニケーションの質が上がります。

また、相手が得意としている部分を見つけてその得意分野を○○にも応用させることでその本人の幅がどれだけ拡がるか?ってことを具体的に教えてあげることも1つです。

これをすると、本人は自信を深め、行動の幅が増えることになります。さらに、教える側の発想力向上にも役立ちます。あるいは、自分自身が面白いって思ったことや感動したことなどを話してそれのどこが面白くどこで感動したのか?なんてことを教えてあげるのもいいでしょう。

その上で、相手にも面白い話や感動した話なんかを1週間で1つ見つけてきてもらい発表してもらう。これだけで双方の視野は拡がり、情報収集能力とプレゼン力を養えます。

などなど、このような工夫をさりげなく継続的に繰り返していけば、「考えて行動し結果を出す」3拍子揃った人が無理なく勝手に育っていきます。つまり、知らぬ間に人が育っている状況を作りだすことができるのです。

仕事や職場が人を育てる、と言いますが、今日お伝えしたかったことは、それを加速化させる為の工夫はいくらでもできますよ、ってことです。御社ではどのように教育をしていますか?

■今日のまとめ

「人材教育は勝手に育つ環境を創りだすことから始める」

image by: Shutterstock.com

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【著者】 中久保 浩平 【発行周期】 毎週:火・木午前8:00発行※祝日の場合は翌日

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