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筋トレは「効かせるフォーム」が大前提。重ければ重いほど効果が

新年を機にトレーニングを始めようという人や、既に行っている人であれば、トレーニングの質を見直そうという人が多いと思います。メルマガ『届け!ボディメイクのプロ「桑原塾」からの熱きメッセージ』宛にもそのような質問が多く届いているようです。そこで今回は、「筋トレの負荷設定を見直したい」という読者に桑原弘樹塾長がアドバイス。桑原さんは、重量を上げるのはいい試みとしながらも、「効かせるフォーム」が前提になると強調。その上で無理のない負荷設定として、重量以外にインターバルの見直しも効果があると、推奨しています。

筋トレで負荷の設定を見直すときのアドバイス

Question

新年をきっかけにトレーニングを見直してみようと考えています。種目もさることながら、負荷の設定を一度しっかりと見直したいと思うのですが、何かアドバイスはありますでしょうか。

重ければ重いほど効果があがると考えてもいいのでしょうか。それと初歩的な質問なのですが、スクワットの200kgと45°レッグプレスの200kgとは同じ200kgと考えてもいいものですか?

桑原塾長からの回答

私も毎年新年から、少しだけ何かトレーニングの内容を変えるようにしています。当たり前のようにやっていたネックマシンのプレートを一枚だけ重くするとか、今年はタイガースの選手にクリーンを教えなくてはならないので、(肘が痛いので)軽い重量ではありますがクリーンを取り入れています。

逆に一年を通じていつの間にかやらなくなってしまった種目もあります。昨年は腰痛の影響もあって、ハイプルアップとシュラッグを一時的に中断したままやらない種目になってしまいました。効果的な種目なので、今年は復活をさせて行こうかと考えています。

さて、負荷の設定についてですが、基本的には重量を上げていくのは賛成ですし、効果的だと思います。筋トレは力を不合理に使って、目指す部位へいかに効率よく刺激を与えるかが重要ですから、いわゆる効かせるフォームが前提にはなります。

ただし、この効かせるフォームという前提が成り立っていれば、負荷は重ければ重いほど効果的といえます。難しいのは、重さを追求していくとやがて効かせるフォームでなくなってしまう点なのです。効かせるフォームが前提ではありますが、そこから重量を追求していって、挙げる事が目的となった時には改めてフォームチェックをする。この繰り返しなのかなと思うのです。

一年かけてフォームはある程度固まっているかと思いますから、新年早々には重量を少しあげてみるのはいい試みだと思います。

では、どれくらい上げるのがいいのかについてですが、例えばマシンであれば従来から1プレート重くしてみるといった安易な上げ方もあります。もう少し真剣に取り組むのであれば、10レップの内の7~8レップくらいでスティッキングポイントがグッときつくなる重量を探してみることです。この時は前提条件となる効かせるフォームを意識したうえで、どのくらい重くしたらいいのかを探してみてください。

実は、私は逆に重量を下げるというケースもありました。サイドレイズをマシンで行っていたのですが、改めて効かせるフォームを見直してみたところ、従来の重量ではとうてい実施することが出来ず、8レップでグッと粘りつくような感覚にするために重量を落としたのです。

重量を上げる事には賛成ですが、あくまでも8レップでスティッキングポイントがきつくなるという条件での重量を探ってみるものいいかもしれません。それと負荷とは重量以外にもあるという事も、改めて考えてみてもいいかもしれません。

筋トレはインターバルも大事

私自身がなかなか実践できていないのですが、例えばインターバル時間です。インターバル時間も明らかに負荷のひとつです。もちろん短ければ短い程いいという訳ではありません

従来インターバル時間は1分だとトレーニング後の成長ホルモンの分泌が最大になるということで、筋肥大には1分が推奨されてきましたが、成長ホルモンと筋肥大の関係が直接的ではないという事が判明したため、1分にすることでトータルのレップ数が落ちてしまうようであればもう少し長いインターバル時間の方が効果的と言えます。

とはいうものの、これが10分とかになってしまうとその手前のセットがほぼ意味をもたなくなってしまいますから、最低限の時間は意識しておく必要があります。種目にもよりますし、扱う重量にもよりますが、ざっと3分以内くらいが筋肥大にとっては理想といえそうです。

1分だと恐らく2セット目や3セット目は10RMが8RMなどになってしまうでしょうから、10RMを3セット行えるギリギリのインターバル時間という意味で3分目安ではないでしょうか。10RMとは10レップこなすという意味ではなく、あくまでもギリギリ10回出来る負荷という意味ですので、この辺りの認識も重要です。

フリーウエイトの重量は10kgは10kgですし、100kgは100kgですからどこのジムで行っても同じです(グリップの太さなどによって、多少のやり易さなどは変わるでしょうが)。ただし、マシンに関してはそのマシンにおいての重量と認識しておかなくてはなりません。傾斜であったり、滑車の数であったり、プレートの負荷が実際に何kgとして伝わるかはマシンによって相当異なります。このマシンでは何kgという解釈で記録を残していった方がいいでしょう。

ご質問にありました、バーベルスクワットと45°レッグプレスの重量についてですが、これも重量的には異なります。バーベルは200kgはそのまま200kgとして考えればいいかと思います。一方レッグプレスの場合ですが、45°のマシンの場合は三角比でだいたいの負荷が分かります。三角比とは、中学校の頃にならった直角二等辺三角形です。3つの角が45°45°90°の場合は、一番長い辺とその他の二つの辺の長さが、1:1:√2になるというやつですね。

垂直の上げ下げするスクワットに対して、45°レッグプレスは斜めに緩やかに上げていくためその分負荷が逃げる事になります。ざっとではありますが、1/√2という計算になりますから、70%くらいのイメージです。またスクワットは上半身の重さも加わりますし、全身運動でもありますから単純な重量での比較は難しくなります。

すべての負荷の見直しは理想かもしれませんが、きつくなって結果的に継続が出来ないようであれば意味がありませんから、各部位でなにか1~2種目だけでもいいので負荷設定の見直しをしてみるというやり方もアリだと思います。

image by: Shutterstock

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桑原塾塾長 桑原弘樹は、国内大手食品メーカーでサプリメント事業を立ち上げ、全商品の企画開発に携わる一方、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部PDAなどの立場で、国内外問わず多くのトップアスリートに直にコンディショニング指導を行ってきた。サプリメントは作るだけにとどまらず、「日本で一番使っているのでは」と豪語するほどのユーザーでもあり、年間300回のワークアウトも欠かさない。サプリメントやダイエットなどの分野で、多くの情報が散乱する昨今。サプリメントを作り、自ら試し、活用法を指導してきた、桑原塾長が、本物で価値あるボディメイク情報を提供すべく、スクランブル発進する!!!

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