江戸時代に朝鮮王朝から徳川幕府に送られた外交使節団である、朝鮮通信使については歴史の教科書などで読んだことがある人は多いでしょう。しかし、朝鮮通信使が残した日本に対する罵詈雑言について知っている人はどの程度いるでしょうか。今回のメルマガ『1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』』では、朝鮮通信使から変わらない韓国人の歪んだ精神構造について語っています。
【一日一冊】朝鮮通信使の真実
『朝鮮通信使の真実』
石平 著/ワック
いつもは中国を批判している石平氏ですが、今回は朝鮮通信使という歴史を紐解いて韓国人の精神構造について分析した一冊です。
朝鮮通信使とは、江戸時代の1607年から1811年まで12回にわたって朝鮮王朝から徳川幕府に送られた外交使節団のことです。タイミングとしては秀吉による朝鮮出兵の直後であり、形としては連行された朝鮮人の送還を求めていますので、戦後処理の交渉から朝鮮通信使ははじまっているのです。
不思議なのはその後200年にわたって12回も朝鮮使節団が日本に派遣されているのに、日本から朝鮮には派遣していないことです。朝鮮通信使の派遣の名目は、将軍襲職の祝賀というものが多く、派遣された通信使は将軍に対して「四度半の礼」という主君に対する臣下の拝礼を行なっています。
さらに朝鮮使節団の礼品を見ると、中国皇帝に捧げた朝貢品に似ていることから、石平氏は朝鮮使節団は実質的には日本国に対する朝貢使節であったと分析しています。
朝鮮はまず、1602年に二人の使者を対馬に派遣した…日本に連行された朝鮮人の送還を強く求め…対馬は逆に、日本の中央政権に使節を派遣することを朝鮮に求めた(p33)
面白いのは、朝鮮使節団員が、日本人は人間のように見えるが、行ないは犬や豚のようだと、日本人のことを罵倒していることです。日本から至れり尽くせりの接待を受けながら、わざわざ『日本訪問記』で日本人の悪口を書き続け、日本人を貶めているのです。
例えば日本人女性は歯を染めているのは夫に対する心の誓いと説明しながら、日本の女性は淫らで獣と変わらない、醜さの極め付けであるとしているのです。
このように獣のような日本人に朝鮮の文化を教えてやろうという上から目線で日本へやってきたのですが、大阪や江戸の街を見ると、朝鮮を圧倒する豪華絢爛たる建築物と街の繁盛していることに衝撃を受けているのです。
それでも日本の風景や街並みを、財力で豪華にしていても、むしろ財力を誇ることは恥知らずで過ちではないかなどと、否定するのが精一杯なのです。
朝鮮王朝は自分たちの日本との関係を「交隣(こうりん)」と呼ぶ…上目線からの「付き合ってやる」という意味合いのものである(p78)
このように矛盾だらけの主張を堂々と発言し、相手を罵倒、侮辱して表面的には自尊心を満たすという行動様式は、現代の韓国とまったく同じだと感じました。
例えば、韓国軍の自衛隊哨戒機へのレーダー照射事件でも、最終的には韓国は謝るどころか、哨戒機が危険な行動を取ったという軍事関係者でなくとも嘘と非常識とわかる理由をつけて、逆に自衛隊を批判しています。
日本人から見ると潔くないだけでなく、真実を直視しないため進歩の余地がないどうしようもない人間に見えてしまうのですが、相手を侮辱して満足する精神構造を日本人が理解することは不可能に近いのではないでしょうか。
著者の石平氏も韓国人のこうした精神構造は理解できないようです。私も石平氏ももう少し修業が必要なようです。
石さん、良い本をありがとうございました。
【私の評価】★★★★☆(87点)
<私の評価:人生変える度>
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