物価高騰が続く今、食費を抑えながらも「美味しいものを食べたい」という消費者の願いはますます強くなっています。そんな厳しい時代に、あえて流れに逆らうかのごとく「薄利多売」で勝負を仕掛ける小さなお店が登場し、大きな注目を集めています。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、著者の佐藤きよあきさんが、880円でうどん食べ放題のお店と、パンすべてが60円の街のパン屋という、2つの驚きの繁盛店を例に挙げながら、激安価格でも商売が成り立つ理由と、その奥にある商売人の本質的な姿勢について解説します。
物価高騰のいまだから? 「薄利多売」で集客する理由!
人びとのグルメ指向は留まることを知らず。
物価高であっても、美味しいものへの探究心は高まるばかり。
しかし、生活の何かを削ることで、食への出費を賄っているのが現実です。
食への執着がそうさせているのですが、そんなこともできなくなってきた人びとが増えています。
ですが、食べることは生きる糧ともなっているので、安くて美味しいお店を探すことに熱心になっています。
小さなお店が仕掛ける「薄利多売」
そんな中、飲食店や食料品店では、新しい動きが見られるようになってきました。
「薄利多売」。
ディスカウントが売りのチェーン店ではない小さなお店が、激安販売を始めているのです。
いまだからこそ、激安は注目されやすく、高い集客力が期待できるので、「薄利多売」でも商売が成り立つのです。
厳しい世の中で人助けにもなるので、多くの人に感謝もされます。
ここで、2つのお店をご紹介しましょう。
880円でうどん食べ放題の衝撃
まずは、セルフうどんの新勢力、東京発「武蔵野うどん 小麦晴れ」。
うどんのメニューを1つ頼めば、替え玉うどん、天ぷら、カレー、ご飯類が食べ放題になるお店です。
もっとも安いうどんが880円。
制限時間は60分ですが、880円でお腹がいっぱいになるのです。
安いと言われていた丸亀製麺でさえ、かけうどんと天ぷら、ご飯類を頼むと、軽く1000円を超えてしまいます。
そんな時代に、880円で食べ放題が楽しめるのです。
これほど消費者に優しいお店は、他にありません。
チェーン店として、急拡大するのではないでしょうか。
パンがすべて60円の驚きのお店
次は、驚きが度を越しているパン屋さんです。
大阪市旭区・今市商店街の「森のパン屋」。個人経営のお店です。
このお店、約20種類のパンがあるのですが、すべて60円(税込み)なのです。
12時~17時の営業で、売り切れ次第終了です。
開店前には当然行列ができます。
メロンパン、ソーセージパン、きなこあんもち、カレーパン、豆パン、ハムポテト、クリームパン、チョココルネなど。
パンを小さくしているわけでもなく、ごく普通のサイズ。具材をケチっていることもありません。
なのに、スーパーの菓子パンより安いのです。
安くても美味しくなければ、お客さまは離れてしまいますが、ここはリピーターが続出しています。
パンを10個買っても600円です。
普通のパン屋さんなら、2~3個しか買えません。
激安価格に込められた商売人の想い
どうして、ここまで安くしているのでしょうか。
その答えは、商売人としてありきたりなものです。
「お客さまに喜んでもらうため」。
ただそれだけのために、60円という激安価格で提供しているのです。
薄利多売の最たるものです。
これでも、商売として成り立っているのです。
さまざまなものが値上がりしている中で、流れに逆らうかのごとくの薄利多売。
この2つのお店は、商売の可能性を見せてくれています。
チャレンジなのかもしれませんが、ぜひ永続して欲しいと思います。