坪井直さん死去 96歳、核兵器廃絶訴え―被爆者運動けん引・広島

2021.10.27
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by 時事通信


坪井直さん 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員

坪井直さん 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員

  • オバマ米大統領(中央左、肩書は当時)と話す日本原水爆被害者団体協議会の坪井直さん=2016年5月27日、広島市中区の平和記念公園

 国内外で核兵器廃絶を訴え、被爆者運動を長年けん引した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員の坪井直(つぼい・すなお)さんが24日午前10時35分、貧血による不整脈のため広島市の病院で死去した。96歳だった。広島県出身。葬儀は親族で済ませた。理事長を務めた広島県原爆被害者団体協議会がしのぶ会を予定している。
 広島工業専門学校(現広島大工学部)在学中の20歳の時、爆心地から約1.2キロの路上で被爆。全身やけどを負い、意識不明のまま終戦を迎えた。奇跡的に助かったが、大腸と前立腺のがんや、重度の貧血などを生涯抱えた。
 戦後は休職を繰り返しつつも、中学教諭として定年まで勤め上げた。生徒らに自身の被爆体験を聞かせ、「ピカドン先生」と親しまれた。
 退職後に県被団協事務局長に就任し、2000年からは日本被団協代表委員、04年からは県被団協理事長もそれぞれ務めた。原爆症認定訴訟では09年8月、原告全員の救済に向けた確認書を麻生太郎首相(当時)と締結。同年12月の原爆症救済法成立に尽力した。
 16年5月、オバマ米大統領(当時)が現職の米大統領として平和記念公園(広島市中区)を初訪問した際の式典に参加。被爆者を代表してオバマ氏に「核なき世界の実現に向け、一緒に取り組みましょう」と伝え、握手を交わした。折に触れ「心は通じたと思う」と振り返った。
 「ネバーギブアップ」が口癖で、海外へも20回以上出向いた。独特の愛嬌(あいきょう)ある語り口で「戦争に原爆、テロも殺人も許せん。どんな民族や人種でも命が大事」と恒久平和の実現を訴え続けた。(2021/10/27-14:48)

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