三菱電機、品質不正計197件 役員10人を追加処分―漆間社長が陳謝

2022.10.20
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by 時事通信


品質不正問題に関する記者会見で陳謝する三菱電機の漆間啓社長=20日午後、東京都千代田区

品質不正問題に関する記者会見で陳謝する三菱電機の漆間啓社長=20日午後、東京都千代田区

  • 三菱電機の品質不正問題に関し、会見する調査委員会の木目田裕委員長(右)=20日午後、東京都千代田区

 三菱電機は20日、一連の品質不正問題で、現旧役員10人に対する報酬減額などの追加処分を発表した。外部弁護士ら第三者で構成する調査委員会の最終報告書が公表され、新たに70件の不正が11拠点で判明。累計の不正件数は197件に膨らみ、経営責任を改めて明確化した。
 漆間啓社長は同日、東京都内の本社で記者会見を開き、「多くの皆さまに多大なるご迷惑とご心配をお掛けしていることを改めて深くおわび申し上げる」と陳謝。その上で「現場と経営層のコミュニケーションの在り方を抜本的に見直し、(不正を)未然に防ぐ全社的な仕組みを構築していく」と誓った。
 調査委の木目田裕委員長は社長会見に先立って調査結果の詳細を説明し、「必ず再発防止を果たしてほしい」と求めた。
 これまでの調査では16拠点で不正が見つかっていたが、今回新たに通信機製作所(兵庫県尼崎市)でも判明。これで全22拠点のうち17拠点で不正が行われたことになる。不正のうち112件は意図的に行われ、62件には管理職が指示などで関与した。昨年辞任した柵山正樹前会長も管理職当時に不正に関わっており、同氏は社のシニアアドバイザーの役職から退く意向を示した。
 追加処分の対象者のうち、現役の3人は報酬を減額し、既に退任済みの7人についても一部返納を求める。それぞれ基本報酬月額の20~30%を3カ月分減額する。一連の不正による処分対象役員は計22人となった。(2022/10/20-20:00)

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