子どもに良かれと思ってかけた言葉に対して口答えなどされると、やはりムカッとしてしまいますよね。けれどもそれは親側の声かけにも問題があると言うのが『子どもが育つ「父親術」』の著者・パパコーチくろさわさん。あわせて、どのような言い方が子どもに響くかもレクチャーしてくださっています。
口答えには一歩退くがよろし
「うるさいなぁ」子どものためを思ってかけた言葉(指摘・アドバイス)に対して、素直に「はーい」と返事が返ってきて言うことを聞いてくれるなら良いのですが…現実は違います。冒頭のような口答え・反発が返ってくることも、実際にはあるのでは。
「しょっちゅうです(怒)」
「常にです(泣)」
なんて言う方もいるかも知れませんが(苦笑)。
こうした子どもの「口答え」をもっと論理的な表現に翻訳すると、こんな意味になります。
「わかってるよっ」「うるさいなぁ」
↓
「今の私には、そのような指摘・アドバイスは必要ありません」
なぜ「必要ない」かの理由は2種類あります。
1つは、単に「既に知っている・わかっている」です。わかっていることを重ねて指摘されるのは、嬉しくないですよね。反発して、口答えしたくなるのも自然なことです。
そしてもう1つは「知らない・わからないけれど、自分で考えてみたい」から。裏を返せば、自分で考えるだけの力・意欲がついてきているということ。むしろ、喜ぶべきことです(^o^)
そんな場面でアドバイスをするのは、先回りして答えを教えるということ。子どもがせっかく自分で考えようとしているのに、その機会を奪ってしまう行いです。子どもが腹を立てるのも無理はありません。
いずれにしても、子どもが口答えをしてきたなら、不適切な口出しをしてしまったと考えて良いでしょう。
基本的な対処は、「口答えには一歩退く」と心得てくださいね。
「知らない・わからないけれど、自分で考えてみたい」こと。だから、この2点には触れずに「忘れていること」だけを指摘する、あるいは思い出せるような質問だけを投げかければ、子どもの反発を引き起こさないで済みますよ。子どもの口答えが多い家庭は、「忘れていること」を指摘するつもりが、ついつい余計なことまで言ってしまうことが多いのかも。
どのような言い方で留めるのが良いか、具体的に例を挙げておきますね。
脱いだ上着をソファに置いてあることを忘れている時
「ソファに上着があるよ」× それ以外の、子どもが「既に知っている・わかっている」ことを指摘する
「ソファに脱いだものを置きっ放しにしてはいけない」
「置きっ放しはだらしない・ジャマになる」× 「自分で考えてみたい」ことを先回りして言う
「帰ってきた時に、上着を廊下のフックに掛けることに決めておけばいい」
宿題のことを忘れている時
「今日のやること、あと何が残っているか自分でわかるかな?」×それ以外の、子どもが「既に知っている・わかっている」ことを指摘する
「宿題はちゃんとやらなきゃダメ」
「早めに片付けてしまった方がラク」
「我が家では夕食前に宿題を済ませる約束になっている」×「自分で考えてみたい」ことを先回りして言う
「今すぐやればスイミングの前に終わる、そうすればスイミングから帰ってきた後にバタバタしないで済む」
言うべき言葉は、とってもシンプル。子どもが反発しなくなるだけでなく、自分から進んで動くように育つ接し方でもあります。慣れてくると、すごーくラクになりますよ。
ぜひ、試してみてくださいね。
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