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なぜ繁盛している居酒屋は「お通し」を手間暇かけて作るのか?

お客様にリピーターになってもらうためには、まずはお店の「第一印象」を良くすることが必要ですよね。では、具体的にどうすればいいのでしょうか。今回の無料メルマガ『飲食店経営塾』では、著者で若手飲食店コンサルタントとして活躍中の中西敏弘さんが、自身のクライアントが行って効果的だった「顧客満足度」を上げる方法を公開しています。

「第一印象」にこだわり、顧客満足度を向上させる方法

「終わりよければすべてよし」

居酒屋などでは、お客様がお店から帰られるときの最後の印象を良くするために、お見送りを行ったりします。今では、多くのお店がやるようになりましたね。

お客様が店に滞在する時間はほとんどの方が2~3時間で、店を離れてからの時間の方が長いため、少しでも「いい印象」を残してお店を離れてもらいたいということが、お見送りを実施する目的。

このように、「最後の印象」はとても大切なことなのですが、「最初の印象」、つまり「第一印象にこだわることも、お店の滞在時のお客様の「印象」を良くするためには、とても大切だと僕は考えています。。

そこで、「第一印象」を高める工夫の方法についてご紹介します。

お客様との最初の接点、接客であれば「出迎え」。いつもご支援先では言っているのですが、「出迎えでお客様にインパクトをできるだけ与えようと。インパクトと言っても、お客様に何かアトラクションを行って驚かせるのではなく、「他の店と違って、入った瞬間に、いい店だなあと『驚く』ぐらいの接客をしよう」と。これは別に奇を衒う必要はなく、お客様に「いい印象」を与えるポイントを意識して接客を行えば実現できます。

入口の扉が開くと、小走りでお客様に駆け寄り、最大限歓迎していると言う意思を体全体で表現するために、笑顔でアイコンタクトを意識して、お客様に「いらっしゃいませ」と声をかけ、オーバーアクションで受け答え、席まで誘導する。これができれば、お客様の「第一印象」は絶対に良くなります。

上記の点を意識しながら、ロールプレイングを何度も何度も実施すれば、きっと「第一印象」がよい接客ができるようになるでしょう。

そして、料理の第一印象をよくするのもひとつ。料理のお客様との最初の接点、実は、「お通し」なんですよね!

居酒屋では、一番最初にお客様の前に登場する料理は、「お通し」。しかしながら、「お通しだから…」とないがしろにするお店がまだまだたくさんあります。でも、300円もらっているんですよね…。

「お通し」を、これまでのような「残り物」的なものではなく、変わったものでインパクトを与えることができれば、きっとお客様の印象も期待感もかなり変わるはず。

以前、僕のご支援先では、お通しにこんな工夫をしていました。その店の業態は「炉端焼き」だったのですが、お通しに「七輪で焼く焼野菜」を提供していました。

お客様が席に着くと、七輪(小さめの)を席に運び、旬の野菜を2~3種類提供しました。また、醤油や柚子胡椒など3種類のタレを用意し、お通しからその店の特徴(旬の野菜や食材を楽しんでもらう、またその店ならではの食べ方を提供する)をお客様に伝えることを心掛けたのです。

また、最初は焼野菜でしたが、徐々に日替わりで干物など、これもちょっと珍しい食材を提供することで、お客様に最初から「楽しみ」を提供することにこだわっていました。「お通し」から、お客様に「楽しさを提供できていたことで、お客様にはとても評判が良かったようです。

最初の印象、つまり、第一印象がいいと、その店の料理や接客に期待感が高まり、「ワクワク」しながら食事を進めることができます。それがお客様の満足度をさらに向上させることにも繋がります。

最後の印象を大切にすることもお客様のリピート率を高める策となりますが、お店の滞在時間をより満足度の高いものにするためにも、「第一印象にこだわって店の改善を行ってみてはどうでしょう?

image by: Shutterstock.com

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【著者】 中西敏弘 【発行周期】 毎週2回

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