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低所得者ほど睡眠時間は短くなる―米研究結果

「睡眠は明日への活力」と言いますが、最近ではその質がどんどん低下しているようで……。米・シカゴ大学が“現代人の睡眠事情”を探るべく行ったという本格調査の結果が、無料メルマガ『Dr.ハセのクスリとサプリメントのお役立ち最新情報』で紹介されています。

ベットに入っている時間の80%しか寝ていない

夜よく眠れないという人が多くいらっしゃいます。

この悩みを持つ人の年代は青少年から高齢の方までと広がっており、年齢には関係なく現代人に共通した問題となっています。

さて、現代人の睡眠時間は考えている以上に少なく、必要な睡眠を充分には取れていないとする研究が発表されています。

これは、シカゴ大学Diane Lauderdale博士らが、全米疫学専門誌American Journal of Epidemiologyに報告したものです。

研究は38歳~50歳までの669名のシカゴ在住のボランティアを対象としたもので、腕に睡眠測定装置を取り付けてもらって調べた本格的な調査です。これにより単にベットにいる時間だけでなく、実際の睡眠時間をも知る事が出来たというわけです。

その結果によりますと、ベットにいる時間は平均7.5時間で、実際に睡眠しているのは僅か6.1時間だけなことがわかりました。

次に男女差を調べたところ、白人女性は6.7時間であったのに対し、白人男性は6.1時間、黒人女性は5.9時間で、黒人男性では僅か5.1時間でした。また、収入が多い程、睡眠時間が長い傾向が見られました。

ベットにいる時間は平均7.5時間なのですが、睡眠に入るまで22分必要で、実際の睡眠時間は6.1時間でした。即ち、実際に睡眠した時間をベットにいる時間で割った睡眠効率は、81%だったそうです。

以上の結果から、
1)本来取るべき時間より非常に少ない時間しか睡眠を取っていない
2)黒人の方が白人よりも、また女性に比べて男性の方が睡眠時間が短く、特に収入の少ない人の方が睡眠時間が短い
ことが明らかになりました。

睡眠時間の減少傾向はこのところ激しくなっており、1900年では9時間の睡眠時間を取っていたにも拘わらす、1970年では7時間程度になっており、ついに6時間まで落ち込んでおり、現代人の睡眠状況は非常に悪い事が確認されたわけです。

現代人の生活が、24時間社会となっていることの表れだそうですが、睡眠不足は注意力が低下し、悪くするとうつ病の引き金となります。

何とかして、充分な睡眠時間を確保し、睡眠の質を高める事が大切です。

image by:Shutterstock

 

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