【中島聡×成田悠輔】日本の未来に絶望する若者たちが「独立国家」を作るべき理由

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「Windows95を設計した日本人」として知られる世界的エンジニアの中島聡さんと、経済学者で実業家・米イェール大学助教授の成田悠輔さんの対談がまぐまぐ!LIVEで配信されました。対談のテーマは「日本で独立国家を作るには」という興味深いモノ。今回のクロストークの模様を一部だけテキストにて特別に公開いたします。司会進行はフリーアナウンサーの内田まさみさんです。(この記事は音声でもお聞きいただけます。

<動画で対談のダイジェストを視聴>

※「まぐまぐ!Live」アプリでアーカイブ動画公開中。視聴方法は記事の最後で紹介しております。

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中島聡×成田悠輔:日本の中に「独立国家」を作る?

成田悠輔(以下、成田):これまで「法定通貨」という仕組みがあって、これを使って「市場経済」を回してきたわけですよね。でも、その市場経済の取引だけで回していくと、格差というものができてしまって、一文無しになる人が出てきたり、片や資産100兆円の人が出てきたりするっていう問題があります。そこで、これをうまく調整するためのシステムとして「国家」みたいなものを作ったり、「税金」みたいなものを取ったりして、法律と暴力みたいなことを使ってきたんだと思います。で、そろそろこの2つを融合することができるんじゃないかなっていう気がすごくしているんですよね。

中島聡(以下、中島):成田さん的には、たとえば政治家に対してアドバイスをするとか、もしくは自分自身が政治家になっちゃうとか、そういうことは考えられていないんですか?

成田:その二つの道は「どん詰まり」だと思うので、やるとしたら、やっぱり「勝手にコミュニティを作る」とか「小さな国を作る」みたいなことになるんだろうなと思いますね。

中島:世界の国々の中で、例えば島国であまりお金を持っていない国があるじゃないですか。そういう国に「島を一つを買うから」と言ってお金をあげて「その代わりその島を国として独立させてくれ」って言ったら、金額次第では断れない国があると思うんです。独立は成立したとして、あとは「国連に認めてもらう」かどうかだけみたいになりますよね?

成田:そうです。

中島:プロセス的には、とても合法的に「国」を作れますよね。

成田:最近、それに似たようなものが出てるんですよね。たとえば島をベースに「州の微小国家」みたいなものを作ったり、コンクリの塊みたいなもの1個で島らしきものを無理矢理作って「独立宣言」して「国らしいものを作る」ということをやってる人が結構いるんです。あとは船を使った独立国家みたいな方向もあるのかな。

中島:人工島とかですよね。

成田:最近は、巨大なクルーズ船みたいなものですね、世界一周旅行とかで使われる船。あれを作るコストがかなり下がってきているみたいなんです。

中島:そもそも余っているでしょうね。

成田:クルーズ船がちょっとした「人工の島」みたくなっていて、勝手に航海していれば「そのクルーズ船に対しては、どこの国の法律も直接には及ばない」みたいな不思議な状況が生まれているらしいんです。なので、その船を「国家」とみなして、勝手に独立宣言するみたいなことも、もしかしたらできるかもしれない。日本のことで言えば、近海に大量に小さな島があるじゃないですか。日本の島って限界集落化しつつあるところが多いんです。もともと人が住んでいたんですが、どんどん人口が減っている。人がだんだんいなくなってきたけど辛うじて生活のためのインフラは残っている、みたいな島がボコボコ出始めているんです。瀬戸内海だと結構ある。

中島:確かに、そういう島って結構ありますよね。

成田:そういった島は、実質的に「乗っ取る」ことができる感じですよね(笑)。

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