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ChatGPT Chat with AI or Artificial Intelligence. Young businessman chatting with a smart AI or artificial intelligence using an artificial intelligence chatbot developed by OpenAI.

ChatGPTに使われるのではなく「使う側」になるために知っておくべきこと

国内外で話題になっているチャットGPTをマーケティングに活用したいと考える企業は少なくないはず。しかし、どう使っていけばいいのか、どういう点に注意すればいいのか、を明らかにしないままで使うのは危険です。今回のメルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』では、MBAホルダーの理央 周さんが、 企業の活用事例を踏まえて、チャットGPTの使いみちと注意点を語っています。

ChatGPT 生成AIはマーケティングに使えるのか?」~事例から考える使い道と注意点

2021年に米OpenAIによって開発されたChatGPTは、AIを使った技術です。

ここのところ、ネットニュースやSNSで、かなり話題になってきていますよね。

日本の有名企業でも、活用されているため、新聞やテレビなどのマスメディアでも、多く報道されるようになりました。

いくつか、企業の活用事例を見てみましょう。

LINE株式会社では、ChatGPTを活用した、AIチャットボット「LINE Clova Friends」を、開発しています。

AIによる自然な対話で、ユーザーの質問に答えたり、ニュースの配信、天気予報の提供などに、使われています。

メガバンクでは、ChatGPTを活用した自然言語処理技術で、顧客からの問い合わせや投資情報の収集、株価予測などに活用しています。

トヨタ自動車株式会社は、AIアシスタント「TOYOTA ACT」で、ドライバーの音声に反応して自然な対話を行い、ナビゲーションの案内や音楽の再生、天気情報の提供などを行っています。

現段階でのChatGPTのビジネス活用を、カテゴリーで分けるとすると、

・顧客サポートやFAQの自動応答
・オンラインショップの商品検索やレコメンデーション
・医療・福祉分野での病気や症状の説明
・教育分野での自動チューターや学習支援
・音声対話型のAIアシスタント

などが挙げられます。

このように、幅広い用途で使えるので、これからもますます活用する企業が、増えていくと思われます。

もちろん、企業活用が進むと、生活者の間にも浸透していくでしょう。

私たち、マーケターや実務家は、このChatGPTをどう使えばいいのか?を、考えていきます。

まず考えるべきは、「顧客の課題」を定義すること。次に、「解決するには何ができるか?」を考えていくことです。

小売業の場合は、以下のような活用が考えられます。

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オンラインショップでの商品検索やレコメンデーション

ChatGPTで、顧客がオンラインストアで商品を探す際に検索しやすくできます。ChatGPTを商品データベースに接続し、顧客の検索内容や質問に基づいて商品を提案したり、顧客の好みや検索履歴に基づいて、より適切な商品を提案することもできるでしょう

顧客サポートやFAQの自動応答システム

ChatGPTを学習させ、一般的な質問や問題に対する回答を提供することができます。これにより、人手でのサポートが必要な場合に比べて、効率的に顧客の問題を解決することができます。

顧客との対話型アシスタント

チャットbotのような顧客と対話するアシスタントを作成することができます。顧客の質問に対してすぐに回答でき、購買行動を促すことができます。新商品やセール情報を知らせることもできます。

同じように製造業でも、

・品質管理の精度アップ
・生産管理での最適在庫数の計算
・製品設計の改善なんか

ができますよね。

ここで気をつけたいのは、ChatGPTは、このような情報を、インターネット上から拾ってきて、教えてはくれますが、あなたが質問・検索クエリを入れなければ、何も始まりません。

また、回答されるのは単なる事実情報でしかないので、あなたが、ロジカルに組み立てる必要があります。

そして、正誤が不安定なのでチェックが必要です。

このような留意点も、カテゴリーに分けて考えてみると、以下のようになります。

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データの品質

ChatGPTが学習するために使用するデータの品質には注意が必要です。不正確なデータ、バイアスのあるデータ、または大量のノイズを含むデータを使うと、正確なChatGPTの出力は望めません。適切なデータセットを使い、データの品質を管理することが重要です。

限界

ChatGPTは、自然言語処理の技術に基づくAIで、言語理解に関するタスクに優れています。一方で、ChatGPTは一般的なAIの問題に対しては適用できない場合があります。ChatGPTを使用する前に、問題に対してChatGPTが有効かどうかを検討する必要があります。

モデルの選択

ChatGPTには、様々なサイズやパラメーターのモデルがあるので、使うデータの量やタスクの種類に合わせて、最適なモデルを選択する必要があります。

セキュリティとプライバシーに関しても守らなければなりません。

実際に、会社としてChatGPTを取り入れている、ソフトバンクやパナソニックでは、活用前に、注意事項を定義し、ルールを決めてから運用しています。

10年前のSNSの企業活用の時もそうでしたが、このようなルールの範囲内での使用が、このフェイズでは必要になるでしょう。

まだまだ人間の手が必要なフェイズではあります。

では、これらを踏まえて私たち、売りの現場にいる実務担当者は、ChatGPTをどう扱えばいいのでしょうか。

今やることは1つだけ。それは「実際に自分で使ってみること」

そのコツは「直感」でやる、ことです。ロジカルに「こういう活用がある」「ビジネスにこう使う」などと考えていると、ChatGPTの良さがでなさそうです。

ここは、仕事やプライベート関係なく、「今日の夕ご飯はなにがいい?」「アクション映画では何がおすすめ?」など、独り言に近いことをいれていくことで、ChatGPTが返してくることに、“慣れる”ことから始めるのがいいでしょう。

ChatGPTはこれからより浸透するサービスになります。その時に、ChatGPTに使われることなく、使う側でいたいですよね。

そのために今のフェイズでは、まずは使ってみることが大事だと思われます。

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image by: Shutterstock.com

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