台湾有事をめぐり、米国、日本、台湾の関係が改めて注目されています。メルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』の著者・大澤裕さんは今回、与那国島へのネメシス配備を手がかりに、台湾有事をめぐる日米の戦略と「戦略的曖昧さ」の意味について考えます。
台湾・米国・日本 戦略的曖昧さの問題
9月24日のトランプ大統領と習近平国家主席との会談では、台湾問題について「あまり時間を費やさなかった」そうです。
トランプ大統領は「戦略的曖昧さ」を堅持したようです。
中国が台湾進攻をした場合、米国がどのように行動するかを明確にしない戦略です。
それに関連してご紹介するのは香港、サウスチャイナモーニングポストの記事です。
記事抜粋
「米国、台湾に最も近い日本の島に初めて対艦システム「ネメシス(NMESIS)」を配備」
台湾から110km離れた与那国島への前例のない配備は、今月の合同演習中に実施される。
米国は、台湾に最も近い日本の島に、同国を代表する対艦ミサイルシステムを配備する予定だ。ネメシス(NMESIS)として知られる米軍の地上型無人ミサイルプラットフォームである。
台湾の東海岸からわずか約110km(62マイル)に位置する日本最西端の島、与那国島へのネメシスの配備は今回が初めである。
これは、中国と日本の間で地域の緊張が高まり続けている中で行われる前例のない動きである。
この機動性が高く、迅速に展開可能な防衛システムは、米海兵隊によって海上封鎖や沿岸防衛に活用されており、沿岸や島嶼の拠点から敵軍艦艇を標的として撃沈することが可能で、射程は185km以上に及ぶ。
紛争時に与那国島に配備されれば、このシステムは、台湾の東側で活動しようとする敵艦艇を脅かす可能性がある。
解説
与那国島に配備されるネメシスは台湾防衛に役立つでしょう。
高市首相は中国が台湾に対して武力行使を行った場合、日本の存立危機事態になり得るという考えを示しました。
それに基づけば、これは正当化できる配備なのかもしれません。
しかしながら、日米安保条約はあくまでも日本に対する攻撃に対する米国の反撃を保証するものであるはずです。ネメシスの与那国島への配備には、多少の違和感を持ちます。
もちろん「ネメシスはあくまで日本(与那国島)の防衛のためである」ともいえるので、それも含めた戦略的曖昧さなのかもしれません。
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