浮気調査と聞くと、最終的にはラブホテルへの出入りなど、決定的な証拠を押さえることがゴールだと考える人も多いのではないでしょうか。しかし、実際の調査では、男女が親密な時間を過ごしていても、必ずしも「不貞行為」の証拠が得られるとは限りません。今回のメルマガ『探偵の視点』では、著者で現役探偵の後藤啓佑さんが、実際の浮気調査の事例をもとに、不貞行為が確認できない男女関係に対して探偵はどのように向き合うべきなのか、そして限られた時間と予算の中で依頼者の目的に応じた調査を行う重要性について考えます。
不貞行為が無い関係
最近着手した、ある浮気調査の話です。
依頼者は、50代の夫に浮気の可能性があると考えている奥さん。
まずは、夫の行動が怪しいと思われる曜日を2日間だけ調査することになりました。
調査日程はビンゴ。
両日とも、調査開始から1時間もたたないうちに、同年代の女性と接触したんです。
初日は、二人でカフェへ入り、1時間ほど談笑。
その後はショッピング、食事の後解散しました。
全体としては、落ち着いた大人のデートという印象です。
別れ際には、二人がハグをする様子も撮影できました。
そして2日目。
二人は前回と同じカフェで談笑した後、1時間半ほどドライブをし、観光地を2か所回ります。
そこでは手を繋ぐ姿も。
その後、セオリー通りレストランで食事。
通常の浮気調査であれば、この流れからラブホテルへ向かいます。
しかし、今回の二人は、またしても食事を終えると、そのまま解散。。。
この段階で確認できているのは、二人で繰り返し会い、デートと思われる時間を過ごし、手をつないだり、ハグをしたりしているという事実のみ。
少なくとも現時点の映像だけでは、一般的にイメージされる「不貞行為」の直接的な証拠とは言いにくい状況です。
調査を続ければ、いずれ決定的な場面を確認できるかもしれません。
出会ってから日が浅く、まだ関係が進んでいない可能性もあります。
一方で、二人が肉体関係を持たず、現在のようなデートを続けている可能性も否定できません。
こうした案件で難しいのは、「あと何回調査すれば結果が出るのか」を事前には断定できないこと。
もちろん、依頼者が調査へ使える予算にも限りがあります。
可能性だけを理由に調査を続けていけば、費用は増えていきます。
そして、予算を使い切ったからといって、必ず決定的な証拠が得られるわけではありません。
だからこそ、現在確認できている事実を整理したうえで、依頼者が最終的に何を望んでいるのかを、改めて確認する必要があります。
離婚したいのか。
夫婦関係を修復したいのか。
相手の女性との関係を終わらせたいのか。
あるいは、事実を知ったうえで今後を考えたいのか。
目的によって、次に取るべき方法は変わります。
今回については、すぐに本人たちへ事実を突きつけるよりも、
現在の状況を記録として残し、弁護士とも相談しながら、一定期間を置いて再調査する方法が現実的ではないか。と提案しています。
その後、新たな事実が確認できれば、それを踏まえて話し合いや示談へ進むこともできます。
もちろん、このまま「不貞」が出なければ、旦那さんの性格や相手方の生活状況を元に、示談のシナリオを作り、示談へ移行する方向へ進むのがベター。
探偵の仕事は、ラブホテルへ入る場面を撮影することだけではありません。
限られた時間と予算の中で、どこまで事実を確認し、その情報を依頼者の次の判断へどうつなげるか。
決定的な場面が確認できなかったときほど、調査会社としての判断力が求められるのだと思います!
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