日系人強制収容を謝罪 米加州議会、20日にも可決

2020.02.19
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by 時事通信

第2次大戦中に日系人が強制収容された米カリフォルニア州のマンザナー収容所の跡に建つ慰霊碑=2015年8月(AFP時事)

第2次大戦中に日系人が強制収容された米カリフォルニア州のマンザナー収容所の跡に建つ慰霊碑=2015年8月(AFP時事)

 【ロサンゼルス時事】第2次大戦中に米国で行われた日系人強制収容について、カリフォルニア州議会が20日にも、謝罪を表明する決議案を可決する見通しとなった。約12万人を収容所に強制的に移住させる根拠となった1942年の「大統領令9066号」の発令から19日に78年を迎え、州として公式に謝罪する。
 決議案は、州が日系移民の排斥に関与してきたことを指摘。「すべての日系人に対し、大戦中の不当な排除や立ち退き、強制収容を支持し、公民権と自由を擁護しなかった過去の行動を謝罪する」と明記した。
 日系3世のアル・ムラツチ同州下院議員が中心となり、1月28日に州議会に提出した。ムラツチ議員は決議案の意義についてツイッターで、トランプ大統領による不法移民排斥の動きを念頭に、「過去の過ちから学び、こうした自由に対する攻撃が再び起きないようにすることが一層重要だ」と説明している。
 強制収容は、後に人種的偏見と戦時ヒステリー、政治的指導力の欠如によるものと結論付けられ、88年になって連邦政府による公式な謝罪と補償が行われた。(2020/02/19-20:30)

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