黒川元検事長を略式起訴へ 賭けマージャン、再捜査で一転―東京地検

2021.03.13
0
by 時事通信

 昨年春の緊急事態宣言中、知人の新聞記者らと賭けマージャンをしていた黒川弘務・元東京高検検事長(64)について、東京地検特捜部が近く、単純賭博罪で略式起訴する方針を固めたことが13日、関係者への取材で分かった。
 黒川氏はいったんは不起訴処分となったが、検察審査会が昨年12月に起訴相当の議決を出し、特捜部が再捜査していた。不起訴不当と議決された産経新聞記者ら3人については、改めて不起訴処分とする見通し。
 黒川氏をめぐっては、昨年5月に知人の産経新聞記者宅で同紙記者ら2人と朝日新聞社員の計4人で賭けマージャンをしていたことが週刊文春の報道で発覚。市民団体が刑事告発し、特捜部は同7月、不起訴処分(起訴猶予)とした。
 特捜部は不起訴の理由について、単純賭博罪は成立するものの、事実を認め、辞職して社会的制裁を受けたなどと説明したが、市民団体は処分を不服として検察審査会に審査を申し立てた。
 東京第6検察審査会は昨年12月8日、「黒川氏は検事長として違法行為を自制し、抑止すべき立場にあった」と指摘。「賭けマージャンをして、社会に大きな影響を与えたことが起訴判断において重要。検察の指摘は的外れ」と厳しく批判し、起訴相当とする議決を出した。
 検察審査会法は、起訴相当の議決後、検察が原則として3カ月以内に処分を決めなければ検審が再審査を始めると規定している。(2021/03/13-11:10)

print

人気のオススメ記事