米軍ヘリ、民家近くに不時着 けが人なし、「エンジン故障」―沖縄

2021.06.03
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by 時事通信


沖縄・津堅島の畑に不時着した米海兵隊普天間飛行場所属の「UH―1」ヘリ=3日午後、沖縄県うるま市(関係者提供)

沖縄・津堅島の畑に不時着した米海兵隊普天間飛行場所属の「UH―1」ヘリ=3日午後、沖縄県うるま市(関係者提供)

 2日午後10時55分ごろ、沖縄県うるま市の津堅島で、「米軍ヘリが畑に不時着した」と男性から110番があった。駆け付けた県警うるま署員が、民家近くの畑に着陸したヘリコプターを確認した。けが人や火災の発生はなかった。
 同署によると、機体は米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)所属の多用途ヘリ「UH―1」。5人が乗っており、聴取に対し、「訓練中にエンジンが故障した」と説明しているという。現場は、集落の民家から約120メートルしか離れていない畑で、県警が周辺を規制し、派遣された政府職員らと共に当時の状況を調べている。
 3日午後には、米軍の整備要員が別のヘリで現場に到着し、着陸した機体の調査を始めた。再度の離陸の可否や、所要時間のめどは立っていないとみられる。
 近くに住む玉城盛哲さん(70)は2日深夜、不時着前のヘリから「日常的な低空飛行とは違う、高い金属音のような異常な音」を聞いたという。自宅上を通ったといい、「もし操縦ミスで住宅に落ちたらと想像した」と顔をしかめた。
 津堅島は、周囲約8キロメートルで、西側は米軍の訓練場となっている。市内の伊計島では2018年1月、今回と同じ普天間所属の同型機が不時着している。
 玉城デニー知事は3日夜に記者会見し、「一歩間違えば重大な事故につながりかねず、日常的に米軍基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている県民に不安を与えるもので、大変遺憾だ」と述べた。また、情報が上がってくるまで時間を要したとして、沖縄防衛局を通じて米軍に速やかな情報提供を申し入れる考えを示した。(2021/06/03-22:25)

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