贈賄の鶏卵業者に懲役1年8月求刑 吉川元農水相に現金―東京地裁公判

2021.08.25
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by 時事通信


東京地裁が入る裁判所合同庁舎=東京都千代田区

東京地裁が入る裁判所合同庁舎=東京都千代田区

 元農林水産相で元衆院議員の吉川貴盛被告(70)が鶏卵業者から現金を受け取ったとされる汚職事件で、贈賄罪などに問われた鶏卵大手「アキタフーズ」(広島県福山市)元代表、秋田善祺被告(87)の公判が25日、東京地裁(向井香津子裁判長)であり、検察側は「農林水産行政への国民の信頼を失墜させた」などとして懲役1年8月を求刑した。
 弁護側も最終弁論し、結審した。判決は10月6日。
 論告で検察側は、秋田被告は吉川被告に賄賂を提供することで、鶏飼育の国際基準案に関しさまざまな便宜供与を受けたとして、「職務の公正と社会の信頼を害した程度は大きい」と非難。起訴内容を認めていることなどを考慮しても「厳正な処罰が必要」とした。
 弁護側は最終弁論で、「業界全体の利益を考えていた」として寛大な判決を求めた。秋田被告は最終意見陳述で「非常に反省している。申し訳ない」と述べた。(2021/08/25-12:08)

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