自転車ヘルメット、品薄に 帽子型が人気―努力義務化で

2023.04.09
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by 時事通信


売れ行きが好調な自転車用ヘルメットの売り場=6日、東京都港区のワイズロード新橋

売れ行きが好調な自転車用ヘルメットの売り場=6日、東京都港区のワイズロード新橋

  • 売れ行きが好調な自転車用ヘルメットの売り場=6日、東京都港区のワイズロード新橋
  • オージーケーカブトが製造する自転車用帽子型ヘルメット「リベロ」(右)と「シクレ」(同社提供)

 自転車乗車時にヘルメット着用を努力義務化する改正道交法が1日施行され、自転車用ヘルメットが品薄状態に陥っている。需要の急増に生産が追い付いておらず、特にカジュアルな帽子型の人気商品は入手困難だ。
 自転車専門店「ワイズロード新橋」(東京都港区)では、スポーティーなタイプを中心に、色とりどりのヘルメットが並ぶ。40代男性は「かぶるのは面倒だけど、安全のために必要」と話しながら品定めしていた。
 田渕喬介店長によると、法改正を機に年配女性の来店が増加。1万円以下の手ごろな帽子型が売れており、「人気商品はすでに売り切れ。生産が追い付いていないようで、取り寄せもできない」と困り顔だ。
 大手チェーンのイオンバイク(千葉市)では、3月の販売数量が前年同月比約16倍に急増した。担当者は「仕入れを増やして在庫を確保していたが、需要に間に合わず品薄状態だ」と嘆く。
 メーカーも対応に追われる。オージーケーカブト(東大阪市)では、ヘルメットの注文が日に日に増加。「去年の夏から増産体制を敷いてきたが、注文量が予想をはるかに上回っている」(担当者)状態で、人気商品の納品は夏ごろになるという。
 これまで13歳未満の子どもがヘルメットの着用を求められていたが、法改正により対象が全年齢に広がった。警察庁によると、自転車事故では転倒時に頭に致命傷を負うケースが多く、昨年、ヘルメットをかぶっていない場合の死亡確率は着用者の約2.6倍に上った。(2023/04/09-07:02)

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