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「業績の悪化は景気のせい」と言い訳で逃げるな。理由は他にもある

業績が伸び悩んでいることを景気のせいなどにしていませんか? 誰でも逃げてしまいがちな、都合の良い言い訳などの「落とし所」から抜け出すことが、ビジネスの問題を解決するための重要なポイントです。戦略コンサルタントの中久保浩平さんは、メルマガ『ビジネス真実践』の中で、ビジネスに「なぜそうなのか?」という疑問を持ち続けることを提案しています。

 なぜ? の効用

業績の伸び悩みや、媒体の費用対効果についての悩みなどの相談者に対して、「その理由なぜだと思いますか?」と尋ねてみると、

「価格が高いから…」
「上手く営業トークが出来ないから…」
「店舗の立地が悪いから…」
「ブランド力が無いから…」
「営業マンが育たないから…」
「景気が悪いから…」
「うちの商品だけでなく、業界全体が冷え込んでるから…」
「媒体そのものの反応が悪くなってきているから…」

などなどと応える方ばかりです。理由となる要因は確かにありますが、いいわけの意味合いが多く含まれている場合がほとんどです。

厳しい言い方をすれば、「売れない理由を正当化するための都合のいい、いいわけ」ということになります。

では、なぜそんな言葉が出てきてしまうでしょうか? なぜそんな風に考えてしまうのでしょうか?

これは、簡単なことで、誰でも「落とし所」があると安心するからです。たとえピンチの状況であったとしても、どこかで自分自身にその状況を納得させようとしてしまうものなのです。

「~だから、まぁいいか」というように。

これは、別に悪い事ではありません。誰もが自然(無意識のうちにでも)とバランスを求めようとする心理が働くものだからです。

だからと言って、それで済ませてしまってはビジネス、商売になりません。いいわけで終るだけでは、何の問題解決にもならず現実も変わることなく一向に良くなりません。

では、先をどう進めていくのか? ってことですが、先ほど言いました、「落とし所(状況を納得させようとする心)」というのがポイントになります。

実は、この「落とし所」というのは、いいわけの段階では、まだまだ問題や課題の本質部分に迫れておらず、表面的なところしか捉えることが出来ていない場合が殆どなので、もっと落とし所を掘り下げて、問題や課題の本質がどこにあるのか? 見つけ出すことが重要となります。

では一体、その為に、どうすればいいのか? その為には、ちょっとしたコツがあります。これは、コンサルティングさせて頂いているときによくクライアントに使う質問なのですが、

本当に?それだけ?)」なぜ?

理由(原因)に対して、この2つの質問を繰り返します。これを繰り返す事によって、いいわけの域を超えることができ、問題の本質にどんどん迫っていくことができます。

さらには、その解決策が見えてくるようになります。

たとえば…、思うように売れない理由いいわけ)というのが、「業界全体が冷え込んでるから…」と考えているとします。

そこで、「その原因は本当にそう思うか?」って自問自答します。すると、いくら業界全体が冷え込んでいるからといっても、業界が全く死んだわけではなく、きちんと収益が伸びている同業者確実に安定している同業者の姿が浮かんでくるようになります。

そうなってくると、それらの同業者と自社とのギャップを感じますから、「なぜあの会社は上手く行ってるの?」って思考を持つようになります。

さらに、同業者と自社とのことを比べて考えてみたり、あるいは、組織的なことや人材教育みたいなことを考えてみたり…と、1つのことが原因だと思っていたことに対して、多面的に考えるようになります。

つまり、頭になぜ?がたくさん出て来るようになってきます。「なぜあの会社では…」とか「なぜうちの会社は…」とか、といったように。

そうして、「なぜ?が突き詰まって来たところが、落とし所の到達点になります。つまり、本当の課題点改善・解決しなければならない点今後取り組まなければいけないこと、というのがよく見えてくるようになります。

ということで、売れない理由や抱えている課題を漠然とした中で終らせるのではなく、出て来た回答に対して、1つ1つ疑問を持つ習慣を持つようにしてみましょう。そうすることで、本質的な解決へ導いていく手立てができるようになってくるでしょう。

今日のまとめ

問題解決する為にはその表面でなく本質に迫ること

・現在、あなたが抱えている課題点や問題点を書き出す。
・なぜ、そのような課題や問題が挙がったのか? 理由(原因)を書き出す。
・その理由(原因)は、本当か? また、それだけか? を十分に考えてみる。
・書き出した理由(原因)に対して、どう対処していくか? その方法を考えて書き出す。
・なぜその方法なのか? 書き出す。

image by: Shutterstock

 

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