暑い季節、ついつい摂りすぎてしまう冷たい飲み物。お腹を壊す原因にもなりそうですが、実は「あるもの」を食べることで、カラダを冷やすことができるって知っていましたか?『∞魔女の家庭医学∞(特別版)』の著者で自然療法に詳しい、さのよう子さんに教えていただきましょう。
冷たいものの摂り方
冷たいものを飲むときには、口の中を冷やして飲んで下さいとお話があります。
でも、冷たいものを飲んだり食べたりするだけが、体を冷やすことではないんですね。
体を冷やすものを飲んだり食べたりすることも、体の熱をとってくれます。
具体的にお話をしましょう。
麦は、体を冷やす性質があります。
それは、麦の採れる季節が初夏だからなのです。
これから、暑くなる季節に採れるものは、ほとんどが体を冷やします。
麦茶は夏の火照った体の熱を、冷ましてくれる働きがあるのです。
もし、あなたが夏は疲れやすくて動けなくなるというなら、ご飯に大麦を入れて食べて下さい。
大麦はご飯よりも粒が大きく陰性です。
ご飯では体にこもる熱も、大麦ならミネラルやエネルギーは必要なだけ摂り入れて、余分な熱を冷ましてくれる働きがあります。
ハトムギは、体内の老廃物を下ろしてくれるので、夕方になると足が重くなるような人には、ハトムギをご飯に入れて食べることをおすすめします。
もちろん、ご飯を麦に変えるだけでなく、お茶として飲んでもいいですよね。
他にも麦は、麺類で食べることができます。
日本には、そうめんや冷や麦、うどんと麺の文化があります。
冷たいそうめんでも汁を暖かくするなどの工夫をするだけでも、お腹を冷やさずに体の熱を取ることができます。
「麦が体を冷やすならパンはどうでしょうか」
そんな声が聞こえてきそうですが、焼いたパンは小麦の細胞が乾燥して硬くなっているので、ほどほどにしてください。
ただでさえ、汗で水分が蒸発しています。
便秘を引き起こして、腸を汚すこともあります。
腸の脱水は、頭痛になる恐れもありますので食べるなら、水分をしっかりと含ませながら食べることを意識してくださいね。
そうそう。
吸収しやすい水分を野菜や果物から摂るのも、体を冷やすためには良い方法です。
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