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頑固なラーメン店主がこぞって使う、三河屋製麺の麺は何が違うか?

ラーメンの命といっても過言ではない麺ですが、人気ラーメン店がいま、こぞって注文する製麺企業があります。今回の無料メルマガ『MBAが教える企業分析』では著者でMBAホルダーの青山烈士さんがその業務用生中華麺メーカーを徹底分析し、人気の秘密を解き明かしています。

個別カスタマイズ

人気ラーメン店を支える製麺企業を分析します。

三河屋製麺(業務用生中華麺メーカー) 

戦略ショートストーリー

ラーメン屋の開業準備をしている方をターゲットに「独自の技術とラーメン店主との信頼関係」に支えられた「要望に合う生中華麺を提供してくれる」等の強みで差別化しています。

無料サンプルや自店のスープに合う麺について相談に乗ってくれるなど、ラーメン屋を開業する方にとって、うれしいサポートにより支持を得ています。

分析のポイント

個別カスタマイズ

ラーメン店の特徴として、全体の約7割が個人経営であることがあげられます。全国にラーメン店は約3万2,000店あるそうなので、約7割ということは、個人経営のお店が約2万2,000店あるということになります。セブン-イレブンの国内の店舗数が、約2万店ですから非常に多いですね。

ラーメン店は、店主のこだわりが色濃く反映されますので、これだけ店舗数が多いということは、その分、様々なこだわりがあるということです。どういう意味かというと、麺に対してもカスタマイズの需要がものすごくあるということです。

そして、カスタマイズをお願いする場合、実績のあるところでなおかつ、自店のこだわりに応えてくれる親身に相談に乗ってくれるところがいいですよね。これはまさに「三河屋製麺の提供価値そのものです。「三河屋製麺」は、顧客ターゲットのニーズにしっかりと応えることができているということです。

また、普通に考えれば、ラーメン店を開業する方はラーメンにこだわりがあることはもちろん、ラーメンについて研究をしている方だと思います。ということは、様々な人気ラーメン店の美味しさの秘密なども分析しているでしょう。そういった方は、自然と「三河屋製麺」に行き着くはずです。数多くの人気店が三河屋製麺の麺を使っているわけですからね。

ですから、自店の麺を検討する段階で、かなりの確率で「三河屋製麺」は選択肢に入ると思われます。いままで培ってきた実績があるからこそですが、その実績が大きなアドバンテージになっているということです。

そして、「三河屋製麺」の顧客との関わり方として、無料サンプル麺を提供するなどして、開業前から関わっていますので、長期的な関係にもつながります。なぜなら、ラーメン店にとって、提供しているラーメンの麺を変えるということは、大きな決断になりますから、そうそうあることではありません。つまり、一度、顧客との関係性を築くことができれば他社からみると入る余地が非常に少ないといえるでしょう。

上記のように、しっかりした戦略があるからこそ、「三河屋製麺」は製麺メーカーとして確固たる地位を築くことができているわけです。今後も「三河屋製麺」の麺づくりに注目していきたいです。

◆戦略分析

■戦場・競合

■強み

要望に合う生中華麺を提供してくれる(個別カスタマイズ)」

★上記の強みを支えるコア・コンピタンス

「独自の技術とラーメン店主との信頼関係」

上記のような、技術や関係性が強みを支えています。

■顧客ターゲット

◆戦術分析

■売り物

「業務用生中華麺」

■売り方

「ラーメン店開業者にうれしいサポート」

「有名ラーメン店での実績」

■売り場

※売り値や売り物などは調査時の情報です。最新の情報を知りたい場合は、企業HPなどをご確認ください。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 青山烈士 【発行周期】 ほぼ 週刊

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