一時はチーム存続の危機に立たされていたサッカークラブ「V・ファーレン長崎」の社長に就任するやカリスマぶりを遺憾なく発揮、ついには翌年のJ1昇格まで手にしたジャパネットたかた創業者の高田明氏。何がこのような「ミラクル」を可能にしたのでしょうか。今回のメルマガ『山之上雄一 アドラー心理学×コーチング』では著者でメンタルコーチの山之上雄一さんが、専門分野の心理学の理論を駆使してその理由を解明しています。
J1長崎と高田社長とビジネスの目的
先日、JリーグC大阪とV長崎の試合を観に行って驚きました。なんとジャパネットたかたの創業者・高田明社長が観戦されていたんです。
昨年、長崎の経営危機の際に長崎からクラブを失くしたくないとジャパネットがチームを子会社化しました。そして、ジャパネットを退いたカリスマ高田明さんがクラブの社長に就任。
形だけではなく、本当に大阪まで観戦にきたりされてたことにびっくり! ほとんどの試合を観られているらしいです。
長崎は高田社長になってからJ1昇格、現在もJ1で中位につけている。そんなタレントもいないのに(失礼)。
スポーツとビジネスの共通の目的は、人々を元気で幸せにするということです。今の社会にはいろいろな問題がありますが、スポーツを観ている間、人はすごくハッピーな気分になれますよね。
(高田氏)
● ジャパネット・高田元社長、V・ファーレンJ1昇格導いた「優しすぎる」改革の舞台裏
僕も研修などで言っているのですが、人の目的は幸せになること。アドラー心理学では人が幸せを感じるのはこの3つ。
- 自己受容(ありのままの自分を受け入れられる)
- 他者信頼(人を信頼できる)
- 他者貢献(自分は人の役に立てる)
だと言います。そして、そんな状態にあるから人はパフォーマンスを発揮します。高田社長の改革を知りまさしく! と思いました。
まずは記事にもあるように、監督、選手が競技に打ち込める環境づくり。寝具を選手に支給したり、メンタルの専門家もつけている。
でた! メンタルの専門家!!
社長が選手を自宅に招き食事会でコミュニケーションをとることで、一体感が生まれる。
知り合いのサッカー関係者に聞いたのですが、ジャパネットマネーで有名選手の獲得を高木監督に打診したところ、チームのバランスなどの為派手な強化はいらないと言われて監督の意向を聞きいれた。現場の意見を尊重してくれたら信頼感、感じますよね。
そして、スタジアムは試合を観に行くだけの場所ではなく一日家族で楽しめるレジャースポットと言う発想で、スタジアムをいかに楽しめるかの企画を沢山されてるそうです
これを聞いて、知り合いのスポーツ関係の「日本のスポーツが文化にならないのはスタジアムの造リ方、コンセプトにも問題があり海外のスポーツが文化になっている所との大きな違いだ」という言葉を思い出しました。
試合後に「高田さんが社長になってくれてよかった! チームは強くなるしスタジアムに家族で行っても楽しめるし長崎県民としてクラブを誇りに思える」と長崎のサポーターと食事した時に笑顔で話してくれました。
長崎は広島と共に被爆地。長崎から平和を発信して行くことは使命だ。
(高田社長)
との使命どおり。
長崎の背中スポンサーにユニセフの広告をつけています。普通、背中のスポンサーは、大きな広告収益になるのですが、長崎は逆に、ユニセフにお金を払っているそうです。自分の地元のクラブがそんなことしてたら誇り高くなりませんか?
● ジャパネット創業者・髙田明「倒産寸前のJリーグ長崎を再建した“信じる力”」
そして最近出たニュース。
● 新スタジアムに高層ホテルやマンションも ジャパネットが500億円超負担 長崎造船所跡地の再開発
長崎駅付近に新スタジアムとそれを観戦できるホテルや高層マンションなど含む都市開発をジャパネットがすると発表がありました。
通常、いち通販会社が都市開発なんて言うと猛反発があると思うのですが、クラブを救済した上にこんなに長崎に貢献してくれてるジャパネットさんなら!! 少なくともサポーターはそう思うのではないでしょうか。
沢山の人に貢献していたら、どんどん大きな事ができる存在になって行くんだと僕は思います。実は、この都市計画にも超優秀でサッカー大好きな知人が企画に関わっています。
スポーツもビジネスも人が幸せになるのが目的。
これからも高田社長と長崎に熱視線です!!
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