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店のコンセプトも知らぬ人に「この商品どう?」と言われても…

研修依頼先のお店で「うちの商品どうでしょう?」と質問をされた無料メルマガ『飲食店経営塾』では飲食店コンサルタントとして活躍中の中西敏弘さん。その答えを話すと、なぜか怪訝な顔をされたそうなのですが、そこにこのお店の弱みが隠されていると話してます。

あなたの店に「軸」はありますか?

「先生、うちの商品どうでしょう?

ある日、研修講師としてお呼びがかかり、研修後の打ち合わせでご依頼先のお店で食事をしていたときに、冒頭のようにご質問をいただいた。

ご質問された方は、きっと、僕に、味や盛り付けなどのコメントを求められたのだろうが、僕はちょっと違った答え方をしたので、とても怪訝そうな顔をされたいた。

僕の答え

ちなみに、社長のお店は、どんなお店なんですか? どんなお店というのは、ターゲットが誰で、どんなシーンで利用する店かという、つまり、コンセプトのことです。価値を売る店なのか、価格で勝負する店なのか? それによって、「どんな商品」を提供するのかは、変わってきます

もし、価値で勝負する店なら、味や盛り付けももちろん大切ですが、価格やボリューム感なども重要視されます。よくコスパ(コストパフォーマンス)と最近では言いますが、この場合は、「価格以上に価値があること」が大切で、この価値とは、

・味がいい
・素材、製法にこだわりがある
・見栄えが言い(盛り付けがきれい)
・他にはない商品提供である
・シズル感がある、

などがポイントになりますよね。

反対に、価格で勝負するなら、味より、とにかくボリュームが多いことが必要でしょう。盛り付けも大切ですが、華美ではなくて十分ですよね。なぜなら、お客様の求めていることが、単に「安さ」だけだけだから。だから、この場合のコストパフォーマンスというのは、とにかく、「安くてボリュームがあること」。

つまり、「コンセプトがあっての商品」であって、コンセプトが固まっていない中で、商品のことを議論しあっても、本当に意味のない話で、その場合、「単にうまい、まずい」が議論の対象になってしまいます。

いまどき、「美味しいのは当たり前」で、いかにお客様のニーズに沿った、お客様満足度を追求することが重要です。だからこそ、まず、「どんな店」なのかが分からないと、この商品に関しての感想は言えません。ところで、この店のコンセプトって固まっていますか?

——

と話したが、あまり納得いかない表情で、味や盛り付けのコメントを求められました…。

皆さんのお店でも、コンセプトをもとにした会話をされていますか

日々、どんな商品を作ればいいんだろう、って悩みすぎると、かえって深みにはまり、気が付けば「何の店?」って感じになったり、自店の強みさえを消しかねません。

だからこそ、どんな人に対して、その人のどんなニーズに対応する店で、何が売りにした店なのか、などの「軸」を明確にすることが大切なのです。

あなたの店ではこの「軸」をもとにした商品開発、議論が行われていますか?

image by: Shutterstock.com

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若手飲食店コンサルタントとして、人気急上昇中の飲食店経営コンサルタント、中西敏弘が「売れる」飲食店作りの秘訣を論理的に、そして分かりやすく解説します。

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【著者】 中西敏弘 【発行周期】 毎週2回

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