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【書評】惑星はなぜ「惑」星と書くの? 今さら聞けない「理科の謎」

小学校、中学校で誰もが習ったはずの「理科」。しかし、しばらく離れてしまっていると「なんでこうなるの?」という子供からの疑問にも答えられなくなっているものですよね。そこで、今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』では編集長の柴田忠男さんが、文系の人でもすっきり納得できるという「理科の謎」を解き明かしてくれる一冊をご紹介しています。

偏屈BOOK案内:左巻健男『理科の謎、きちんと説明できますか?』

理科の謎、きちんと説明できますか?

左巻健男 監修/PHP研究所

「文系もすっきり納得の20話」とサブタイトル。この本で取り上げられた話題は、みな小学校・中学校で学んだことである。子供の頃はまあまあお利口さんのほうだったし、高校では「生物部」の部長だったから、理数科系は得意のはずだが、数学と物理では追試を連続のトンデモ劣等生だった。……変な自慢。

それでも科学やSFが大好きで、けっこうまじめな読書少年ではあった。そして、わかったつもりになっていた。ただ専門用語を知っただけで、意味を正しく理解していない。クイズで正解を得られても、説明はできない。この本を見つけて、わたしは文系だがたぶん子供時代に学んだことだから、ひさしぶりに復習してみようかなと、お気楽にページを開いたら……、難解ホークスだった!

といってもわかんないダシャレか。南海ホークスとは、福岡ソフトバンクホークスの前々身球団である。第1章は自然現象の謎、第2章はテクノロジーの謎、第3章は生き物の謎、第4章は宇宙の謎、計20話。きちんと説明できますかどころか、どれひとつわからない。直流と交流の違いがよくわからない。「フレミングの左手の法則」って、昔は知っていたが今やなんのことか忘れている。

酸性とアルカリ性の違い、テコの原理、なぜ鉄が磁石にくっつくのか、金属に電気が流れてなぜゴムには流れないのか、月の満ち欠けと潮の満ち引きの関係性、高気圧=晴れの図式など、分るようで分らない、重さや角度を変えても振り子の往復時間は変わらない理由も忘れた。昔は納得していた、理解していた、はずである。いまや手も足も出ないとは、わたしどれだけ退化したんだ。

惑星は「惑う星」だが、その意味は中学校理科の「太陽系」の単元で学ぶ。これを小学生に説明しようとすると、なかなか難しい。我々年寄りは太陽系の惑星を、太陽に近い順から「すいきんちかもくどってんかいめい」と覚えたものだが、2006年に冥王星はサイズが小さすぎて「準惑星」という分類になった。

太陽系の惑星は、

1)太陽の周囲を回っている星であること
2)十分な大きさがあり、ほぼ球形であること
3)その引力によって軌道上のほかの天体を追い出してしまっているもの

という条件も加えられている。なぜ惑星は惑う星なのか。これを知りたかったんだよ~。中学で習ったはずなんだけどなあ。

太陽系の惑星は地球から非常に近い場所にあり、それぞれが異なる周期で太陽の周囲を回っている。その結果、惑星は地球から見ると、夜空に輝く多くの恒星の間を縫うようにして「惑って」いるように見えるのです。

惑星が太陽の周囲を一周するのにかかる時間を公転周期といい、それは太陽から遠いほど遅くなるという法則があり、地球がおよそ365日であるのに対し、火星は687日、木星は11.86年、土星はなんと29.46年だ。知らなかったことばかり。

編集長 柴田忠男

image by: Shutterstock.com

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