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天皇陛下にここまで言わせて良いのか?小林よしのり氏が激怒、国会の“男系革命”が「国民の理解を得られるものではない」これだけの証拠

皇位継承を巡る議論が大きな岐路を迎える中、国会で取りまとめられた「皇族数確保策」。その内容に対して各方面から様々な意見が上がる中、天皇陛下の記者会見でのお言葉にも注目が集まりました。今回のメルマガ『小林よしのりライジング』では漫画家の小林よしのりさんが、「旧宮家養子案」を巡る議論を詳しく検証。さらにその背景にある「男系固執」の問題点について持論を展開しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです

逆賊国会議員と国民との戦い。「男系革命」を阻止せよ!

天皇陛下は6月11日、オランダ・ベルギーご訪問を前にした記者会見において、国会で取りまとめられた「皇族数確保策」について記者から質問され、「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」と発言された。

これをテレビ朝日は特に「速報」と打って映像を流し、たまたまそれを見ていたわしは、大変な衝撃を受けた。

もちろんこれは、国会が取りまとめた案が「国民の理解を得られるものではない」ということを意味している。

ついに天皇陛下が、ここまで言わなければならない事態になってしまったのだ。

国会のとりまとめ案は

  1. 女性皇族が婚姻後に皇室に残るものの夫や子は皇族としない案
  2. 旧宮家を皇室の養子とする案

の2案となっているが、事実上の第一の眼目が「旧宮家養子案」の方であることは明らかだった。

事実、衆院議長・森英介がつい口を滑らせて、旧宮家から養子入りした者に男子が生まれた場合は、その子供が天皇陛下になる資格があると本音を漏らし、大騒ぎになった。

もっともこれは、当然そう考えてるだろうというものではあった。愛子さまはたとえ結婚後も皇室に残ったとしても、その子は「国民」のままにして、絶対に天皇にはさせない。一方で、旧宮家系から養子入りした男には、「男子」が生まれれば、天皇にしていいというのが、男系派の思惑だ。

とにかく「男系男子」が絶対で、何が何でも「愛子天皇」だけは潰せということを第一目標にしてつくられたのが「旧宮家養子案」である。

男系派が決まり文句にしていた「女性天皇と女系天皇は違う」という言い草も全く無意味で、たとえ愛子さまが「男系女子」だろうと、その子は「女系」になるから、絶対に愛子さまから排除するというのが必須条件なのだ。

男系男子じゃないと絶対にダメだというのは「ドグマ」である。「教条主義」ともいう。一つの考えを原理主義化しているのだ。

本当に歴史を知っている人なら、皇室の伝統とは「男系」ではなく、男でも女でもいい、つまり「双系」だということくらい、すぐわかる。

しかもさらに古代まで遡ったら、そもそも世襲すら始まっていない。もちろん血統主義なんて影も形もない。

古代の天皇は「合議制」で決められており、「神武天皇以来一貫して男系」なんて全くの嘘なのだ。

これは考古学や古代史の専門家・学者の間では、とっくに証明されていることなのだが、何が何でも男系男子という思い込みが擦り込まれた者には、他の考えが一切耳に入らない。

そうして全く非学術的な「皇統は男系」なんてものをドグマにして、原理主義的に今後の皇統を決めようとしているわけだから、この先、とてつもない歪みが出てくることは確実である。

天皇陛下は、こんなことは当然わかっておられる。

そして天皇陛下があのような発言をされたのは、国民の総意がどこにあるか、それに対して国会が何をやっているかを全て知っておられるからだ。

それは当然で、天皇は「シラス」存在、全てを「知っておられる」存在なのだ。

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国民のことを知るために最大限の努力をしておられる天皇陛下

国を治める方法には「シラス」と「ウシハク」がある。これは『古事記』『日本書紀』にも登場する古い言葉だ。

「ウシハク」は権力あるいは武力で民を支配していくこと。それに対して「シラス」は民のことを何でも「お知りになる」、そしてそれによって民に寄り添うことで、国を治めることである。日本には古代からその二つがあった。

古代の天皇は権威も権力も握っていた。つまり天皇は「シラス」も「ウシハク」も行使していた。だから神功皇后の頃は、まつろわぬ民に対しては容赦なく武力を行使して「ウシハク」のだった。

しかしその後、権威と権力が分離されて、「ウシハク」は民の権力者が行使するものとなり、天皇は「シラス」ことしかできなくなった。

だがその「シラス」、すなわち国民のことを隅々まで知っておられるということこそが、むしろ力になっているわけだ。

だから、天皇陛下は国民のことを知るために最大限の努力をしておられる。おそらく毎朝、新聞全紙を読んでおられるだろう。

新聞は現在、全国紙からブロック紙から地方紙に至るまで、ほとんど全紙の社説が次から次に、旧宮家養子案はおかしいと、どんどん書くようになった。新聞社はみんな気が付いたのだ。気付かないのは全国でただ一紙、産経新聞だけである。

それを天皇陛下がご覧になっていて、国民の大多数が国会の議論に懸念を持っているということも知っておられるのだ。

もちろん天皇陛下は最初から、「旧宮家養子案」がどれだけ危ないかということなどは知っておられる。

もしこのままいけば、悠仁さまは何が何でも男子をつくらなければいけないという、絶対条件を負わされてしまう。

もちろん、必ず男子を産まねばならないという絶対条件を承知で、悠仁さまと結婚する女性が現れる可能性は限りなく低くなる。そうしてもし悠仁さまがご結婚できなかったり、男子ができなかったら、そこで今の皇族はおしまいになる。そしてその時に養子が入っていたら、旧宮家系から天皇が出てくることになるのだ。

つまり、「旧宮家養子案」とはそもそも、現在の皇族が「不可」だと言っているのだ。「NG」だと言っているのだ。女ばっかりしかいないからもうダメだと、ペケをつけているのだ。

これは当然ながら、皇后陛下に「お前が女しか産めなかったからだ!」と言っているのと同じことになるわけで、皇后陛下の精神の健康をさらに害することになりかねない。

そうして今の皇族に見切りをつけて、代わりに旧宮家系からどんどん男を送り込んで取って代わらせようというのが、国会のとりまとめ案なのである。

旧宮家系の男子は一般国民であり、生まれてから1分1秒も皇族だったこともない。そんな一般国民が養子として皇族になり、そこから天皇が出てくるなんてことはありえない。

ただ正確にいえば、歴史上にごくわずかな例外はある。そして男系派はそれを持ち出して「先例はある!」と言い出すのだ。

だが、それは成り立たないということを「AERA」6月15日号で宮内庁書陵部の元課長・鹿内浩胤氏が論じている。

鹿内氏によれば「我が国において、一度臣籍降下・皇籍離脱した者は皇籍に復帰しないこと、また、臣籍降下・皇籍離脱した者の子孫は皇族にならないことが歴史上の通則である」という。

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「一般国民が続々と天皇になれる革命」を企てている男系派

ただ限定的な例外もある。皇位継承に関するケースとしては、平安時代の宇多天皇と、その皇子・醍醐天皇の事例のみがそれに当たる。

宇多天皇は皇族から一度臣下となり、その後皇族に復帰して天皇となった。その子である醍醐天皇は、父が臣下となっていた時期に生まれたため、臣下として生まれ、それが皇族となり、天皇となった。

もっとも宇多天皇が臣下となっていた期間は3年ほどであり、皇族離脱から80年近く経っていて、親の代から生まれも育ちも一般国民である旧宮家系とは比較にならない。

しかも、ただ1度事例があっても、これは「先例」とはなり得ないのだ。鹿内氏はそれを「凶例」と呼んでいる。

鹿内氏は、以下のように述べている。

そもそも、過去の歴史上の事例が全て「先例」になるわけではない。そこから選ばれた吉例・嘉例のみが後世の規範、すなわち「先例」となるのであり、不吉な事例やイレギュラーな事例は凶例として忌避される。宇多天皇・醍醐天皇と同様の事例が、その後「先例」として繰り返されることはなかった。

既に三代、70年以上の歳月を「日本国憲法下の国民」として生活し、選挙権の行使、納税の義務などを果たして来た旧宮家の男子を皇族の養子とし、その養子の子(男子)を皇位継普格者とするという選択を、宇多天皇・醍醐天皇の事例を「先例」として正当化するのは無理だと言わざるを得ない。

一回だけ例があっても、それは「凶例」であり、先例とはならないというのだ!

男系派は、女系天皇は一度も先例がないと言い張る。実際には何度も書いているとおり女系天皇の先例はあるのだが、そもそも男系派の主張する、一般国民である男子を皇族にするという案こそが、先例のないことなのである。

鹿内氏は定年までの32年間宮内庁書陵部に勤め、宮内庁の研究職トップである編修課長となった方である。

宮内庁では課長以上の幹部は天皇陛下のお召しを受けて直接一対一で話をする機会もあるという。

そのような人物がこのタイミングで、ここまで踏み込んだ発言をするということが、天皇陛下のご意思と無関係に行われるということは到底ありえない。

一般国民を続々と皇族にする、ましてやそこから天皇を出すなんてことになったら、もう国民と皇室の差がなくなってしまう。それはまさに「革命」である。

男系派は、今の日本社会の仕組みをガラリと変えて、一般国民が続々と天皇になれるようにする革命を企てているのだ。

しかも旧宮家というのは、男系では今上陛下とは600年も血筋が離れている。

恐ろしいことに男系派は、天皇皇后両陛下の実のお子さまよりも、600年も離れている「男系」の血の方が尊いと思っているのだ。

600年離れていてもいいのなら、800年でもいいことになる。そうなると、源氏や平氏の子孫なども全部天皇につながってしまう。

平泉澄『物語日本史』では、山田、木田、小島、村上、夏目、手塚、飯沼、依田、多田、小国、山県、清水、田尻、浅野、土岐、船木、石川、佐竹、竹田、小笠原、秋山、南部、里見、新田、大舘、今川、畠山、細川は清和源氏から出た苗字、村岡、三浦、畠山、相馬、梶原、北条、名越、金沢、伊勢、杉原、和田、千葉は桓武平氏から出た苗字であり、いずれも神武天皇の血統に連なると解説している。つまり、以上の苗字を持つ男子は、天皇候補にもなりうるということだ。

そんなことになったら、もう日本の国体の全てが崩壊してしまう。だからこれはまさに「革命」なのである。

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「男系革命」以外の何物でもない「旧宮家養子案」という代物

これは「男系革命」だ。ダンケーダンケーと言いながら、男系で革命を起こそうとしているのだ。

普通「革命」といえば、フランス革命などもそうだが、一般の民衆が蜂起して王政を打倒していくものだ。ところが今、日本では国会議員が革命を起こそうとしており、一般国民がそれに反対している。

男系派は、女系天皇が誕生したら「王朝交代」だとか「易姓革命」だとか言っているが、実は連中こそが革命を起こそうとしているのだ。

かつてオウム真理教は、自分たちがサリンを撒いていながら「我々はサリン攻撃を受けている」と主張していたが、それと同じで、自分がやっている悪事を敵がやっていると言い張って非難するのは、カルトの常套手段なのだ。

日本に「易姓革命」は起こるわけがない。天皇には「姓」がなく、「姓」とは天皇が臣下に与えるものだからだ。

中国では皇帝も「姓」を持っていて、別の「姓」を持った者がこれを滅ぼして新たな皇帝となった。だから姓が易(か)わる革命が起きたのであって、そこが根本的に違うのである。

だが、日本でも仮に「竹田」という姓を持つ家の一般国民が「男系」という理由だけで皇族の養子に入ってきたら、事情は変わる。

竹田恒泰の子供が養子に入って、そこに男子ができたら、それが天皇になることもありうるし、もしそうなれば民間人である竹田が「天皇の祖父」となり、「上皇」のような存在にもなりかねない。

それはもう、国民の目には「竹田王朝」と映るであろう。今までの皇統とは全然違う系統の人間が皇室に入り込んで、乗っ取ってしまったということになるのだから。

「旧宮家養子案」とは「男系革命」以外の何物でもない。

日本に初めて革命が起こる。しかもそれを主導するのが国会議員という異常事態である。男系派・国会議員は、革命を起こそうする逆賊集団だ。

我々一般国民が、天皇陛下とともに天皇制を守り、革命を阻止しようとする側だという構図である。

ここで天皇陛下は、非常に難しい立場に置かれている。

本来ならば天皇陛下が自ら、「そんなことをされては天皇制が崩壊してしまいます。それでもいいのですか?」とまで言ってもいいことかもしれない。だが憲法の制約で政治的な発言を禁じられてるから、陛下は言うに言えないのだ。

しかも天皇陛下のお気持ちを考えると、「国民が総意として天皇になることを望んでいるのは自分の娘の方であって、甥っ子ではない」と言っていることになってしまうわけだから、そんなことを口にできるはずがない。だからそういうところは、本当に国民が忖度して差し上げなければならないのである。

それに対して、天皇のお言葉から真意を推理してはいけないだの、邪推してはいけないだの、忖度をしてはいけないだのと言い出す者は、それだけで「男系派」だと決めつけていい。天皇陛下の真意が分かったら都合が悪いと察しているから、そんなことを言っているにすぎないのだ。

ここに尊皇派と、逆賊の差がはっきり出てくる。

今まで態度が不明瞭だった者でも、ここで「天皇の言葉を推測してはいけない」と言い始めたら、そいつは男系派だと断言していい。

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「限界のお言葉」からお心を忖度することこがそが国民の務め

天皇は政治的発言を封じられていて、自分の後継ぎは誰がいいかすら自分では言えない立場なのだから、そこは国民が推測するしかない。そしてそれこそが、天皇陛下に対する国民の側からの、せめてもの恩返しである。

「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」とは、天皇陛下がようやくの思いで、ほんの一言発したお言葉である。

天皇の地位は国民の総意に基づくということは憲法にも書いてあるから、ここまでだったらどうにか言うことができるという、限界のお言葉なのだ。だから、ここからお心を忖度して差し上げるのが国民の務めでもあるのだ。

それなのに、国会議員どもは天皇陛下のこのギリギリのお言葉すら無視を決め込み、黙殺しようとしている。一体、どこまで冷酷非道なんだ!?

かつて上皇陛下(当時は天皇陛下)がご譲位の意向を示された時に、譲位なんか許さない、死ぬまで天皇をやっとれと言った連中がいたが、それが今は全員男系派になっている。そしてまた同じことの繰り返しだ。

あの時だって天皇陛下ご自身が、全身全霊で天皇の務めを果たすためには、自分はもう引退するしかないと判断されて、譲位したいという思いを表明されたわけだから、そのご意思のとおりにして差し上げるのが当然なのに、それを阻止しようとした連中が、安倍晋三を筆頭として大勢いたのだ。

竹田恒泰も昭和天皇を引き合いに出して、天皇というのは死ぬ間際まで今年のお米の実りを案じるものだとか言っていた。

だが実際にご譲位が実現すると、竹田は「自分で言ってしまったんだからしょうがない、もう認めざるを得ない」などと言っていた。

何なんだ、その偉そうな態度は?いったい何様のつもりなんだ?

結局、逆賊たちは常に天皇の言うことに逆らうものなのだ。

上皇陛下が退位のご意向を表明された時から、もう10年になろうとしている。

さすがに自称保守・エセ保守・ネトウヨどもも今度はみんな反省して、天皇陛下のご意思を忖度して、お言葉を聞く耳を持ったかと思ったら、全然違った。また同じことをやっている。また天皇に反対して、自分たちの方が正しいと言い始めた。

その傲慢さは何なんだ?

結局、天皇のことなんか聞きたくもないのだ。ただ利用したいだけなのだ。常にそうなのだ。

だから昭和100年式典の時も、高市早苗は天皇陛下のお言葉を省略してしまったのだ。天皇の言葉なんか聞きたくもなくて、席にだけつけておいて、自分たちが思うように政治利用だけをやるのだ。

心底から天皇を単なる道具としか思っていなくて、政治利用だけするのが今の権力であり、ネトウヨたちもそれをみんなで応援して、天皇のご意思をとにかく無視し、踏みにじり、もみ消そうとだけするのだ。

とことん天皇をバカにしきって、天皇の権威を一切感じていないという連中が「保守」を自称し、国会を牛耳り、「男系革命」を起こして天皇制そのものを崩壊させようとしているのが、今の状態だ。

これこそ国難である。ここで戦うのは、この時代に生まれ合わせてしまった者の使命である。ここで戦わなければ、特攻隊の英霊たちにとても顔向けができない。

その覚悟で、戦いに挑むのみである。

(『小林よしのりライジング』2026年6月16日号より一部抜粋・敬称略。そのほかの記事も満載のメルマガ『小林よしのりライジング』全文はメルマガ登録の上お楽しみください)

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