無意識のうちに自分の本心に嘘をついてしまう人がいます。しかし、それは意外と簡単な方法で気がつくことができるそうです。今回の無料メルマガ『東北の人気メンタルトレーナーが送る『自信をはぐくむ、幸せな自分のなり方』』では、著者・吉田こうじさんがその方法をレクチャー。自分自身を抑圧しているものに気がつくと、さまざまなことが前に進んでいけるそうですよ。
無意識の抑圧に向き合うヒント
他人に振り回されずに、自分軸で生きるためには、自分が本当にやりたいことに向かって集中することが大切なのですが、この時、一つのことに集中して取り組むことを阻むものが「抑圧」です。
これまで、色々な心の悩みを抱えている人とセッションをしてくる中で、集中力の欠如と抑圧の強さが「正比例の関係」と言ってもいい状態にあることに気づかされています。
抑圧とは、簡単に言ってしまえば、【自分が本当に感じていることを自分に隠すこと】です。
例えば、心の中では自分には価値がないと思っていて人生に目的がなく毎日がつまらない…。なのに、周りへの羞恥心や競争意識や怒りや劣等感や期待に応えることへの脅迫的なまでの忠誠心などから、いかにも人生が充実しているからのように装う…。スケジュール帳がビッシリ埋まっていないと、抑圧した何かが爆発しそうになるので、たとえ時間の無駄だと思えるような予定でも、とにかく入れ続ける…。
そうやって、自分で自分に「充実しているふり」をし続けるのが抑圧です。
そうやって、自分で自分をごまかし続けていることに集中しちゃっているわけですから、別なことに集中なんてできるはずもなく…。
集中するとは「意識も無意識も同じ方向を向いている状態」です。いくら頭(意識)で集中しようと頑張っても、心(無意識)では全く違うことをしている時には、残念ながら集中なんてできませんね。
ということは、自分の中にある「抑圧」を解放すれば、意識と無意識が仲良くなりやすくなるので、結果として集中しやすくなるし、集中できているという実感は、充実感や満足感につながり自尊心や自己肯定感の栄養剤になります。
では、どうすれば自分の中にある「抑圧したもの」に気づくことができるのでしょうか?
今回お勧めするのは、「嫉妬」と「怒り」を利用して本音を探る方法についてお話しします。やり方はいたって簡単ですが、実際にやってみようとすると、かなり抵抗感を感じるかもしれません。でも、抑圧癖の強い人はぜひトライしてみることをオススメします。
まず「嫉妬」の感情を使ったやり方から。
あなたが普段生活している中で、思わず「悔しい」「羨ましい」「ずるい」と感じたとき、本当はあなたも、あなたが嫉妬した相手と同じことをやってみたかったり、同じものを欲していたりするのだということを、自分に言い聞かせながら、そんな自分がいることを素直に認めてあげてみるのです。具体的には、
「ああ、実は私もあの人のようにチヤホヤしてもらいたいんだな~。子供っぽいって笑われるかもしれないけど、それが今の私なんだな~」
みたいな感じで、嫉妬心を感じた自分をしっかりと味わい尽くすだけでいいのです。
次に「怒り」の感情を使ったやり方です。
あなたが普段生活している中で、「なんで!?」「どうして!?」「はあ!?」みたいに、思わず何かに怒りを感じたとき、「本当はどうして欲しかったのか?」を冷静になって考えてみます。
「本当はもっと大切にして欲しかった」
「本当は共感して欲しかった」
「本当は認めて欲しかった」
などなど…自分が「本当にして欲しかったこと」が実現しなかったから怒りを感じているので、冷静になって考えれば、必ず答えが見つかります。そして答えが見つかったなら、
「ああ、実は私はこんなことを相手に求めていたんだな~。でも、求めてはいけないって思ってずっと我慢してきたんだな~。よく我慢できたな~。自分ってすごいな~」
みたいな感じで、怒りを感じる原因となった本音を労いながらしっかりと味わい尽くします。
こんな具合です。
面白いことに、そうやって新しい抑圧をしなくなっていくと、ある日突然、「あ、そういえば…」みたいな感じで、これまでに積もり積もった古い抑圧まで、ポロポロと意識にのぼって来るようになるんです。
意識化することができたということは抑圧が外れたということですから、感謝しながら同じように意識化された本音を味わい尽くしてみましょう。そうやって、少しずつ鬱積した抑圧した本音を解放していくと、集中力が向上していくので、自分が本当にやりたいことに集中して進むことができるようになると思いますよ~。
image by: Shutterstock.com