MAG2 NEWS MENU

武田邦彦教授が明かす、日本だけは二酸化炭素を出してもいいワケ

長い間、地球温暖化について叫ばれ防止策を練り続ける日本ですが、実は日本人はそんな努力をする必要がないといいます。一体どういうことなのでしょうか?そんな信じがたい話をしてくれるのは中部大学教授の武田邦彦さん。自身のメルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』の中で、その理由を詳しく説明しています。

メディアでは報じられない真実を武田教授が紹介!メルマガのご登録・詳細はコチラ

 

日本は世界で唯一、石炭を炊いても温暖化しない国!

7つの知識からわかる、世界で唯一温暖化を引き起こさない国「日本」

日本の報道を聞いているとまるで世界は「温暖化」防止で必死になっているように見える。でもそれは全く違う。日本の政治家が自分が当選したいがためにマスコミとの共同作戦をとっているからだ。

でも今日はそれも良いとして、もっと本質的なことを整理してみたい。「一体、日本人は地球を温暖化する力があるのか?」という疑問である。もし日本人が地球を温暖化する力がなければ、いくら努力しても温暖化に影響を及ぼさないからだ。でも、そんなことを考えている人は日本人にはいない。

  1. 日本は海に囲まれている
  2. 日本は偏西風が吹いていて、地球の自転が偏西風の原因である
  3. 温暖化ガス(二酸化炭素)は水に溶けやすい
  4. 二酸化炭素は空気より1.5倍以上も重い
  5. 日本の東の太平洋は二酸化炭素の吸収能力が高い
  6. サカナは海の溶けている二酸化炭素で体を作る
  7. 黄砂が1年に一度、流れてきて海を中和する

この7つの知識と、思考力があれば日本が温暖化に寄与できるかどうかがわかる。

幸い、日本の東の太平洋は「世界でも最も二酸化炭素の吸収能力が高い地域」であるという天祐に恵まれている。つまり、「日本だけが二酸化炭素を放出しても温暖化に寄与しない国」なのである。

さらに、二酸化炭素が出る主たる理由は「化石燃料(石油、石炭、天然ガス)を燃やすからで、冬の暖房、電気の生産、自動車、基礎産業などがその主要因だが、全世界から見ると、豊富にある化石燃料を使用し、かつ漁獲高を上げられる国は日本だけであることから、他国の化石燃料を抑制し、食料を確保する役割があるのだ。

このことは著者の研究で20年ほど前に明らかにしたものだが、それ以後、温暖化が商売になり、政治的にも有利ということで、日本にとってとても素晴らしい地理的役割を放棄しているのが現状である。

つまり、「地球温暖化を防ぐには二酸化炭素を出してはいけない」と固定的に考えている人は別にして、日本は二酸化炭素を出しても温暖化に影響がない、もしくは二酸化炭素を出した方が人類に貢献できる地理的関係にあるのに、そのチャンスを逃すというのはどういうことだろうか?

メディアでは報じられない真実を武田教授が紹介!メルマガのご登録・詳細はコチラ

 

日本は漁業国でもある。日本人はサカナが好きで、寿司のような新鮮でおいしい食事もある海洋国家だ。それに、すでに広く知られているように、海洋に溶けた二酸化炭素を植物性プランクトンが食べ、それを動物性プランクトンが食べ、小魚に移り、最終的にはタイやアジとなって食卓に並ぶ

世界的にはマグロをはじめとして魚が不足してくることも予想されている。資源というのは石油や石炭ばかりではない。数億年前に死亡して石油になった動物を、それこそリサイクルして二酸化炭素として漁獲量を増やせるのだから、地球環境的にも大いに二酸化炭素を出した方がよいのだ。

もちろん、もう少し踏み込めば、2000年ぐらい前から地球は500年から600年周期で暑くなったり寒くなったりを繰り返している。

多くの人が学校で習うように「ゲルマン民族の大移動」は紀元400年ぐらいの寒冷期の出来事であり、次に西暦1000年ぐらいの温暖期には、ヨーロッパの北の海が開けてノルマン、バイキングというような人たちが海に漕ぎ出した時期であり、日本でも平安時代の温暖期にあたっている。

さらに近代では小氷河期と言われた1600年から現在は回復期にあり、現在の温暖化があと200年ほど続くのは当然だ。

つまり、現在の温暖化は普通の歴史的な流れの中にあり、まだ平安時代の気温になるのに200年ぐらいかかるのだから、その間に日本に火力発電所を作り、海洋に鉄などの不足している元素を供給して、世界のエネルギーを安定させ、漁獲量を増やすのに力を注ぐべきだろう。

本当に地球のためなのか。政治家たちが温暖化を問題視するワケ

それでは、なぜ多くの政治家や知識人が「温暖化を防げ」と言っているのか、それとの整合性も取っておく必要がある。まず第一の理由は「ヨーロッパの言うことはすべて正しい」という前提だろう。

でも、最近、特に2000年からの20年。ヨーロッパではEUの混乱があり、経済の発展は止まり、さらにウクライナ紛争とトラブルばかりが起きている。すでに昔日の面影はない。

もう一つは、日本の補助金財政である。官僚の人がすべて劣化したわけではないが、メディアに宣伝してもらい、それに乗って意味のないテーマを定め、そこに予算をつけ、それで天下りするという図式が定着した。

だから、日本は温暖化で何をすべきかと考えるような思考回路を失っている。バスに乗り遅れるな、それには考えない方が良い、日本の地理的状態など考えない方が得になるというような短絡的な行動になっている。

1990年以来の「役に立つ研究」ということで大学も「役に立つかどうか」より、「役に立つということになっている研究なら金が来る」という状態である。

メディアでは報じられない真実を武田教授が紹介!メルマガのご登録・詳細はコチラ

 

image by: Shutterstock.com

武田邦彦この著者の記事一覧

中部大学教授の武田邦彦です。主に環境問題や資源に関して研究を行っております。 私のメルマガでは、テレビや雑誌新聞、ブログでは語ることが出来なかった原発やエネルギー問題に鋭く切り込みます。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」 』

【著者】 武田邦彦 【月額】 初月無料!月額880円(税込) 【発行周期】 毎週 水曜日(祝祭日・年末年始を除く) 発行予定

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け