話すのが苦手でもOK。人気ノンフィクション作家が伝授、コミュ力を高める「5つの方法」

 

深い話ができないから、信頼関係を築けていない、はウソ!?

お互いの秘密を開示したり、価値観をさらけ出して見せたりできる人がいれば、それは確かに濃密な人間関係を築いているといえます。しかし、秘密や価値観を共有しなければ真の信頼関係は築けないのでしょうか。私はそうは思いません。

たとえば、あるクラスメイトや会社の同僚とはとても気が合って、毎日のように美味しいお店の話や好きなテレビ番組の話をしているとします。でも、二人の間では悩みを相談するなど、とくに深い話をしたことはありません。これは軽い、もしくは浅い付き合いでしょうか。そんなことは決してありません。二人は趣味や娯楽を介して濃密な関係を築いているといえますし、人間には、そのように結ばれている信頼がたくさんあるのです。

人間関係にはさまざまなタイプ、レベルがあります。そのレベルそれぞれに、素晴らしいコミュニケーションが存在するのです。そのことを忘れないでください。深刻な話をしていないからといって、それを軽薄なコミュニケーションだと勘違いしないでください。コミュニケーションのレベル、タイプと、コミュニケーションの質はいつもイコールではありません。

趣味や娯楽を共有するタイプのコミュニケーションをしている二人の間で、自然な会話の流れの中で深い話ができれば、それは素晴らしいことです。無理をして深刻な話題を持ち出したことで、気まずくなることもあります。せっかく二人で築いた関係が壊れてしまうことになりかねません。

また、「趣味のことだけを話す浅い関係だから」という認識を理由に、いい加減な対応をしてもいいと考えていいはずがありません。どのようなレベルの話題でも、お互いが信頼でつながっていれば、それはかけがえのない人間関係といえるのではないでしょうか。

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