今年も芸能人の恋愛、離別、そして電撃婚などが数多く報じられましたが、毎年の「年末恒例」となっているのが「駆け込み婚」です。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんは、すでに報じられている「佐藤健と綾瀬はるか」「吉高由里子」などの候補について、過去の取材などから独自の分析で考察。さらに、予想される“デキ婚”、“ダーティー・イメージ払拭婚”が本当の愛による結婚なのか疑問を投げかけています。
今年の“駆け込み婚”、“ダーティー・イメージ払拭婚”は…
いよいよ今年も“駆け込み婚”の時期がやって来ました。
年末の忙しい最中、鬼の居ぬ間に…というやつです。
早速『ピンズバNEWS』が、少し前に佐藤健と綾瀬はるかの“駆け込み婚”を堂々と報じてきました。
しかしこの2人、“駆け込み婚”には3年連続でエントリーされているのです。
3年前、JR品川駅新幹線乗り場で撮られた親密ショットと、肯定派の芸能記者たちの「綾瀬が佐藤を“タケちゃ~ん!”って呼んでいた」が動かぬ証拠と言われていました。
これに取材に動いた私は、次の年明け(2年前)早々に控えていた『義母と娘のブルースFINAL』の港区赤坂のテレビ局界隈と、目黒区下目黒の芸能プロダクション周辺が中心となったリークだったのを知りました。
共演して真剣に交際が始まったのか、プロモーションのためのイメージ戦略なのかまではわかりませんが、もし後者だったとしたら…と、何となく不快感を感じたものでした。
佐藤と綾瀬に続いたのは『日刊大衆』の吉高由里子に関する記事でした。
今年6月に熱愛が報じられた吉高の、来年の大河ドラマ『光る君へ』オンエア直前の“駆け込み婚”を報じているのですが、これは少々ハードルが高過ぎるような気がします。
来年2月には3年半ぶりとなる『風よ あらしよ』の公開も控えている吉高は、仕事以外の話題が優先してしまうような事態はマネージメントする側にとっては可能な限り避けたいわけですから。
“駆け込み婚”には必ずそうしなければいけない理由があります。
その理由としてまず挙がるのは妊娠です。
年末ではありませんでしたが、正月で各メディア媒体が多忙を極める中“元旦婚”を今年発表した『GENERATIONS from EXILE TRIBE』片寄涼太と土屋太鳳がそうでした。
当時土屋は地上波連続ドラマ出演と『帰ってきた あぶない刑事』(来年5月公開予定)の撮りが入っていて、芸能記者たちからは「大きいお腹で大丈夫なのか…」という声が囁かれたものです。
他にも2017年のクリスマスイブに発表された岡田准一と宮崎あおい、2015年12月29日には山崎育三郎と安倍なつみがこのパターンと言えるでしょう。
今年の“駆け込み婚”でトレンドになりつつあるのは、昨年の綾野剛、新田真剣佑に象徴される、言うならば“ダーティー・イメージ払拭婚”です。
不祥事やスキャンダルで名前が出てきたタレントたちが、イメージを回復するための戦略という新たな分野がこの“ダーティー・イメージ払拭婚”でしょう。
薬物使用や恋愛スキャンダルで、ファンや一般人から好感度を大幅に下げたタレントたちが、年末から正月に向けイメージ回復を狙ってくる可能性は否定できません。
“駆け込み婚”は2人の交際期間の長さとか妊娠、所属事務所との折り合いの良し悪しが判断材料になっていました。
でも今は、どうやら“ダーティー・イメージ払拭婚”にみるように、商売…タレントのプロモーションの道具として利用される場合もあるようで…。
本当の恋愛の末に永遠の愛を誓って欲しい…そう願うばかりです。
プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
image by:ACROFAN, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons