離婚後の子どもの親権をどう扱うべきか――。これは単なる家族間の問題ではなく、子どもの人生そのものを左右する極めて重要なテーマです。日本では長年、離婚後は父母のどちらか一方だけが親権を持つ「単独親権」が原則とされてきましたが、2026年の民法改正により、ようやく「共同親権」が制度上認められることになりました。メルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』の著者・大澤裕さんは今回、制度改正による日本の現状について語っています。
離婚後の親権問題、見せかけの改革
海外新聞が日本の国内問題を報じる事は珍しいです。
ご紹介するのは離婚後における親権問題です。
2026年4月1日から施行された民法改正により、離婚後の親権のあり方が大きく変わりました。
改正法では、離婚後も父母双方が親権を持つ「共同親権」を選択できる制度が導入されました。
これに対して、香港サウスチャイナモーニングポストが「見せかけの改革」と批判しています。
記事抜粋
渡辺氏は15年以上も娘に会っていない。
先月まで、日本の法律では離婚後、親権は一方の親が単独で持つことが義務付けられており、もう一方の親は、子供との関係を維持するために、善意や裁判所が推奨する面会交流に頼らざるを得なかった。
54歳の渡辺氏にとって、まるで彼を排除するために設計されたかのような制度だった。
その制度は今、少なくとも紙の上では変わった。4月1日、日本は民法を改正し、離婚後の共同親権を認めるようになった。
この変更は国民の過半数の支持を得ており、子供にとって母親と父親が共に生活に関わり続けることが有益だと考える親たちからも歓迎されている。
しかし、渡辺氏はその一人ではない。「この法改正は、対立の激しい夫婦には全く利益をもたらさず、子どもの最善の利益を全く考慮していない」と彼は述べた。
解説
なぜこの法律改正がおこなれたのでしょうか?
一つの理由は国際結婚とそれに伴う離婚が増えてきたからです。離婚後、子供に会うことができない外国籍の親が多くなってきて問題化したのです。
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記事抜粋
現在、参議院議員の政策秘書を務める渡辺氏は、この改革が一部、国際的な圧力によって形作られたと主張した。
欧州連合(EU)は以前、離婚後の親権問題に関する日本の姿勢を非難し、国境を越えた親権判決を執行しないことで、事実上の「子の奪取」に目をつぶっていると東京を非難していた。
解説
国際的な批判にこたえて、法律改正したものの、これは「見せかけの改革だ」というのがこの記事の主張です。
記事抜粋
批判派は、一方の親が単に協力を拒否した場合の対応について、この改革は解決策になっていないと指摘する。
「どちらかの配偶者が単独の親権と子供の監護権を確保しようとする場合、共同親権は成立しない」と彼は述べた。
東京の法律事務所で家族法を専門とする上野明氏も、同様の結論に達している。
「私はこれを全く肯定的に見ていない」と彼は言った。「離婚する夫婦間の共同養育計画を義務化しなければ、共同養育は単に不可能だ。」
解説
記事では「家庭裁判所の仕組みが変化に抵抗している」と指摘されています。
「この改革は進歩の「見せかけ」以上のものをほとんど提供していない。」とも断じています。
本当に問題があるなら、真摯に本質的な改革をすべきでしょう。
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